債券投資のリスクは?

次は債券投資をする際には必ず知っておいていただきたいリスクについてご説明します。

債券投資の際に考えたいリスク

信用リスク

信用リスクとは、購入した債券の発行体が破綻するリスク、または財政難に陥った際に決められた利息や償還が受けられなくなるリスクのことをいいます。発行体の財務状況が悪化してしまった場合には利息の支払いが滞ってしまう場合もありますし、さらに破綻した場合は元本が返ってこないことも考えられます。
そのようにならないためにも、購入前には発行体の信用度をチェックすることが必要です。新発債券(新たに発行される債券)は「目論見書」を、既発債券(既に発行されて市場で流通している債券)は財務諸表などの書類を購入時に確認するようにしましょう。また、発行体の信用度は民間の調査会社が発表している「格付け」を参考に判断することもできます。

価格変動リスク

価格変動リスクとは、債券を途中で売却する場合に、売却価格が購入価格より下がっているリスクのことをいいます。
償還日前に売却する場合、その時に売却できる価格で取引をすることになりますので、条件によって損失が出ることがあります。債券の価格は債券の需要と供給の関係や、市場金利、信用力の変化などによって変わ りますので、購入価格を上回ることもあれば、下回ることもあるので注意が必要です。
なお、債券を償還日まで保有する場合には、額面金額で償還されますので価格変動リスクは発生しません。

為替変動リスク

為替変動リスクとは、利息受け取りや償還時に為替レートの変動によって損が発生するリスクのことをいいます。
債券には円建てのものだけでなく、円以外の通貨で発行されたり償還される外貨建て債券があります。外貨建て債券では円安の時は円での受け取り金額は増え、利益を得ることができますが、円高の時は円での受け取り金額は減り、損が発生することになります。そのため外貨建ての購入をされる際は、高い利率ばかり比較するのではなく、為替も注意して確認するようにしましょう。
なお、円建ての債券の場合は為替変動リスクは発生しません。

格付けとは

格付けとは、債券ごとに元本や利息の支払いの確実性や信用度を、民間の専門的な格付け会社が評価したもので、信用リスクを減らすために活用するものです。
有名な格付け会社としては、ムーディーズ、S&P、R&I などがあり、独自の調査をもとにそれぞれの格付けを評価し発表しています。信用度の高いものからAAA(トリプルA)~D に分けられ、また+(プラス)やー(マイナス)の表示を付加することもあります。信用度が高いほど安全性が高いとされています。信用度の高い債券は資金が集まりやすいので利率は低くなり、信用力の低い債券は資金が集まりにくいため高い利率が設定されます。
BBB 以上の格付けは信用度が比較的良い「投資適格格付け」、BB 以下は信用度が低い「投機的格付け」といいます。格付けはあくまで信用度の相対的な評価で民間の格付け会社の意見ですので、同じ債券でも格付け会社によって評価が異なることがあります。また、「投資適格格付け」でも発行体が破綻する可能性がないことを保証するものではありません。債券投資を行う場合は、利率とリスクのバランスをよく考えて自分に合った投資先を選ぶことが重要です。

債券のメリットやリスクはご理解いただけたでしょうか?次は債券の魅力でもある豊富な債券の種類についてご紹介します。

債券を購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます。債券の価格は、市場の金利水準の変化に対応して変動しますので、償還前に換金する場合には、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営、財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込むことがあります。外貨建債券は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。詳しくは所属金融商品取引業者のWEBサイト当該商品のページ、金融商品取引法に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。