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CASE.5

持ち株(自社株)を売却して、運用の見直しするべきか?

勤めている会社の持ち株会にて自社の株を積み立てしている。自社の株価は順調に上がっており資産額も増えているが、このままでいいのか専門家の意見を聞きたい。

E様のプロフィール

  • 40代 男性(既婚、お子様2人)
  • 東証1部上場企業社員
  • 金融資産は3,000万円
    (普通預金1,000万、自社株2,000万)

E様のご希望

  • 持ち株を売却する手続き、運用益の税金について知りたい。
  • 持ち株以外での運用方法を検討したい。
  • リスクを低減したい。
  • 老後を考え、現状の資産額や貯蓄の状況は、住居の買い替えをした場合でも問題がないか確認したい。

ご提案内容

まず、現状のライフプランや資産状況、キャッシュフローをお聞きし、このまま住居の買い替えをした場合のシミュレーションを作成しました。お聞きした条件では老後に資産が足りなくなる可能性があり、家計収支の見直しや積み立て方法や運用資産を下記のように提案をしました。

  • 見直し前

    自社株式の影響を受けやすく
    リスクが高い
  • 見直し後

    株式、債券等に広く分散をして
    リスクを下げる
  • 持ち株
  • 預貯金
  • 国内株式
  • 先進国株式
  • 国内債券
  • 先進国債券
  • 新興国債券

キャッシュフローシミュレーションでは住居の買い替えをし、ご希望されている老後の生活資金の確保をするためには金融資産を年2%の利回りで運用していくことが必要という結果でした。住居買い替え資金やお子様の教育資金として普通預金1,000万円は運用をせずに現状のままとすると、実際に運用できる資産で3%の利回りが必要になります。

老後資金準備はリスクをできるだけ抑え確実に運用していく必要があります。持ち株での運用は企業の株価の影響が大きく、ご自身の収入とも相関性が高く、相対的にリスクが高い運用になります。持ち株での運用から、同じ期待リターンでもリスクが低い投資信託(株式、債券)での運用に変更し、積み立てはつみたてNISAの制度を活用し、株式型の投資信託での積み立て運用に変更しました。

持ち株の売却については注意点があります。毎月決まった株数を積み立てする場合は問題ありませんが、基本的に持ち株の売買はインサイダー取引規制が適用されます。会社での取引ルールにて売却タイミング(例えば決算前後はNG等)を事前に確認する必要があります。また、持ち株に限ったことではありませんが、株式の売却時は利益に対して20.315%の税金がかかります。利益が出ている場合は保有資産に対して税金分が目減りすることを知っておく必要があります。

※上記ポートフォリオは各資産クラスの過去の実績から参考として提案したものであり、将来の運用成果等を保証・示唆したものではありません。

E様からひと言

住居を買い替えするのにあたって、必要な資産、積立額や方法を聞けたので安心した。
持ち株の資産額が増えてきて気にはなっていたが、そのままにしていた。今回を機に今後もアドバイスを貰いながら分散投資での運用を心掛けていきたい。

担当アドバイザーより

今回の事例のように持ち株会にて自社株式を保有されている方は意外と多いと思います。

もちろん、持ち株会にもメリットはあります。少し割安で自社の株を積み立てできることや、ご自身の会社への貢献が株価に影響してくるのでモチベーションにもつながるでしょう。しかしながら、持ち株会のみを行うことは資産運用で心掛けておきたい“資産の分散”という考えとは真逆になりますので注意が必要です。

弊社では無料で個別相談を行っております。今回のような持ち株会の相談はもちろん、それ以外での資産運用についてもご心配やお悩み等ございましたら、是非弊社の無料相談を気軽にご活用下さい。

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