オルタナティブ投資とは新しい投資資産│メリットとデメリットを解説

オルタナティブ投資とは新しい投資資産│メリットとデメリットを解説

資産運用

オルタナティブ投資とは上場株式や債券などの歴史ある投資資産とは違う種類の代替的投資資産のことです。ヘッジファンド、PEファンド、コモディティ、REITなど幅広い投資対象を指しています。オルタナティブ投資の要点とメリット・デメリットを解説しましょう。

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オルタナティブ投資の概要

オルタナティブ投資
オルタナティブ投資とは従来の株式や債券とは異なる、新しい資産に投資すること、またはその資産そのもののことをいいます。オルタナティブ投資の種類は豊富です。ヘッジファンド、プライベートエクイティファンド、コモディティ、不動産・REIT、デリバティブなど、多岐にわたっています。

ここではオルタナティブ投資の定義と特徴、さらにはオルタナティブ投資が注目される背景について、詳しく解説していきます。

オルタナティブ投資の定義と特徴

オルタナティブは「代替」という意味の英語であり、オルタナティブ投資はこれまでの伝統的な投資である株式や債券とは違う新しい資産に投資すること、もしくはその資産そのものと定義されます。

オルタナティブ投資の特徴は種類が豊富であることと、従来の株式や債券との相関関係が低いこと、少数の限られた投資家向けであること、流動性が低いことなどがあげられるでしょう。

オルタナティブ投資が注目される背景

オルタナティブ投資が注目されている背景には、2000年代に入ってからのITバブル崩壊やリーマンショックなどの世界的な金融危機を踏まえて、リスク分散を目的とした投資が活発化したことがあげられるでしょう。

オルタナティブ投資は株式や債券の市場動向と相関関係が低いことから、分散投資に適しているからです。市場が低迷している時でも、オルタナティブ投資は高いリターンを狙うことができるため、市場の先行きが不透明である場合には、オルタナティブ投資が注目される傾向があります。

オルタナティブ投資の代表的な種類5つ

オルタナティブ代表5種
オルタナティブ投資は株式と債券以外の投資と定義され、その種類は多岐にわたっています。大きく分類すると、新たな投資方法やスキルに投資するスキル型オルタナティブと新たな資産に投資するアセット型オルタナティブに分けられます。

ここではスキル型であるヘッジファンドと、アセット型であるプライベートエクイティファンド、コモディティ、不動産・REIT、デリバティブについて、詳しく解説しましょう。

1.ヘッジファンド

ヘッジファンドは多様な運用手法を駆使して高い収益を得ることを目的としたファンドです。一般的な投資信託とは違い、商品先物・金融先物・信用取引なども積極的に活用するところに特徴があります。

ヘッジファンドは私募によって資金を集めることから、私募ファンドとも呼ばれています。高いリターンを得られる可能性があるのと同時にリスクも高いため、出資者の多くはプロの投資家です。

2.プライベートエクイティファンド

プライベートエクイティファンドはPEファンドとも呼ばれるファンドで、未公開株にファンドを通じて投資する投資形態のことです。未公開株の対象となるのはベンチャー企業から経営不振の企業までさまざまです。

プライベートエクイティファンドの代表的な形態の1つはバイアウトファンドと呼ばれるもので、未公開株を買収して経営権を握って経営を改善したのちに、売却もしくは上場によりリターンを得ます。

プライベートエクイティファンドはファンドとして運営されていて、投資家はファンドに資金を預けることで発生した利益の分配を受け取る仕組みです。

3.コモディティ

コモディティは商品という意味ですが、主に商品先物市場で取引されているガソリンや原油などの燃料、金やプラチナなどの金属、トウモロコシなどの食料といった商品に投資することを指します。

商品によって値動きの仕方が違うことと値動きが読みづらい商品が多いことが特徴です。コモディティの中で比較的値動きが安定していることから、金に投資する投資家は数多くいます。

4.不動産・REIT

不動産投資もオルタナティブ投資に分類され、賃貸で家賃収入を得る方法と売買で利益をあげる方法があります。株式との相関関係が低いだけでなく、インフレに対するリスク対策としても有効である点が特徴です。

REIT(リート)と呼ばれる不動産投資信託は、投資家から集めた資金で不動産を購入して、賃貸収入や売却収入を投資家に還元する仕組みです。

REITとは不動産投資信託のこと。種類やメリット、購入方法を解説

5.デリバティブ

デリバティブは先物取引やスワップ取引、オプション取引などの取引の総称で、「金融派生商品」とも呼ばれています。デリバティブは「~から~を導き出す」という意味の動詞「derive」の名詞形です。

複雑に設計されている商品もあり、投資した金額以上の損失が出る可能性もあるので、特徴と仕組みを理解したうえで運用する必要があるでしょう。

オルタナティブ投資のメリット2つ

オルタナティブ投資メリット
オルタナティブ投資が近年注目を集めているのは株式や債券とは異なるメリットがあるからです。ポートフォリオの中に一定の割合のオルタナティブ投資を組み込んだ商品も数多く登場しています。オルタナティブ投資の主なメリットは以下の2つです。

  1. 投資資産の種類が豊富
  2. 株式や債券との相関関係が低い

それぞれ詳しく解説しましょう。

1.投資資産の種類が豊富

オルタナティブ投資は種類が豊富であることが大きなメリットです。ヘッジファンド、プライベートエクイティファンド、コモディティ、不動産、デリバティブなど、投資の形態もさまざまで、投資の対象には美術品も含まれます。

インターネットの発達によって、国内や先進国だけでなく新興国も投資の市場となっています。投資資産の種類の豊富さが選択肢の多さに結びついている点がオルタナティブ投資のメリットです。

2.株式や債券との相関関係が低い

株式や債券との相関関係が低いこともオルタナティブ投資の大きなメリットです。株式や債券の価格が急落したとしても、影響を受ける可能性は低いため、株式や債券とオルタナティブ投資を組み合わせることでリスクの分散ができます。

市場が不調な時期であっても、オルタナティブ投資の種類によってはリターンを狙うことが可能です。こうしたメリットから、オルタナティブ投資に向いているのは株式や債券をすでに保有していて、リスクを分散したい人です。

また、市場の動向に左右されることなくリターンを狙っている人、長期的な投資を考えている人も、オルタナティブ投資に向いているといえます。

オルタナティブ投資のデメリット2つ

オルタナティブ投資デメリット
オルタナティブ投資はさまざまな種類があるので、それぞれの投資形態によって、固有のデメリットがあります。しかしオルタナティブ投資全般におおよそ当てはまるデメリットもいくつかあります。主なものは次の2つです。

  1. 収益の仕組みが複雑でわかりにくい
  2. 投資回収に時間がかかる傾向がある

それぞれ詳しく解説しましょう。

1.収益の仕組みが複雑でわかりにくい

オルタナティブ投資は株式や債券とは違って、ヘッジファンドやコモディティのように多様な投資方法を駆使するものもあり、収益の仕組みが複雑でわかりにくいというデメリットがあります。

専門的な知識が不可欠なので、投資について学んで仕組みを理解するか、専門家(ファンドマネージャー)にアドバイスしてもらう必要があります。ただしその場合にはコストがかかることを想定しなければなりません。

投資初心者が投資を検討する場合には、事前にしっかりとした知識を身に付けることが必要でしょう。

2.投資回収に時間がかかる傾向がある

オルタナティブ投資は株価とは違って、市場での流動性が低いものが多いため、投資の回収に時間がかかる傾向があります。利益をすぐに手にすることができないことがデメリットといえるでしょう。

基本的にオルタナティブ投資は短期投資には向いていません。投資資金に十分な余裕があり、長期投資になることを想定したうえで、活用する必要があるでしょう。

オルタナティブ投資の始め方2つ

オルタナティブ投資始め方
オルタナティブ投資にはさまざまな種類があり、投資の仕方も種類によって異なります。仕組みが複雑な投資や専門知識が必要な投資もあり、プロの投資家が取引している投資が多いという傾向があります。

個人の投資家がオルタナティブ投資を行う場合には、投資信託もしくはクラウドファンディングを活用するのが良いでしょう。この2つの活用方法について、それぞれ詳しく解説します。

1.投資信託を活用

投資信託の中でも特に活用をおすすめしたいのはバランス型の投資信託です。バランス型とは1つの投資信託で複数資産に分散投資できるファンドで、ヘッジファンドや不動産投資信託など、幅広い資産への投資が可能です。

バランス型の投資信託を活用することによって、スムーズにオルタナティブ投資を実現できます。ただし、バランス型投資信託はコストの高い商品が多いので、事前にコストを確認しておくことが必要です。

2.クラウドファンディングを活用

オルタナティブ投資を行う場合にクラウドファンディングを活用する方法もあります。近年、未上場の株式への投資ができる株式型クラウドファンディングや、貸付投資を行うことができる融資型クラウドファンディングが登場しました。

株式型はプライベートエクイティファンドやベンチャーキャピタルファンドへの投資による利益、融資型は資金を必要としている事業者などに資金を貸し付けて金利による利益を得るものです。それぞれ金融商品として提供されているので、簡単な手続きで始められます。

オルタナティブ投資の仕組みを理解して運用を検討しよう

オルタナティブ投資しくみ
オルタナティブ投資は株式や債券などの伝統的な投資とは異なる、新しい投資資産です。ヘッジファンド、プライベートエクイティファンド、コモディティ、不動産・REIT、デリバティブなど幅広い種類があります。

大きな特徴は株式や債券との相関関係が低いことです。リスク分散投資が可能であるため、近年注目を集めています。オルタナティブ投資は収益の仕組みが複雑であるため、仕組みを理解したうえで活用することが必要でしょう。

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このコラムの執筆者

MONEY HUB PLUS 編集部

株式会社Fan

未来につながる投資情報メディア「Money Hub Plus(マネハブ)」の編集部です。
みなさまの資産形成に役立つ情報を日々発信しております。

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