この記事のポイント
- 資産運用は単なる利益追求ではなく、インフレによる資産の目減り防止や退職金準備といった、会社を守るための防衛策として活用するべきである
- 会社の機動力を損なわないよう、運転資金には手を付けず、いつでも現金化できる流動性の高い商品を余剰資金で運用する必要がある
- 債券と投資信託を組み合わせてリスクを抑えた分散投資を行い、自社の状況に合わせて長期的に伴走してくれる専門家(IFA)を活用することが重要である
「会社の利益が積み上がってきたが、普通預金に置いておくだけで良いのだろうか?」
「物価高や円安が続き、会社の現金の価値が目減りしている気がする…」
日々、本業に邁進されている経営者の皆様にとって、会社の資産を守り、育てていくことは切実な課題ではないでしょうか。
かつての高金利時代とは異なり、現在は預貯金だけで資産を大きく成長させることが難しい環境にあります。むしろ、昨今のインフレ(物価上昇)局面においては、「何もしないこと」自体が、実質的な資産価値を目減りさせるリスクになり得ます。
しかし、だからといって本業で積み上げた大切な資金を、大きなリスクに晒すわけにはいきません。
この記事では、中小企業経営者が知っておくべき「資産の価値を守り、着実に育てていく」ための運用の考え方を解説します。
本業に支障をきたさず、将来の退職金作りや経営安定化につながる「リスクを抑えた運用手法」について、ぜひ参考にしてください。
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INDEX
なぜ今、中小企業に「資産運用」が必要なのか?
多くの経営者が資産運用を検討し始めている背景には、明確な理由があります。それは単なる「儲け話」ではなく、会社資産を守るための「防衛策」としての側面が強くなっているからです。
インフレによる「実質的な資産目減り」への防衛策
「1,000万円はずっと1,000万円のままだ」と思っていませんか?額面上の金額は変わりませんが、そのお金で「買えるモノの量」は変化します。
例えば、原材料費や設備費が毎年2%ずつ上昇するインフレが続いたと仮定しましょう。現在1,000万円で買える設備が、10年後には約1,219万円支払わないと買えなくなります。逆に言えば、何も運用せずに現金のまま持っていると、その価値は約820万円分にまで目減りしてしまうということです。
会社の資産を守るためには、少なくとも物価上昇率と同等以上の利回りで運用し、価値を維持する努力が必要です。
オーナー経営者の「役員退職金」の原資作り
中小企業オーナーにとって、会社の資産と個人のライフプランは密接に関わっています。特に大きなテーマとなるのが、ご自身や役員の退職金の準備です。
勇退時に十分な退職金を受け取るためには、相応のキャッシュを用意しておく必要があります。しかし、預金だけで目標額を貯めるのは容易ではありません。
時間を味方につけて資産を運用することで、将来の退職金支払いに向けた原資の着実な形成に寄与する可能性が高まります。
またこれは、事業承継をスムーズに進めるための準備としても非常に重要です。退職金を支給して会社の純資産を減らすことで、自社株の時価評価額を引き下げ、後継者が株式を引き継ぐ際の負担(税金や買取資金)を軽減できる効果が期待できるからです。
本業不振時の「第2の収益柱」として
ビジネスには波があります。どれほど優良な企業でも、外部環境の変化によって本業の収益が落ち込む時期は避けられません。そんな時、本業とは異なる収益源(金融資産からの配当や運用益)があれば、経営の安定性を高める『緩衝材(かんしょうざい)』となります。
資産運用は、本業が順調なうちにこそ着手しておきたい「転ばぬ先の杖」と言えるでしょう。
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中小企業の資産運用で押さえておきたい「3つのルール」
中小企業の資産運用は、個人の資産運用とは異なる注意点があります。失敗を避けるために、以下の3つのルールを必ず押さえておきましょう。
ルール1:運転資金には手を付けない(余剰資金の明確化)
まず重要なのは、会社の「血液」である運転資金を投資に回さないことです。
運用はあくまで「余剰資金」で行うのが鉄則です。まずは、毎月の固定費や仕入れなどの支払いに必要な「運転資金」を確保しましょう。
業種にもよりますが、一般的には月商の3ヶ月〜6ヶ月分程度は、いつでも引き出せるキャッシュとして手元に残しておくのが安全です。その上で、当面使う予定のない資金を運用に回すことで、心に余裕を持って投資を継続できます。
ルール2:「流動性」の低い商品は避ける
中小企業経営において、「キャッシュフロー」は命綱です。急な設備投資のチャンスが巡ってきたり、予期せぬトラブルで現金が必要になったりすることもあるでしょう。
その際、以下のような金融商品はリスクになる可能性があります。
- 原則として中途解約ができない(資金が拘束される)期間が設定されている商品
- 中途解約すると大きな違約金が発生する商品
いざという時に現金化しにくい、あるいは現金化すると大きく損をする商品は、事業の機動力を損なう恐れがあります。「必要な時に、数日程度で現金に戻せるかどうか(流動性の高さ)」は、商品選びの重要な基準です。
ルール3:「節税」だけを目的にしない
「これを買えば節税になりますよ」という提案には注意が必要です。
もちろん、税制優遇を賢く活用するのは良いことです。しかし、節税メリットに目がくらみ、本来必要のない高リスクな商品を購入したり、資金繰りを悪化させてしまっては本末転倒です。
「節税」はあくまで副次的な効果であり、主目的は「資産を守り、増やすこと」にあるという原則を忘れないようにしましょう。
中小企業が検討したい運用手法・金融商品の選び方
では、具体的にどのような手法が中小企業に適しているのでしょうか。
リスク分散の定番「世界株式・債券への分散投資」
特定の国や、一社の株式だけに集中投資するのはリスクが高すぎます。 その国で政治不安が起きたり、その企業の業績が悪化したりすれば、資産が大きく減ってしまうからです。
おすすめなのは、世界中の株式や債券に広く分散して投資する手法です。世界経済全体は、人口増加や技術革新に支えられ、過去には長期的な成長を続けてきたと考えられています。
世界中の株式や債券に分散して投資することで、特定地域や資産への集中リスクを抑えつつ、中長期的な資産形成を目指すという考え方のひとつとされています。
「債券」と「投資信託」の組み合わせがおすすめ
法人が持つ「資金のスケールメリット」を活かし、より効果的な世界分散投資を実現するため、一例として以下の2軸による考え方があります。
- 堅実性を重視する「債券(米国債、社債など)」
- 個人投資家と異なり、法人はある程度まとまった資金(数百万〜数千万円単位)を動かせるケースが多いです。そのため、「債券」への直接投資も有力な選択肢となります。
- 債券は、満期まで保有し、かつ発行体の信用状況に重大な変化が生じなかった場合には、元本(額面金額)が償還される仕組みであり、購入時点で利回りが概ね見通せるという特徴があります。
一方で、途中売却時の価格変動、金利変動、外貨建ての場合の為替変動などのリスクが存在する点には注意が必要です。
- 手間をかけずに成長を狙う「投資信託」
- ファンドマネージャー(金融資産を運用する専門家)が株式や債券などに分散投資してくれる商品です。少額から始められ、日々の基準価額をチェックすることで、運用の状況をリアルタイムで把握できる明快さが魅力。
- インフレヘッジ(資産価値の維持)や成長を狙う部分に適しています。
【結論】この2つの「いいとこ取り」をする
- 守りと堅実性は「債券」で確保する
- 流動性と成長性は「投資信託」で確保する
このバランスを取ることで、経営の安定性を損なわずに資産を育てることを目指せます。
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ネット証券活用のメリット(コスト削減)
金融商品を購入する際、「どこで買うか」も重要です。
同じような商品でも、購入する金融機関によって手数料(スプレッド等含む)が異なる場合があります。コスト意識の高い経営者様には、手数料が割安な「ネット証券(SBI証券・楽天証券など)」も有力な選択肢の一つとなります。
ネット証券は、店舗維持費や人件費を抑えている分、投資信託の販売手数料が無料(ノーロード)であったりと、コストメリットがあります。長期的な運用になればなるほど、このコストの差は大きなリターンの差となって返ってきます。
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運用を成功させるためには「誰に相談するか」も重要
運用商品は決まっても、「どのタイミングで買えばいいのか」「どの商品を組み合わせるか」「いつ売却するか」といった判断は難しいものです。ここで重要になるのが、相談相手(パートナー)の選び方です。
長期的なパートナーシップを築きやすい「IFA」という選択肢
そこで近年注目されているのが、「IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)」です。
IFAはその名の通り特定の金融機関に所属していないため、組織の販売方針に縛られにくいという特徴があります。また、証券運用に留まらず、法人の出口戦略に深く踏み込んだ提案も可能です。
例えば、利益の蓄積による「自社株評価の高騰」という課題に対し、株価の評価抑制が期待できるとされる「不動産小口化商品」や、特定の条件下で利益繰り延べ効果が見込まれる場合がある「オペレーティング・リース」、さらには万が一の保障と退職金準備を兼ねた「法人保険」など、運用か否やリスクを慎重に検討する必要のある手段も含めて、多角的に検討します。これらの手法は、税務・会計上の取扱いや事業内容によって適否が大きく異なるため、専門家による個別判断が不可欠です。
「会社にいくら残し、個人にいくら移すべきか」という公私のバランスを考慮しながら、事業承継という経営のゴールまで長期的に伴走できるのが、IFAという存在です。
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中小企業の資産運用なら「投資信託相談プラザ」へ
IFAへの相談を検討される際、「具体的にどこに相談すれば良いのか」「自社のニーズに合ったIFAはどう探せば良いのか」と迷われる経営者様も少なくありません。
前述の通り、中小企業の資産運用では「リーズナブルな手数料体系のネット証券」と「長期的に伴走するIFA」の活用がおすすめです。数あるIFAの中でも、この2つのメリットを同時に実現できる体制を整えているのが、私たち「投資信託相談プラザ」です。
SBI証券・楽天証券での資産運用を「対面」で相談可能
私たちは、ネット証券大手の「SBI証券」「楽天証券」と業務委託契約を締結しています。
つまり、ネット証券ならではの「多彩な商品ラインナップ」と「リーズナブルな手数料体系」を享受しながら、全国の店舗で対面でIFAに相談できるという、ハイブリッドなサービスを提供しています。
「ネット証券の操作は難しそう…」とご不安な場合でもご安心ください。店舗では担当者が隣で、オンラインでは画面共有などを通じて、専門知識を持ったIFAが注文完了まで丁寧に手続きをサポートいたします。「ネット証券の実利」と「相談できる納得感」を両立したい経営者様におすすめです。
経営者の「ゴール」に合わせた出口戦略の提案
私たちのゴールは、商品を売ることではありません。 お客様の資産を増やし、経営目標やライフプランを達成していただくことです。
- 「10年後の役員退職金を作りたい」
- 「事業承継のタイミングで現金化したい」
- 「インフレに負けないよう、資産価値を維持したい」
それぞれのゴールから逆算し、「いつ、どのように現金化するか(出口戦略)」まで見据えた運用プランをご提案します。
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これにより、金融商品のみならず、税務や法務、不動産までを見据えた包括的な視点から、貴社にとって有益な情報提供や橋渡しが可能です。
「初めてで何から相談すればいいかわからない」という場合でも、貴社の状況に寄り添い、二人三脚でサポートいたします。
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まとめ
中小企業の資産運用は、単にお金を増やすことだけが目的ではありません。インフレから会社を守り、将来の退職金を準備し、経営をより盤石にするための重要な経営戦略の一つです。
成功のポイントは以下の3点です。
- 運転資金と切り離し、余剰資金で運用する
- 「個別債券」と「投資信託」を組み合わせ、成長と守りの両立を目指す
- 長期視点で伴走してくれる資産運用アドバイスの専門家(IFA)の活用を検討する
「うちの会社の場合は、どれくらいの資金を運用に回せるだろうか?」
「具体的にどんな商品が合っているのか知りたい」
そう思われた方は、ぜひ一度「投資信託相談プラザ」の無料相談をご活用ください。店舗でのご相談はもちろん、オンラインでの相談も承っております。
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このコラムの執筆者
道谷 昌弘
株式会社Fan IFA
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AFP(日本FP協会認定) 大学卒業後、大手証券会社に入社。国内営業部門にて法人・個人の資産運用アドバイスを行う。8年間勤めたのち退社し、より中立的なアドバイスができるIFA(独立系投資アドバイザー)に転身。現在は富山を拠点に、全国各地のお客様に幅広くコンサルティングを行いながら、お客様にとって本当に良い商品提案を日々追求している。