55歳からの資産運用|老後に向けた賢い準備とは?

55歳からの資産運用|老後に向けた賢い準備とは?

資産運用

この記事のポイント

  • 55歳からの資産運用で大切なのは、まず自身の資産全体を把握し、「守り」と「攻め」にどれくらいの割合で振り分けるかというバランス(=リスク許容度)を見極めること
  • リスクをできる限り抑えるための王道的な方法が「長期・積立・分散」
  • これから「積み立てる」場合も、「まとまったお金」を利用する場合も、NISAなどの税制優遇制度を最大限活用しよう

55歳を迎え、定年が現実的なものとして見え始めると、「老後のお金」に関する不安が頭をよぎる方は少なくないでしょう。

  • 「老後2000万円問題というけれど、自分の場合はどうなのか」
  • 「退職金も入る予定だが、どう扱えばいいか分からない」
  • 「今から資産運用を始めても、もう遅いのではないか」

本記事では、そんな50代半ばの不安や疑問をお持ちの方に向けて、55歳からの資産運用を始めるべき理由と、賢く準備するための具体的な方法、注意すべき点を資産運用アドバイスの専門家(IFA)の視点で分かりやすく解説します。

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55歳からの資産運用、今からでも遅くない?【結論:むしろ重要な時期です】

先ほど挙げたような不安、特に「今から始めても遅いのでは?」という疑問に対して、まず結論からお伝えします。

50代半ばを迎え、定年や老後の生活が現実味を帯びてくると不安は尽きないものですが、55歳からの資産運用は、決して遅くありません。むしろ、豊かなセカンドライフを送るための「賢い準備」として非常に重要な時期と言えます。

なぜ55歳が資産運用の「始めどき」なのか

55歳という年齢は、多くの方にとって「老後資金の準備期間」のラストスパートであり、同時に「退職金など、まとまった資金をどう活かすか」を考えるスタートラインでもあります。

  • 定年までのラストスパート:60歳や65歳の定年まで、まだ5年~10年の「働く期間(=収入を得て積み立てる期間)」が残っています。
  • まとまった資金の入り口:退職金や早期退職の優遇金など、これまで手にしたことのない多額の資金を手にする可能性が高い時期です。
  • 「人生100年時代」の到来:55歳の方が仮に90歳まで生きると仮定しても、老後は35年間もあります。この長い期間を支えるためのお金が必要です。

老後資金の現実:「老後2000万円問題」の正しい捉え方

「老後2000万円問題」という言葉を聞いて、漠然とした不安を覚えた方も多いでしょう。これは2019年に金融庁の金融審議会が公表した報告書(※1)がきっかけとなり、広く知られるようになりました。

この試算は、「夫65歳以上、妻60歳以上の無職世帯では、公的年金だけでは毎月約5万円の赤字(※当時)となり、30年間生きると約2,000万円不足する」というものでした。

もちろん、これはあくまで一例のモデルケースです。必要な老後資金は、ご家庭のライフスタイルや年金額、退職金の有無によって大きく異なります。

重要なのは、「公的年金だけで、これまでと同じ生活水準を維持するのは難しい可能性がある」という現実を認識し、「足りない分をどう補うか」を具体的に考え始めることです。その有力な選択肢が、資産運用なのです。

(※1)出典:金融庁 金融審議会「市場ワーキング・グループ報告書」(令和元年6月3日)

55歳が陥りがちな「運用しない」リスクとは

「投資は怖いから、全額を銀行預金にしておくのが一番安全」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現在の日本では、お金を「運用しない」こと自体にリスクが伴います。

それは「インフレ(インフレーション)」のリスクです。

インフレとは、モノやサービスの値段が上がり続け、相対的にお金の価値が下がり続ける状態を指します。

例えば、現在100万円で買えている車が、物価が2%ずつ上昇(インフレ)し続けると、約10年後には約122万円出さないと買えなくなります。 一方、銀行預金の金利が0.2%の状況では、預金している100万円は、10年後に約102万円(※複利計算、税引前)にしかなりません。

10年後に必要な「約122万円」に対して、預金では「約102万円」しか準備できず、その差額(約20万円)だけ実質的にあなたのお金(資産)の価値は「目減り」してしまっているのです。

人生100年時代において、30年、40年と続く老後生活。その間、預貯金だけで資産を守り切ることは、かえって難しい時代になっていると言えます。

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55歳からの資産運用で押さえるべき3つの基本原則

55歳からの資産運用は、20代や30代の運用とは目的が異なります。よりリスクを取って大きなリターンを目指す段階ではなく、「老後の生活資金として、堅実に資産を守り育てていく」ことが目標です。

そのために、以下の3つの基本原則を必ず押さえてください。

原則1:「守り」と「攻め」のバランスを意識する(リスク許容度)

55歳からの運用では、「あと何年、そのお金を使う予定がないか」が非常に重要です。

  • 「守り」の資金
    • 5年~10年以内に使う予定のあるお金(退職後の生活費、リフォーム費用、車の買い替え費用など)。
    • これらはリスクを取るべきではないので、預貯金などで確実に確保します。
  • 「攻め」の資金
    • 10年以上使う予定のない「余裕資金」。
    • この部分で、インフレに負けないよう、資産運用(投資)に回すことを検討します。

ご自身の資産全体を把握し、「守り」と「攻め」にどれくらいの割合で振り分けるか。このバランス(=リスク許容度)を見極めることが、55歳からの資産運用の第一歩です。

原則2:改めて確認「長期・積立・分散」の効果

資産運用には「怖い」「損をしそう」というイメージがつきまといますが、そのリスクをできる限り抑えるための王道的な方法があります。それが「長期・積立・分散」です。

長期運用期間が長ければ長いほど、一時的な価格の上下に一喜一憂せず、安定したリターンが期待しやすくなります(※複利効果)。
積立・一度にまとまった金額を投資するのではなく、毎月3万円ずつなど、定額をコツコツと買い続ける方法。
・価格が高い時には少なく、安い時には多く買うことになるため、平均購入単価を平準化させる効果(ドル・コスト平均法)が期待できます。
分散・一つの商品(例:A社の株)に集中投資するのではなく、複数の資産(例:日本株、先進国株、債券など)や地域に分けて投資すること。
・これにより、どれか一つが値下がりしても、他の資産でカバーできる可能性が高まります。

※複利効果:運用で得た利益を元本に加えて再投資することで、雪だるま式に資産が増えていく効果。

55歳からでも、老後生活が始まる65歳、70歳までを見据えれば、10年以上の「長期」運用が可能です。「積立」と「分散」を組み合わせることで、リスクを抑えた運用を目指しましょう。

原則3:NISAなど税制優遇制度を最大限活用する

資産運用で利益(売却益や分配金・配当金)が出ると、通常は約20%の税金がかかります。しかし、国が用意した税制優遇制度を使えば、この税金を非課税(0円)にできます。使わない手はありません。

代表的な制度が「NISA(ニーサ)」です。

2024年1月に、NISA制度はリニューアルされ、これまでよりも格段に使いやすくなりました。

  • 非課税保有期間が無期限に
  • 年間の投資枠が大幅に拡大
  • 売却しても翌年以降に非課税枠が復活(※売却した商品の簿価(取得金額)の分だけ)

55歳からでも、NISAを活用して「積立」や「分散」投資を行うことが、老後資産形成の強力な武器となります。

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【目的別】55歳からの資産運用 具体的な選択肢

では、具体的にどのような方法があるのでしょうか。ここでは「投資信託」を中心に、55歳の状況に合わせた選択肢をご紹介します。

※投資信託:多くの投資家からお金を集め、運用の専門家(ファンドマネージャー)が国内外の株や債券などに「分散」して投資・運用してくれる金融商品。

1. これから「積み立てる」運用(NISAの活用)

定年までの5年~10年間、毎月の収入からコツコツと資産を作りたい方におすすめの方法です。

  • 活用するもの:NISAの「つみたて投資枠」
  • 投資先:全世界や米国の株式指数に連動する「インデックスファンド」(※低コストで市場全体に分散投資できる投資信託)など。
  • ポイント:月1万円、3万円など、無理のない範囲で始められます。定年まで積み立て、定年後もすぐに引き出さず、できるだけ長く運用を続けることで、複利効果を活かすことができます。

2. 退職金など「まとまったお金」を運用する(コア・サテライト戦略)

退職金など、まとまった資金を運用する場合、一気に全額を投資するのは非常にリスクが高い行為です。

そこでおすすめしたいのが「コア・サテライト戦略」という考え方です。

  • コア(中核)部分 (資産の7~9割):
    • 資産の「守り」の中核を担う部分です。
    • 預貯金や個人向け国債、または値動きが比較的安定している債券ファンドなどで、インフレに負けない程度のリターンを堅実に目指します。
  • サテライト(衛星)部分 (資産の1~3割):
    • 資産の「攻め」の部分です。
    • 株式ファンドなどで「コア」部分より高いリターンを目指します。
    • NISA対象商品であれば、非課税メリットを活かしたNISAの積極的な利用がおすすめです。
コア・サテライト運用のイメージ図

退職金を「コア」と「サテライト」に分け、コア部分で資産の土台を固めつつ、サテライト部分で楽しみながら資産を育てる。このバランス感覚が、まとまったお金の運用では重要です。

3. iDeCo(イデコ)は55歳からでもメリットがある?

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)は、「自分で作る年金」制度です。原則60歳まで掛金を積み立て、60歳以降に受け取ります。

最大のメリットは「掛金の全額が所得控除になる」こと(=毎年の所得税や住民税が安くなる)。

ただし、55歳から加入する場合、会社員(厚生年金被保険者)の方は「60歳まで」しか積み立てができません(※国民年金に任意加入すれば65歳まで延長可能)。

  • メリット:55歳から60歳までの5年間でも、掛金全額の所得控除メリットは非常に大きいです。
  • 注意点:60歳まで引き出しが一切できません。また、加入時や運用中に手数料がかかります。

短期決戦にはなりますが、税制メリット(所得控除)を重視する方にとっては、検討の価値がある制度です。

55歳からの資産運用で注意すべきリスクと対策

55歳からの運用は「時間」が限られているため、大きな失敗を避けることが何よりも大切です。以下の点にご注意ください。

高リスクな商品(仕組債など)や毎月分配型の投資信託には注意

以下の商品の購入には十分な検討が必要です。

  • 仕組債:デリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ複雑な債券。一見、金利が高く見えますが、その分、元本割れのリスクが非常に高く、仕組みが複雑で初心者には理解しにくい商品です。
  • 毎月分配型:毎月分配金がもらえるため魅力的に見えますが、運用益ではなく元本を取り崩して分配している(=タコが自分の足を食べている)だけのケースも多く、資産形成には向かない場合があります。

55歳からの資産運用は、「リスクの把握が難しい商品には手を出さない」ことが鉄則です。

「元本確保」や「高利回り」の言葉に惑わされない

「元本が確保されて、年利5%」といった、うまい話は存在しません。投資の世界では、高いリターン(利回り)を求めるほど、高いリスク(損をする可能性)が伴います。

公的機関(財務省や金融庁など)に登録されていない業者からの勧誘は、詐欺の可能性が非常に高いため、絶対に相手にしないでください。

手数料(コスト)を意識する

資産運用には「手数料(コスト)」がかかります。特に投資信託では、以下のコストに注意が必要です。

  1. 購入時手数料:買う時にかかる費用(ノーロード(※無料)のものもあります)
  2. 信託報酬(運用管理費用):投資信託を持っている間、毎日差し引かれる費用

この信託報酬は、年率0.1%違うだけでも、10年、20年という長期では大きな差となってリターンを圧迫します。特にインデックスファンドを選ぶ際は、信託報酬が低いものを意識して選びましょう。

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55歳からの資産運用、一人で悩まないために

ここまで55歳からの資産運用について解説してきましたが、

「原則は分かったけれど、自分に合ったバランスが分からない」
「NISAやiDeCo、結局どれを優先すべきか判断できない」

と感じた方も多いのではないでしょうか。

特に、老後という大切な資金を扱うからこそ、最初の一歩は専門家に相談することをおすすめします。

なぜ専門家への相談が有効なのか

資産運用は、一人ひとりの家族構成、資産状況、将来の夢(いつまでにいくら必要か)によって、「正解」が異なります。

資産運用アドバイスのプロの視点(IFA:独立系ファイナンシャル・アドバイザーなど)で客観的に現状を分析してもらうことで、ご自身では気づかなかった課題や、適切な資産の配分(ポートフォリオ)が見えてきます。

銀行や証券会社との違いは?(中立な立場の重要性)

資産運用の相談は、銀行や証券会社の窓口でも可能です。しかし、アドバイスの立場に違いがある場合があります。

銀行や証券会社は、自社グループで取り扱っている金融商品(投資信託や保険)を中心に提案を行うのが一般的です。

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55歳からの大切な老後資金の相談先として、私たち「投資信託相談プラザ」は、IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)として、特定の金融機関に属さない「中立な立場」であることを大切にしています。

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  • 身近な場所に店舗があり、気軽に相談できる:お買い物のついでやお仕事帰りに気軽にお立ち寄りいただけるよう、アクセスしやすいショッピングセンター内などに店舗を展開しています。

「退職金が入る前に、基本的な考え方を整理したい」
「自分に合ったNISAの活用法を教えてほしい」

そんな漠然としたご相談からでも構いません。55歳からの資産運用という重要な第一歩を、私たちと一緒に踏み出してみませんか?

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ご相談事例の紹介

相続した大切な資金、将来のためにどう活かせば良い?相続した大切な資金、将来のためにどう活かせば良い?

父が他界し、諸々の手続きを終えたところで約3,000万円の現金を相続することになりました。これほどまとまった金額を手にしたのは初めてで、どのように管理すべきか戸惑っています。 これまで投資には縁がなく、仕事一筋に励み、地道に貯蓄を続けてきました。周囲からは「これからは資産運用の時代だ」という声も聞こえてきますが、自分としては、父が長年かけて築いてくれた資産を、自分の代で大きく減らしてしまうことだけは避けたいと考えています。 一方で、物価の上昇が続く現状を見ると、預貯金のまま置いておくだけでは、将来的に資産の価値が目減りしてしまうのではないかという懸念も拭えません。数年後には定年退職も見えてくるなか、自分たちの老後や子供たちの将来のために、この資金をどう活かしていくのが自分にふさわしいのか、専門的な視点から助言をいただきたいと思い足を運びました。佐藤さまのご希望・相続した大切な資金なので、大きな価格変動を伴うリスクの高い運用は避けたい・自分たちの今後のライフプランに基づいた、客観的な分析を聞きたい・リタイア後の生活を支えるための、着実で息の長い仕組みを整えたい

相続した大切な資金、将来のためにどう活かせば良い?

  • #50代
  • #〜5,000万円

役職定年による減収が目前に。このままで老後資金は足りる?役職定年による減収が目前に。このままで老後資金は足りる?

来年、夫が55歳の役職定年を迎えるにあたり、給与が約3割減少することが決まっています。現在、長男が大学4年生、長女が大学1年生であり、仕送りや学費など、教育費がピークを迎えています。これまでは子どもたちの教育費の確保を優先に考えてきたため、3年前に夫婦で始めたNISAの投資信託以外は、いつでも使えるよう普通預金に入れたままとなっていました。長男の就職内定により、子育ての終わりは見えてきたものの、今度は自分たちの「老後資金」に対する強い焦りが出てきました。今後の減収のなかで長女の教育費を支払い続けると、手元の資産が目減りしていき、定年退職を迎える時点で自分たちの老後資金がいくら残るのか見通しが立ちません。「現在のNISAでの少額積立のままで足りるのか」「当面使う予定のない預金をどう活用すべきか」という不安を解消したく、専門家のアドバイスを求めて相談に伺いました。中川さまのご希望・役職定年による減収期を乗り越え、定年退職までに無理なく老後資金を準備したい・現在の積立投資を今後どのように拡充していくべきか、具体的なロードマップを知りたい・教育費の支払いが残るなかで、将来の不足を防ぐために「いくらまで運用に回してよいか」の基準を知りたいご提案内容中川さまが直面している「役職定年による減収」と「教育費の最終局面」を乗り越え、定年退職時に理想の資産額を残すため、まずはリタイア時までの家計や資産推移を可視化する「ライフプランシミュレーション」を作成しました。総資産約2,600万円のうち、長女の今後の教育費と生活防衛資金(計700万円)は運用に回さない「円預貯金」として手元にしっかり残すよう色分けを行いました。そのうえで、残る1,900万円の余剰資金を、値動きが比較的穏やかで定期的な利子収入が期待できる高格付けの「外国債券(コア資産)」と、NISAを活用して成長を目指す「投資信託(サテライト資産)」に分ける分散投資プランをご提案しています。ご提案のポイント(1) シミュレーションによる「手元に残すお金」の明確化長女の卒業までに必要な教育費と生活防衛資金として、計700万円を「運用に回さないお金」として明確に区分しました。生活に必要な現金を確保しておくことで、市場の短期的な変動に影響されない防波堤が築かれ、減収期でも心理的なゆとりを持って生活を送ることが可能になります。(2) 「外国債券」を主軸とした安定的なコア資産の形成投資経験がまだ浅い時期に減収を迎える場合、運用の大きな値動きは精神的な負担になりがちです。安全性を優先して日本国債などを選ぶと、今度は老後資金を十分に準備することが難しくなると判断し、今回は「一定の利回り」と「値動きの穏やかさ」を兼ね備えた高格付けの「外国債券」を主軸に据えました。満期時に原則として外貨ベースの額面金額で償還され、定期的な利子収入が見込めるため、一喜一憂しにくい土台の上で穏やかに運用を継続できます。※外国債券の運用にあたっては、円換算での価値が変動する「為替変動リスク」があります。また、債券共通のリスクとして、途中で売却する場合の「価格変動リスク」や、発行体の財務状況等による「信用リスク(元本や利子の支払いが滞るリスク)」があります。(3) 外国債券の利子と教育費の減少を想定した、無理のない積立拡充翌年からの「給与3割減」と「長女の教育費」が重なる時期でも、家計に無理をさせずに運用のペースを維持・拡大する工夫を取り入れました。具体的には、今回主軸に据えた外国債券から得られる定期的な利子収入を、そのままNISA口座での投資信託の積立原資へと回す仕組みです。これにより、日々の生活費を削ることなく実質的な積立の拡充が可能になります。さらに、来春の長男の大学卒業に続き、残り3年程度で長女も大学を卒業する予定のため、段階的に教育費の負担はなくなっていきます。特に長女の卒業後から定年退職までの数年間は、これまで教育費に充てていた資金をNISAでの積立増額へと大きくシフトさせるチャンスです。減収の波を利子収入で賢く乗り切りつつ、教育費の終了に合わせて資産の成長スピードを効率よく引き上げていく具体的なロードマップを策定しました。中川さまより ご感想長女の教育費を払いながら夫の減収を迎えると、自分たちの老後資金を十分に残せるだろうか、せっかく貯めた資産が一方的に減り続けるだけではないかという漠然とした不安が消えませんでした。インターネットの情報をいくら見ても我が家に合う具体的な解決策が見つからず、焦りばかりが募っていました。アドバイザーの方が、私たちの個別の状況や希望を丁寧に聞き取ったうえで、今後の減収や長女の教育費を反映したシミュレーションを作成してくれました。これにより、今後の収支変化のなかで我が家の資産がどのように推移し、定年退職に向けてどう積み上げを目指すかが視覚的に分かり、とても納得できました。これからは夫婦で相談しながら、前向きに老後の準備を進めていけそうです。

役職定年による減収が目前に。このままで老後資金は足りる?

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  • #〜3,000万円

50代で早期退職を決意。資産を長持ちさせながら老後を楽しむには?50代で早期退職を決意。資産を長持ちさせながら老後を楽しむには?

長年勤めた会社を50代で早期退職することを決意しました。子どもの就職が内定し、これまで優先に考えてきた教育資金の準備に目処が立ったことが、早期退職の大きな後押しとなりました。これから受け取る予定の退職金を含めると、総額で約5,000万円の資産になる見込みですが、人生100年時代と言われるなか、年金受給までの無職期間が通常より長くなることに漠然とした不安を感じています。最近になってNISAで少額の積立投資を始めたばかりで、本格的な運用の経験はありません。物価高のニュースを見るたびに、現金のままでは目減りしてしまうのではないかと危機感を覚える一方で、大切な資産を大きく減らすリスクは避けたいと考えています。これからの長いセカンドライフを穏やかに、夫婦で楽しむために、資産をできるだけ長持ちさせる具体的な運用計画を立てたいと思い相談しました。加藤さまのご希望・早期退職後の生活資金が目減りしないよう、物価高(インフレ)に備えたい・子どもの独立を機に、これからの夫婦二人の生活費がいくら必要なのかを踏まえ、手元に置いておく現金と運用に回すお金の適切なバランスを知りたい・投資の知識が浅いため、世界の景気や為替のニュースに一喜一憂することなく、自分たちでも落ち着いて継続できる方法を提案してほしいご提案内容加藤さまは、お子様の独立という大きな節目を機に、50代での早期リタイアという前向きな決断をされた一方で、年金生活が始まるまでの長い期間、手元の資産が一方的に目減りしていくことへの心理的な不安を抱えられていました。そこで今回は「資産を大きく増やす」のではなく、「今ある資産の寿命を延ばしながら、安定的な利子収入を目指す」というアプローチをご提案いたしました。具体的には、運用の主軸として比較的高い利回りが期待できる「外国債券」を選定しつつ、円高になった際の為替変動による影響を和らげる緩衝材として「国内債券」も一定の割合で組み入れています。さらに、長期的な物価上昇への対策として、すでに始められていたNISAを活用した「投資信託(株式型)」への積立も継続・拡大する方針へと見直しました。ご提案のポイント(1) 「外国債券」と「国内債券」の組み合わせで、為替リスクを抑えつつ安定的な利子収入のベースを作る金利水準が魅力的な米ドル建てなどの外国債券を運用の中心に据えることで、毎月の生活を支える利子収入の土台を築きます。同時に、円高に振れた際の資産目減りを防ぐため、為替リスクのない国内債券もバランスよく配置しました。この2つの債券を組み合わせることで、投資経験が浅いご夫妻でも大きな精神的負担を感じずに、定期的なリターンを目指せる仕組みを整えました。※外国債券の運用にあたっては、円換算での価値が変動する「為替変動リスク」があります。また、債券共通のリスクとして、途中で売却する場合の「価格変動リスク」や、発行体の財務状況等による「信用リスク(元本や利子の支払いが滞るリスク)」があります。(2) 株式型の投資信託(インデックスファンド)で、人生100年時代の物価上昇に対抗するセカンドライフが長期に及ぶ早期退職だからこそ、物価の上昇によって現金の価値が目減りしてしまうリスクへの配慮が欠かせません。そこで、世界経済の成長に投資する株式型の投資信託(インデックスファンド)を保有し、非課税メリットのあるNISA枠を有効に活用します。具体的には、これまでご自身で行ってきた少額での積立ペースを目標金額に向けて段階的に引き上げていく方法をご案内しました。時間を分けて買い付けることで価格のブレが平準化されるため、値動きを過度に恐れることなく、債券だけではカバーしきれない長期のインフレリスクに備え、資産の寿命をさらに延ばす効果が期待できます。(3) 「近い将来に使う現金」をしっかり手元に残し、市場の変動に動じない仕組みを作る5,000万円の全額を運用に回すのではなく、お子様の卒業・新生活に向けた一時的なサポート費用や、年金受給までの生活費の補填分として、約1,500万円の円預貯金を手元に残しました。教育費の準備という大きな役割に区切りがついたとはいえ、直近で必要になる支出が確保されているという事実は、投資において大きな精神的支えになります。仮に世界の金融市場が一時的に下落したとしても、日々の暮らしや教育費の支払いに影響が出にくいため、焦ることなくセカンドライフを楽しむことにつながります。加藤さまより ご感想子どもの就職が決まったことで早期退職を決めたものの、本当にこれだけのお金(資金)で足りるのだろうかと毎日夫婦で電卓を叩いては不安になっていました。アドバイザーの方が、私たちのこれからのライフプランを丁寧に聞き取ってくださり、ただ数値を並べるだけでなく「なぜこの資産が必要なのか」を分かりやすく説明してくれたことで、霧が晴れたような気持ちです。特に外国債券の利回りの良さには魅力を感じつつも為替の動きが怖かったのですが、国内の債券もバランスよく混ぜる提案をしていただき、これなら私たちでも無理なく続けられそうだと納得できました。手元に残す現金の額も明確になり、これからは穏やかに夫婦の時間を楽しめそうです。

50代で早期退職を決意。資産を長持ちさせながら老後を楽しむには?

  • #50代
  • #〜5,000万円

まとめ:55歳からの資産運用で、豊かなセカンドライフの土台を築こう

55歳からの資産運用は、決して「遅い」スタートではありません。老後を支える資金を「インフレから守り」、そして「堅実に育てる」ために、非常に重要な準備期間です。

  • 「守り」と「攻め」のバランスを明確にする
  • 「長期・積立・分散」を基本に
  • NISAなどの税制優遇制度を最大限活用する

これからの長い人生を楽しむために、まずはご自身の資産状況を把握し、できることから「賢い準備」を始めていきましょう。

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このコラムの執筆者

道谷 昌弘

株式会社Fan IFA

AFP(日本FP協会認定) 大学卒業後、大手証券会社に入社。国内営業部門にて法人・個人の資産運用アドバイスを行う。8年間勤めたのち退社し、より中立的なアドバイスができるIFA(独立系投資アドバイザー)に転身。現在は富山を拠点に、全国各地のお客様に幅広くコンサルティングを行いながら、お客様にとって本当に良い商品提案を日々追求している。

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