この記事のポイント
- 外国債券は、国内債券に比べて相対的に高い金利が期待できるほか、円安局面での為替差益や、通貨分散による資産全体の変動緩和(インフレ対策)に有効な選択肢である
- 為替変動や信用などのリスクに備えるため、格付けBBB以上の「投資適格債」を選ぶことや、NISAの成長投資枠が活用できる債券型投資信託等を用いて少額分散・積立投資を行うのが効果的である
- 買い時は金利や為替の動向が判断材料となるが、自身のライフプランに合ったポートフォリオを組むためには、独立した立場から客観的なアドバイスをくれるIFAなどの専門家の活用も推奨される
「預貯金だけでは将来の資産形成が不安…」
「円安や物価上昇に備えて、外貨資産や高い金利が狙える商品に興味がある」
昨今の経済情勢から、このように考えている方も多いのではないでしょうか。
株式よりも値動きが比較的穏やかな傾向にあり、定期的な利子収入が期待できる投資先として「外国債券」が検討されています。しかし、為替リスクや商品による違いなど、初心者には判断が難しく感じられる場面も少なくありません。
この記事では、外国債券の基本的な仕組みからメリット・リスク、買い時の見極め方、NISA制度の活用方法までを分かりやすく解説します。ご自身の資産形成に役立つ知識を、ひとつずつ整理していきましょう。
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外国債券とは?基本的な仕組みと分類
まずは、外国債券の基本的な仕組みと種類について見ていきましょう。
外国債券の定義と仕組み
債券(利付債券)とは、国や地方自治体、企業などが資金を調達するために発行する有価証券です。投資家は債券を購入することで発行体にお金を貸し、あらかじめ決められた期日(満期)まで定期的に「利子」を受け取ることができます。
このうち、以下のいずれかの要素が外国にかかわるものを「外国債券」と呼びます。
- 発行体が外国の政府や企業
- 発行された場所(市場)が国外
- 取引される通貨が外貨
発行体が予定通りに利子や額面金額を支払えなくなるリスク(信用リスク)はありますが、原則として満期で額面金額が償還される点は通常の債券と同じです。
また、外貨建ての外国債券については、為替相場の変動により円換算での資産価値が変化する点が大きな特徴です。
通貨や発行体による分類
外国債券は、決済に用いられる「通貨」や、国・企業などの「発行体(発行元)」によって分類されます。
通貨による分類(外貨建て・円建て)
| 通貨 | 特徴 | 主な例 |
|---|
| 外貨建て債券 | 購入・利子の受け取り・満期償還のすべてを米ドルなどの外貨で行う | 米国財務省が発行する米国債など |
|---|
| 円建て外債 | 購入・利子の受け取り・満期償還のすべてを日本円で行う | サムライ債、ユーロ円債など |
|---|
一般的に「外国債券」として広く取引されているのは、米ドルや豪ドルなどの外貨で取引される「外貨建て債券」です。為替変動の影響を受けない「円建て外債」に対し、外貨建て債券は為替相場の値動きが円換算での資産価値に影響します。
発行体による分類(国/地方公共団体・国際機関・民間企業)
国や企業など発行体の種類によって、主に以下の3つに分かれます。
| 発行体 | 特徴 |
|---|
| 国/地方公共団体 | 外国の政府や政府関係機関、地方自治体が発行。信用度が高く、比較的リスクが抑えられている。 |
|---|
| 国際機関 | 世界銀行やアジア開発銀行などの国際機関が発行。高い信用力を持つものが多く見られる。 |
|---|
| 民間企業 | 民間企業が発行する債券。企業の業績や財務状況によって利率や信用リスクが異なる。 |
|---|
参照:債券の種類|SBI証券
投資方法の違い(個別債券・投資信託・ETF)
外国債券に投資する方法には、大きく分けて以下の3つのスタイルがあります。
| 投資方法 | 特徴 |
|---|
| 個別債券(直接投資) | 特定の国や企業が発行する債券を直接購入します。基本的には満期が設定されており、満期まで保有すれば発行体の破綻がない限り額面金額が償還されます。 |
|---|
| 外国債券型の投資信託 | 複数の外国債券を組み入れた投資信託を購入します。少額から購入可能で、1つの商品で手軽に銘柄を分散できるのが特徴です。 |
|---|
| 外国債券ETF(上場投資信託) | 証券取引所に上場している外国債券に投資する投資信託で、リアルタイムの価格で売買が可能です。保有コスト(信託報酬)が比較的低く抑えられるという特徴があります。 |
|---|
外国債券に投資する3つのメリット
資産運用の選択肢として外国債券が選ばれる理由には、どのようなものがあるのでしょうか。主な3つのメリットを解説します。
1. 日本の債券と比較して相対的に高い金利が期待できる
主なメリットの1つは、金利の水準です。日本の金利も近年少しずつ上昇傾向にありますが、アメリカやニュージーランドなど諸外国の金利水準と比較すると依然として低い傾向にあります。(※)
利子(クーポン)があらかじめ決まっている「固定利付債」の場合、保有している間は定期的に決まった利率の利子を受け取ることができます。定期的な利子収入を確保したい方にとって、魅力的な選択肢となります。
(※)出典:楽天証券Webサイト|債券・国債利回り にて、日本国債10年と諸外国の10年国債の金利を比較(2026/09/01時点)
2. 円安局面で為替差益が得られる可能性がある
外貨建て債券は、円安が進むことで円換算での評価額が上がる仕組みを持っています。
たとえば、1ドル=100円のときに1万ドル分の外国債券を購入した場合、円換算での資産価値は100万円です。その後、1ドル=130円まで円安が進んだタイミングで償還(または売却)を迎えると、円換算で130万円となり、30万円の為替差益が発生します。
受け取る利子についても、円安局面であれば円換算での受取額が増えることになります。
3. 通貨や投資先の分散投資に活用できる
すべての資産を「日本円」だけで保有していると、将来的に円安や国内の物価上昇(インフレ)が進行した際に、実質的な資産価値が目減りしてしまう恐れがあります。
ポートフォリオの一部に外国債券を組み入れ、米ドルやユーロなどの異なった通貨を保有することは、特定の通貨変動に対する備えになります。日本の株式や債券とは異なる値動きをする資産を組み合わせることで、資産全体の変動幅を緩やかにする効果が期待できます。
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知っておくべき外国債券の主なリスクと注意点
外国債券に投資する際には、メリットだけでなくリスクや注意点も正しく理解しておく必要があります。
1. 為替変動リスク(円高による元本割れ)
円安のときにメリットがある反面、購入時よりも「円高」に振れると為替差損が発生するリスクがあります。
1ドル=100円で購入した1万ドルの債券が、満期時に1ドル=80円の円高になっていた場合、円換算では80万円となり20万円の損失が出ます。
ただし、外貨建て債券では保有期間中に受け取る「利子」が蓄積されます。投資期間が長くなるほど受け取る利子が増えるため、購入時より円高が進んでも利子収入でカバーできるようになり、損が出ない為替レートの水準(損益分岐点)がより円高方向へ広がっていく(=円高への抵抗力が高まる)特徴もあります。
2. 信用リスク(デフォルトリスク)・カントリーリスク
信用リスクとは、債券の発行元(国や企業)が経営難や財政難に陥り、利子の支払いや元本の返済が滞る(デフォルトする)リスクのことです。
信用度を見極める指標として、格付機関による「格付け」が役立ちます。一般的な目安として、「BBB格以上」の格付けを持つ「投資適格債」を選ぶことで、信用リスクを一定程度抑えられると考えられます。
また、投資先の国や地域の政治・経済情勢の変化によって取引が制限される「カントリーリスク」にも注意が必要です。
参照:
債券の「格付け」について教えてください|日本証券業協会
国カテゴリー表 | 国・地域ごとの引受方針|NEXI 日本貿易保険
3. 価格変動リスク・流動性リスク
債券は満期まで保有すれば原則として額面金額で償還されますが、満期を迎える前に途中で売却する場合は、その時点の市場価格で取引されます。
市場金利の上昇などによって債券価格が下落しているタイミングで途中売却すると、購入額を下回る「元本割れ」となる可能性があります。また、取引量が少ない銘柄の場合、希望するタイミングや価格で買い手がつかない「流動性リスク」が生じることも考慮しておきましょう。
外国債券と「国内債券」「外貨預金」における特徴の違い
資産運用を検討する際、外国債券のほかに「国内債券」や「外貨預金」が検討されることもあります。ここでは、それぞれの基本的な仕組みや特徴の違いについて整理します。
国内債券との違い(金利と為替リスク)
日本の国債(個人向け国債など)は日本国が発行体であり、日本円で取引されるため為替変動リスクがありません。
一方、外国債券は為替リスクを伴うものの、発行国や地域ごとの金利動向に応じた利回りが期待できる特徴があります。
資産の目的に応じて、「為替リスクを避けたい部分は国内債券」「外貨建てで運用したい部分は外国債券」というように、役割を分けて保有されることもあります。
外貨預金との違い(元本の取扱い・運用の仕組み)
外貨預金と外国債券(外貨建て)は、いずれも為替相場の変動によって円換算での資産価値が変わる(為替変動リスクを伴う)という共通点があります。しかし、根本的な性質として「元本の取扱い」と「信用リスクの所在」に大きな違いがあります。
元本の取扱いについての違い
外貨預金は金融機関の「預金」であるため、運用によって外貨ベースでの元本が目減りすることはありません(外貨ベースでの元本保証)。
一方で、外国債券は「有価証券(投資商品)」であり、元本保証はありません。途中売却時には市場価格の変動により元本割れが生じる可能性があります。ただし、後述する発行体の破綻等が起きない限り、満期まで保有すれば原則として額面金額で償還される仕組みを持っています。
信用リスクの所在(誰の破綻リスクを負うか)の違い
外貨預金の場合、信用リスクを負う相手は「預け入れている金融機関」です。外貨預金は日本の預金保険制度(ペイオフ)の対象外となっているため、万が一預入先の金融機関が破綻した場合には、預金が保護されず全額戻ってこないリスクが存在します。
これに対し、外国債券の場合、信用リスクを負う相手は「債券の発行体(国や企業など)」です。購入窓口である証券会社が破綻しても保有する債券の権利は保護されますが、発行体自身の財務状況が悪化・破綻した場合には、額面金額や利子の支払いが滞るリスクが存在します。
参照:預金保険制度の基礎知識 | 預金保険機構
こうした性質の違いに加え、収益の仕組みや取扱いのルールにも以下のような違いが存在します。
| 項目 | 外国債券(外貨建て) | 外貨預金 |
|---|
| 収益の仕組み | 満期までの利率にあらかじめ定めがある(固定利付債の場合)。 | 金融機関や預金種類によって異なり、定期的に金利が見直される場合がある。 |
|---|
| 途中換金・解約 | 満期前でも市場価格での途中売却が可能。 ※市場価格の変動により売却損益が発生する。 | 普通預金は随時引き出し可能。定期預金は原則満期運用だが、中途解約時は所定の解約利率が適用される場合がある。 |
|---|
| 為替コスト | 取引価格(買い値・売り値の差)に実質的な取引コストが含まれる。 | 預入れ・引き出し(両替)の際に、所定の為替手数料がかかる。 |
|---|
| 保有・再運用 | 受け取った利子や償還金を外貨のまま保有し、再投資などに活用することが可能。 | 外貨口座内で保有が可能。 ※金融機関により取扱商品や運用等の選択肢が異なる。 |
|---|
このように、それぞれ元本や信用リスクに対する考え方、取引の仕組みに違いがあるため、ご自身のリスク許容度や資産配分の考え方に合わせて選択することが大切です。
外国債券の「買い時」を見極める2つのポイント
外国債券への投資を検討する際、「どのタイミングで買うか」は運用成果に影響を与える可能性があります。
買い時を見極めるうえで参考になる指標は、「為替レート」と「市場金利」の2点です。
1. 為替レートの動向(過度な円安局面を避ける・分散する)
外貨建て債券は、為替相場の値動きから直接影響を受けます。
円高傾向の時期は、相対的に割安な水準で外貨資産を購入できます。そのため、将来的な為替差益を狙いやすい、適したタイミングの一つとされています。
一方で歴史的な円安水準の時期に一括購入すると、将来円高に戻った際に為替差損を被るリスクが高まります。
円安が進んでいる局面で購入を検討する場合は、一度に全額を投じるのではなく、「時期を分けて少しずつ買い足す(時間分散)」ことが基本戦略です。もしくは、為替変動の影響を抑えられる「為替ヘッジあり」の商品を検討するのも一つの方法です。
2. 市場金利の動向(金利が高水準の局面を狙う)
外国債券(固定利付債)は、購入した時点の利率があらかじめ決められており、満期まで維持されます。そのため、発行国の金利が高水準にある時期に購入できれば、長期にわたって高い利子水準を保つことが期待できます。
また、債券価格と金利は反比例する(金利が下がると債券価格は上昇する)傾向にあります。金利のピーク時に購入しておけば、将来金利が低下した際に債券価格が値上がりし、途中売却で利益を狙うことも仕組み上選択肢に入ります。
ただし、個別の外国債券(利付債)においては「満期まで保有して定期的な利子と額面金額の償還を目指す」運用が一般的です。途中で売却する場合は、銘柄や市場環境によって買い手がつきにくく、希望する価格やタイミングで換金できないリスク(流動性リスク)が伴うため、基本的には中長期で満期まで保有することを前提とした計画が推奨されます。
自分に合った外国債券の選び方
一口に外国債券といっても、多種多様な商品があります。ご自身の目的やリスク許容度に合わせて、以下の4つの基準で選ぶことが大切です。
1. 発行体の信用度(格付け)で選ぶ
外国債券を選ぶ際、まず確認したいのが発行体(国や企業)の信用度です。
信用リスクをなるべく抑えたい場合は、民間格付け機関によって「BBB格以上」と評価されている「投資適格債」を中心に選ぶことが一つの目安になります。特に、米国債などの主要先進国の国債は信用力が高く、初心者にも検討しやすい選択肢といえます。
2. 満期までの期間(残存年数)で選ぶ
債券を満期まで保有することを前提とする場合、重要なポイントは「その資金をいつ使いたいか」というライフプランとの兼ね合いです。
「5年後の車やリフォームの資金に充てたい」「10年以上使う予定がないため、長期間にわたって定期的な利子を受け取りたい」など、ご自身の資金計画に合わせて満期(償還日)を設定することが基本となります。
なお、原則として満期まで保有すれば額面金額で償還されますが、急な資金需要などで「満期前に途中売却する場合」は注意が必要です。
途中売却時はその時点の市場価格で取引されるため、市場金利の動向によって元本割れが生じる可能性があります。一般的に満期までの期間が長い債券ほど価格変動が大きくなりやすいため、途中で換金する可能性がある資金は、期間が短めの債券を選んでおくのも一つの方法です。
3. 通貨と期待する利回りで選ぶ
外国債券は、取引に用いる通貨によって金利水準や流動性が異なります。
米ドルなどの流通量が多い主要通貨は、情報の入手がしやすく比較的扱いやすい点が特徴です。一方、より高い利回りが期待できる新興国通貨などは、その分為替変動やカントリーリスクが大きくなる傾向があります。
保有資産全体の中で「継続的な利子収入を目指す役割」を持たせるのか、「一定のリスクを取りつつ利回りを追求する役割」を持たせるのかを意識して選択しましょう。
4. 少額分散やNISAを活用したい場合は「投資信託・ETF」も選択肢
「まとまった資金を一括で投資するのに不安がある」「どの個別銘柄を選べばよいか決めきれない」という場合は、投資信託やETFを活用する方法もあります。
投資信託やETFであれば、少額から世界中の複数銘柄へ手軽に分散投資が可能です。また、個別債券とは異なりNISA制度の成長投資枠を活用できる点や、為替変動の影響を抑えたい方向けに「為替ヘッジあり」のコースが選べる点も特徴です。
外国債券の買い方・購入までの3ステップ
外国債券を購入する具体的な手順を解説します。初めての方でも、以下の3ステップに沿って進めることで取引を始められます。
ステップ1:外国債券の取扱いがある証券会社で証券口座を開設する
まずは外国債券を取引できる証券会社で口座を開設します。外国債券の取扱銘柄数や、為替の手数料は証券会社によって異なります。
個別債券から投資信託・ETFまで幅広い商品が揃っており、各種手数料が比較的抑えられているネット証券(SBI証券や楽天証券など)を選択するのも一つの方法です。
※外国債券の取引には「外国証券取引口座(一般的には無料)」の開設手続きが合わせて必要になる場合があります。
ステップ2:投資対象(個別債券・投資信託・ETF)を決める
前述の選び方を参考に、買付する銘柄を決めます。
| 投資対象 | 確認すべきポイント |
|---|
| 個別債券の場合 | 銘柄ごとの「最低投資金額」「通貨」「利率」「利回り」「格付け」「償還日(満期)」などを確認します。 |
|---|
| 投資信託・ETFの場合 | 銘柄ごとの「基準価額」「投資対象の地域(米国中心、先進国、新興国など)」「為替ヘッジの有無」「信託報酬(運用にかかるコスト)」などを確認します。 |
|---|
ステップ3:決済方法(円貨決済・外貨決済)を選んで購入する
買付注文を出す際、決済方法を以下の2種類から選択します。
| 決済方法 | 特徴 |
|---|
| 円貨決済 | 日本円のまま注文を出し、証券会社が外貨に両替して購入する方法です。あらかじめ外貨を用意する手間がかかりません。 |
|---|
| 外貨決済 | あらかじめ米ドルなどの外貨を用意しておき、外貨残高から直接購入する方法です。円高のタイミングで外貨へ両替しておいた資金を活用したい場合などに適しています。 |
|---|
※いずれの場合でも、外貨と円貨を交換する場合は、証券会社ごとに定める為替スプレッドがかかります。
決済方法を決めた後は、購入金額や数量を指定し、注文内容を確認のうえ買付注文を出します。
【補足】購入後の運用イメージ(利子の受け取りと満期時の対応)
個別債券(利付債)の購入後は、原則として年に1〜2回などの所定の期日に利子が証券口座に支払われます。また同様に投資信託・ETFの場合は、分配金が所定の期日に証券口座に支払われます。
個別債券の場合は、発行体の信用リスクはあるものの、原則として満期を迎えると、額面金額が償還金として外貨で入金されます。償還された外貨は、そのまま同一通貨建ての金融商品買付資金に回す(再投資する)方法や、あるいは為替相場の状況に応じて日本円に両替する方法があります。
外国債券の税金とNISA制度の活用法
投資にあたって気になる税金の扱いと、NISA制度の対応状況についても確認しておきましょう。
外国債券にかかる税金(申告分離課税:20.315%)
外国債券から得られる「利子」「譲渡益(途中売却益)」「償還差益」は、いずれも申告分離課税の対象となり、20.315%(所得税15.315%+住民税5%)が課税されます。
特定口座(源泉徴収あり)を選択していれば、証券会社が自動的に計算・納税を行うため確定申告は原則不要です。また、上場株式や投資信託の売却損が出た場合、外国債券の利子や譲渡益と「損益通算」をすることができます。
ただし、税制が変更される可能性や、状況によっては取り扱いが異なる場合があるため、詳細については個別に所轄税務署等にご確認ください。
参照:No.1510 公社債の償還金と税金|国税庁
NISA制度の活用方法は?
非課税で運用できるNISA制度ですが、「個別の外国債券」はNISAの対象外となっています。
しかし、先述の通り「外国債券を投資対象とする投資信託やETF」であれば、NISAの「成長投資枠」などを活用して購入することが可能です。非課税のメリットを受けながら外国債券へ投資を行いたい場合は、投資信託やETFを検討するのも選択肢の一つです。
参照:NISA特設ウェブサイト|金融庁
自分に合った外国債券選びに迷ったら
外国債券には数多くの国や通貨、格付け、満期までの期間(残存年数)が存在します。
「自分の年齢や目的に合った債券の年数はどれくらいだろう?」
「個別債券と投資信託、どちらが自分の資産状況に向いているのだろう?」
このように自分一人で判断するのが難しいと感じた場合は、資産運用アドバイスの専門家に相談することをおすすめします。
一人ひとりのライフプランに合わせた客観的なポートフォリオ作成
適切な運用プランは、一人ひとりの金融資産の状況やライフイベント、リスク許容度によって全く異なります。
第三者の視点を持つアドバイザーに相談することで、目先の金利や話題性に流されず、ご自身のライフプランに即したバランスの良い資産配分(ポートフォリオ)を整える手助けとなります。
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まとめ
外国債券は、日本の債券と比較して相対的に高い金利が期待でき、円安局面での為替差益が狙える金融商品です。日本円以外の資産を保有することで、通貨の分散効果も期待できます。
一方で、為替相場の変動や発行体の財務状況によるリスクを伴うため、格付けの確認や中長期での保有といった適切なリスク対策を意識することが重要です。
個別の債券だけでなく、NISA制度が活用できる投資信託やETFなど多様な選択肢が存在します。ご自身の目標やリスク許容度に合わせ、納得できる方法で資産形成に役立ててみてはいかがでしょうか。
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※外国債券の取引にかかるリスク・費用について
<リスク>
債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。外国債券(外貨建て債券)は為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じたり、債券を発行する組織(発行体)が所属する国や地域、取引がおこなわれる通貨を発行している国や地域の政治・経済・社会情勢に大きな影響を受けたりするおそれがあります。
<費用>
外国債券を購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(委託手数料はかかりません)。証券会社との相対取引により売買する場合は、取引価格※に取引の実行に必要なコストが含まれております。別途手数料をお支払いいただく必要はございません。
※証券会社は、お客様とのお取引にあたっては、社内時価を基準として各社が定めた一定の値幅の範囲内において、売買対象銘柄の種類、市場環境(相場変動を含む。)、各社が得るべき利益、銘柄固有の流動性、信用リスク、カントリーリスク、取引金額の規模等を考慮して取引価格(「お客様が購入される価格」と「お客様が売却される価格」)を決定しております。また、為替取引には、当社為替スプレッドがかかります。外貨建債券を円貨決済で購入される場合および利金・償還金の円貨での受取を指定した場合の為替取引、外貨建債券(円貨決済型)の購入時および途中売却時には各社の為替スプレッドがかかります。為替スプレッドについては各社のWEBサイトにてご確認ください。
準大手証券会社にて約10年間勤務。社内表彰多数。 セールスとしてではなく、中立的な立場で真摯にお客様と向き合いたい!という思いから転職を決意。 現在、多くのお客様の資産コンサルティングを行いながら、IFAの認知度向上を目指し各地でセミナーを企画。顧客にとって真の資産運用アドバイスを実現するため、幅広い知識習得や情報の提供にも努めている。