退職後の手続きを年金・公的保険・税金に分けて解説!必要書類も紹介
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退職後の手続きを年金・公的保険・税金に分けて解説!必要書類も紹介

2022.04.08

退職後にはさまざまな手続きが必要です。主な手続きを年金と公的保険、税金に分けて解説します。また、手続きを行うタイミングや必要書類、手続きをおこなう場所についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

退職後には年金と公的保険、税金の手続きが必要

年金と公的保険

企業で働いているときと働いていないときでは、加入する年金や公的保険の種類が異なります。そのため、退職した際には年金と公的保険の種類を変更する手続きが必要です。

また、給与を受け取っているときは、所得税や住民税が給与から天引きされています。しかし、退職することで所得税や住民税の調整を行う必要も生じるでしょう。年金・公的保険・税金の手続きは後で詳しく説明します。それ以外の手続きとして次の3つが挙げられるでしょう。

  • 定年退職以外は退職届を提出
  • 会社への返却物を確認する
  • 会社からの受領物も確認する

定年退職以外は退職届を提出

定年退職するときは退職届を提出する必要はありませんが、自己都合で会社を辞める場合には上司に退職の意思を伝えてから、退職届を提出するようにしましょう。企業によっては就業規則で退職届を提出する時期を定めていることがあるので、確認しておきます。

会社を辞める意思が固まっている場合は、できる限り早めに伝えることで、引き継ぎがスムーズに進むでしょう。人員募集をする必要が生じることもあるので、会社目線で迷惑をかけないように行動します。

会社への返却物を確認する

制服やパソコン、携帯電話などの貸与を受けている場合は、退職日までに返却します。また、健康保険被保険者証も退職日までに返却しましょう。家族の分も支給されている場合は、家族の分も併せて返却します。

その他にも、文房具などの備品についても、まとめて返却しましょう。会社に私物を置いている場合は持って帰り、次にロッカーやデスクなどを使う人が気持ちよく使用できる状態にしておきます。

会社からの受領物も確認する

会社からは次の5点を受け取ります。

  • 雇用保険被保険者証
  • 離職票
  • 源泉徴収票
  • 年金手帳
  • 健康保険資格喪失証明書

雇用保険被保険者証と源泉徴収票は、次の職場で手続きをする際に必要になります。また、すぐに再就職しない場合などは、離職票をハローワークに提出して失業保険の受給手続きをしましょう。

年金手帳と健康保険資格喪失証明書も、次の職場で必要になります。しかし、すぐに再就職をしないときはそれぞれの加入手続きをして、年金と健康保険の資格を維持する必要があるでしょう。

なお、企業によっては年金手帳を預かっていないことがあります。自宅に保管している場合は、一度、紛失していないかどうか確認しておきましょう。

【退職後の手続き1】年金

年金手続き

年金は20歳以上60歳未満のすべての国民が加入する必要がある制度のため、退職した後も手続きをして年金被保険者の資格を維持します。ただし、退職後すぐに別の会社に就職する場合は、年金手帳を次の会社に提出するだけで手続きは完了です。

また、退職する時点で60歳以上の方も、年金への加入義務がないので手続きは必要ありません。一方、60歳未満で再就職までに期間が空く場合や再就職をしない場合は、国民年金への加入手続きを行いましょう。

第一号被保険者への移行手続きをする

企業や役所などで働いているときは、厚生年金にも加入していることになるため、国民年金保険では「第二号被保険者(国民年金+厚生年金)」の扱いになります。しかし、企業や役所での仕事を辞めると厚生年金には加入できなくなるので、国民年金保険だけの加入者、つまり国民年金の「第一号被保険者(国民年金)」となります。第一号被保険者へ移行する場合は、退職後14日以内に住民票がある市区町村役場の年金窓口で手続きを行います。年金手帳などの基礎年金番号が分かる書類と退職日が分かる書類、本人確認書類、印鑑を持っていきましょう。

配偶者が厚生年金加入者の場合は第三号への移行

配偶者が厚生年金に加入している第二号被保険者である場合は、国民年金の第三号被保険者になることが可能です。第一号被保険者は国民年金保険料を納める必要がありますが、第三号被保険者になると国民年金保険料の納付義務を免除されます

ただし、第三号被保険者になるためには、年収が130万円未満でなくてはいけません。その年の年収が130万円を超えている場合は、第一号被保険者としての手続きを行いましょう。

第三号被保険者への手続きは退職後5日以内に行います。勤務先の所在地を管轄する年金事務所に行き、配偶者との関係が分かる戸籍謄本や住民票、収入が分かる源泉徴収票などを提出しましょう。

失業状態のときは保険料免除の手続きをする

年収が130万円以上である、あるいは配偶者が第二号被保険者でない場合などは、国民年金の第一号被保険者として手続きをしなくてはいけません。しかし、国民年金保険料は1ヵ月16,610円(令和3年度)と決して安価ではなく、収入がない状態が長く続く場合は負担に感じることもあるでしょう。

失業中である場合は、年金保険料免除の手続きをすることで保険料納付の義務をなくすことができます。また、免除期間も年金の受給資格期間とカウントされるのもメリットです。

ただし、第三号被保険者になることによる保険料免除と、保険料免除の手続きをしたことによる免除では意味合いが異なるので注意しましょう。

第三号被保険者になると保険料を支払わなくても支払った扱いになるため、結果的に将来の年金額を増やすことになります。しかし、保険料免除の手続きをして免除された場合は、保険料は支払ったことにはなりません。結果的に将来受け取る年金額が減ることになるので、再就職後に免除期間中の保険料を追納し、年金受給額を減らさないようにしましょう。

【退職後の手続き2】健康保険

健康保険手続き

すべての国民は健康保険に加入する義務があるので、退職して健康保険被保険者の資格を失ったら、できる限り早めに健康保険加入の手続きも行いましょう。

勤務先の健康保険被保険者としての資格を失った後は、次の3つの選択肢を検討します。

  • 国民健康保険に加入する
  • 家族の健康保険に加入できることもある
  • 任意で現在の保険を継続することもできる

それぞれの特徴やメリットを紹介するので、どれかひとつを選んで手続きをしておきましょう。

国民健康保険に加入する

国民健康保険に加入する場合は、お住まいの市区町村役場で退職した日の翌日から数えて14日以内に手続きを行います。健康保険資格喪失証明書とマイナンバーが分かる書類、本人確認書類、印鑑を持って出かけましょう。加入条件は特にないので、書類さえ不備がなければ簡単に手続きができます。

ただし、国民健康保険は所得によって保険料が変わるため、所得が高い場合は高額になる点に注意しましょう。また、扶養家族の制度がないので、家族の健康保険料も別途発生します。

家族の健康保険に加入できることもある

年収が130万円未満の場合は、家族の扶養になることで、家族が加入している健康保険に被扶養者として加入できるかもしれません。退職後すぐに扶養者の勤務先で手続きをします。収入を示す源泉徴収票や離職票のコピーなどいくつか書類が必要になるので、扶養者の勤務先に問い合わせておきましょう。

家族の健康保険に加入できるときは、保険料がかかりません。特にデメリットもないので、収入条件を満たすときは検討しましょう。

任意で現在の保険を継続することもできる

退職してから2年以内に再就職する場合などは、現在の健康保険を継続できることがあります。2ヵ月以上勤務先で健康保険の被保険者であったことが条件となりますが、保険の種類を変えたくない方は検討できるでしょう。

退職の翌日から20日以内に地域の社会保険事務所で手続きを行います。印鑑や退職日が確認できる書類、また、扶養家族がいる場合は被扶養者届なども必要になることがあるので、事前に確認しておきましょう。

勤務先で健康保険に加入していた場合、保険料の半額を会社側が負担していたことになるため、保険料が上がる可能性があります。しかし、任意加入の場合は保険料に上限があるので、収入によっては下がるかもしれません。また、扶養家族も追加保険料なしに加入できるメリットもあります。

【退職後の手続き3】雇用保険

雇用保険手続き

週に20時間以上働き、なおかつ31日以上継続して働く予定があった労働者については、雇用者側が雇用保険の加入手続きを行っています。そのため、労働者側が特に手続きをしていなくても、勤務時間と勤続日数によっては雇用保険の被保険者に該当するでしょう。

雇用保険に加入していると、失業した場合に、雇用保険の基本手当、いわゆる失業保険を受給できることがあります。失業保険は再就職の意思がある人に支払われる手当です。退職後に再就職を希望する場合は、ハローワークで失業保険の手続きをしましょう。

自己都合か会社都合で保険金受給期間が変わる

失業保険の受給期間は、自己都合で退職したのか、会社都合で退職したのかによって異なります。会社都合で退職した場合は、最大270日間保険金の受給が可能です。一方、自己都合で退職した場合は、受給期間が最大150日と短縮されます。

なお、会社都合の退職とは、倒産や事業所の廃止、事業所が移転して通勤が困難になった場合などを指すことが一般的です。また、退職した人に重大な責めがあるわけではないにもかかわらず解雇された場合、賃金の未払いや低下、部下や同僚などによるハラスメント行為によって離職した場合も、会社都合の退職とされます。

手続きには離職票が必要

ハローワークで失業保険の手続きをする際には、勤務先で発行された離職票が必要です。離職票を発行してもらっていない場合は、勤務先に請求しましょう。なお、退職証明書と離職票は異なります。退職証明書では失業保険の手続きはできないので注意しましょう。

離職票は会社がハローワークに必要書類を提出することでハローワークから受け取る書類です。そのため、退職してから受け取るまでに10日ほどかかることがあります。もし2週間経過しても離職票が届かない場合は、会社に発行を請求し、早めに受け取りましょう。

【退職後の手続き4】税金

税金手続き

会社や役所に勤務している場合は、給与の中から所得税や住民税が天引きされます。給与から予想される税額を差し引き、保険料控除などの控除手続きがあるときは年末調整で税額を調整し、過払い分が返還されることが一般的です。

しかし、退職すると年末調整を行えなくなることがあるので、各自が所得申告手続きや納税手続きをしなくてはいけません。税金の手続きに関して詳しく見ていきましょう。

住民税の手続きは退職月によって異なる

住民税は前年(1月1日~12月31日)の所得に対して6月以降に支払う税金です。そのため、退職して所得がなくなった場合でも、去年の所得に対して課税されるので、住民税の支払い義務は生じるでしょう。

住民税には普通徴収と特別徴収の2つの納付方法があり、会社から給料を受け取っているときは特別徴収で支払うことになります。特別徴収とは住民税を12に分けて毎月の給料から天引きする方法です。会社が住民税を給与取得者に代わって納付するため、納税者自身は納税手続きをする必要がありません。

一方、普通徴収とは納税者が直接納税する方法です。年に4回に分けて納付するので、1回あたりの納税額が高くなります。

退職後、すぐに転職する場合は、勤務先が転職先に特別徴収の継続手続きをしてくれるので、特に手続きをする必要がありません。勤務先に転職先を伝えたくないときなどは、すぐに転職する場合でも、一旦、普通徴収に切り替えてから納税者自身が転職先で特別徴収の手続きを行います。

退職から転職までに期間が空くときは、納税者自身が住民税の切り替え手続きを行うことが必要です。退職した月によって手続きが異なるので注意しましょう。

1~5月に退職した場合

1~5月に退職する場合は、給与から5月までの住民税がまとめて徴収されます。5月に退職するときはその月分だけの徴収となるので大幅に給与の受取額が減ることはありません。一方1月、2月に退職するときは数ヵ月分の住民税が一括徴収されるので、大幅に給与の受取額が減るでしょう。

給与と退職金の合計額が住民税一括徴収分よりも少なくなるときは、普通徴収に切り替えることもできます。ただし手続きは退職する人自身が行う必要があるので注意しましょう。

6~12月に退職した場合

6~12月に退職する場合は、通常は住民税が一括で徴収されることはありません。自動的に普通徴収に切り替わり、自治体から住民税の納税通知書が送付されるようになります。納税通知書が送付されたら、期限までにコンビニなどの指定場所で住民税を支払いましょう。

納税通知書を使って自分で納税するのを避けたい方は、退職した月から翌年5月までの住民税額を給与や退職金から天引きしてもらい、まとめて支払うこともできます。希望する場合は、勤務先に一括納付をしたい旨を伝えておきましょう。

所得税は確定申告が必要

年末調整する前に退職する場合は、確定申告を行う必要があります。翌年の2月以降の確定申告の時期に、保険料控除や扶養控除などの手続きを行いましょう。

すぐに転職する場合は、転職先に退職するときに受け取った源泉徴収票を提出することで、転職先で年末調整を行うことが可能です。しかし、11月以降に転職する場合はすでに年末調整が終わっている可能性もあるので、転職先で相談し、確定申告をする必要があるかどうか確認しておきましょう。

退職後に向けて資産運用を始めよう

資産運用始めよう

定年退職する場合には、定年後の生活についても考えておきましょう。退職から年金受給までに期間が空く場合はその間の生活費をどのように準備するのか、また、年金だけで老後の生活費をまかなうことができない場合にはどのように不足分を補うのか、考えておく必要があります。

また、退職してから再就職するまでに期間が空く場合にも、収入がない時期の生活費をどのように工面するのか計画を立てておく必要があるでしょう。十分な資金があれば、慌てずに再就職に向けた活動ができるので、より自分に合う職場を見つけられます。

退職後や収入がない期間のために、計画的に資産を形成しておくことは不可欠です。資産運用をすることで、老後や退職後の活動範囲も広がるでしょう。

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このコラムの執筆者

MONEY HUB PLUS 編集部

株式会社Fan

未来につながる投資情報メディア「Money Hub Plus(マネハブ)」の編集部です。
みなさまの資産形成に役立つ情報を日々発信しております。

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