大型株とは時価総額と流動性が高い銘柄のこと。特徴や選び方を解説

大型株とは時価総額と流動性が高い銘柄のこと。特徴や選び方を解説

株式投資

大型株とは、東証一部上場の中で時価総額と流動性が高い上位100銘柄のことです。

一般的に注目度の高い大企業の株で占められており、情報量が多いため、投資判断が難しいケースもあります。

本記事では、大型株の特徴やメリットとデメリット、さらには選び方を解説していきます。

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大型株とは時価総額と流動性が高い銘柄のこと

大型株とは

大型株とは時価総額が大きく流動性の高い東証1部上位100銘柄のことです。株価は日々変動するため、大型株の銘柄も変動します。

流動性とは市場に出回る株式の多さを表すもので、多くの株式が出回ると「流動性が高い」と表現されます。

流動性の高い株式は売り買いが数多く行われていることになり、売り注文、買い注文のどちらもしやすい株式と言えるでしょう。

中型株・小型株との特徴の違い

大型株が上位100銘柄であるのに対して、中型株は上位101位から500位までの400銘柄、小型株はそれ以外の上場株を指します。

時価総額の大小の他にも、株価の変動幅にも特徴の違いがあります。下の表で一般的な特徴を比較しているので、参考にしてください。

大型株・中型株・小型株の特徴

大型株を選ぶ3つのメリット

メリット

大型株は一般的に知名度の高い大企業の株が多く、流動性が高いため初心者が購入しやすい株と言えます。

しかし、購入のしやすさが、利益を上げることにつながるとは限りません。利益を上げるためには、大型株の特徴を正しく把握する必要があるのです。

ここでは安定していて配当や優待が多い、流動性が高く取引しやすい、投資情報がたくさんあるという、大型株の主なメリット3つについて解説します。

1.安定していて配当や優待が多い

大型株の大きなメリットは、株価が安定していることです。もちろん値動きはありますが、特殊な状況がない限りは、変動の幅は一般的にはあまり大きくありません。

経営が安定している企業が多く、配当金や株主優待が充実している銘柄も数多くあります。

配当利回りや優待品の内容を確認した上で購入する株を選び、長期的な運用をするという選択肢が取れるのも大型株のメリットでしょう。

2.流動性が高いので取引しやすい

大型株は流動性が高く、株式市場で活発に売買が行われているため、取引しやすいというメリットがあります。

買いたい時に買うことができ、売りたい時に売ることができるケースが多く、売買におけるストレスもほとんどありません。

多くの投資家が売買に参加しているため、大量の売買があってもさほど株価は動かず、すみやかに直近の取引値で取引することができることも大型株の特徴と言えます。

3.投資判断の情報がたくさんある

大型株には投資判断の情報がたくさんあるということもメリットのひとつです。新聞やテレビなどのニュースで取り上げられる機会が多いため、最新の企業の情報を確認できるのです。

証券会社などの金融機関に所属するアナリストによるレポートもたくさん出ています。投資家向けの広報活動を積極的に行っている大企業も多く、企業のホームページにおいて、投資家向けの情報を参照することもできます。

大型株を選ぶ3つのデメリット

デメリット

大型株は値動きが安定している点が大きな特徴ですが、デメリットがないわけではありません。安定しているからこそ、留意しなければならないことがあり、安定も絶対的なものではないからです。

ここでは大きな利益を期待しづらい、市場全体の影響を受けやすい、減配や優待撤廃のリスクがあるといった大型株の3つのデメリットについて解説します。

1.大きな利益が期待しづらい

大型株が安定しているということは、株価が急上昇するケースはまれであり、短期間での大きな利益は期待しづらいということでもあります。

大型株の多くはすでに成熟している企業がほとんどであり、これから更なる急成長は望めないのが一般的です。

また大型株はすでに多くの投資家によって買われているため、割安の状態で放置されているケースが少ないことも、大きな利益が期待しづらい要因の1つと言えるでしょう。

2.市場全体の影響を受けやすい

大型株は日経平均など、株式市場全体の影響を受けやすいデメリットがあります。景気が良くて株式市場全体が好況である場合には、一般的に大型株も上昇傾向が見られます。

しかし、相場環境が悪化した場合には、企業の業績が良くても、株価が下落するケースが多いのです。大型株は市場の動きと連動しやすい特徴があるため、国内の経済状況や国際情勢も含めて、検討する必要があるでしょう。

3.減配や優待の撤廃のリスクがある

配当金や株主優待を目的として大型株を買った場合には、業績不調によって配当が減配になる、優待が撤廃になるといったリスクがあることを踏まえておく必要があります。配当や優待に関しては、企業側が年度末ごとに変更することができるからです。

ただし、このデメリットは大型株だけに限ったことではありません。配当や株主優待を行っているすべての企業に言えることですが、大型株の場合は特に配当や株主優待を目的として購入する投資家が多いこともあり、デメリットと捉えてもいいでしょう。

大型株を購入する際に見るべき2つのポイント

見るべきポイント

大型株を購入する際には短期的に大きな利益を目指すのではなく、中長期的な視野に立って株を選ぶことが重要になります。

現在業績が好調な企業とともに、例えば環境関連やIT関連、医療など今後有望な業種の企業に注目するのもいいでしょう。

ここでは配当利回り、世界情勢や将来性という、見るべき2つのポイントついて詳しく解説していきます。

1.配当利回りに注目する

大型株を購入する場合には中長期の保有を前提として、堅実に配当金でのインカムゲインを目的として購入する方法もあるでしょう。その場合には配当利回りを確認します。

配当利回りは株価に対する1株当たりの配当金の数値で、下の表に書かれた式で求めることができます。

配当利回りの求め方

企業の利益のなかのどれくらいの割合を株主に配当しているかを表す配当性向や、配当金の額を増やしていることを示す連続増配なども確認すべきポイントです。

これらの観点から総合的に判断して、購入する大型株を検討することをおすすめします。

2.世界情勢や将来性に注目する

大型株を中長期的に保有することを考えて購入する場合には、視野を広く持つことが求められます。世界情勢や経済状況、国内の市場の変化にとって、株価も変動するからです。輸出企業ならば、輸出先の国の経済状況を確認することも必要でしょう。

環境問題に関わってくる企業であるならば、環境問題の動向の確認も不可欠となります。安定していることが特徴の大型株ですが、中長期的な視野に立った場合には、将来性にも注目すべきでしょう。

大型株は投資スタイルに合わせて検討しよう

大型株は投資スタイルに合わせて検討しよう

大型株は知名度の高い大企業の株がほとんどです。企業に関する情報も数多く提供されており、アナリストによる分析レポートもたくさん上がっていますが、それだけに大型株で極端に「割安感」が出ることは期待できません。

一般的には大型株は株価が安定していることが特徴となっており、短期的な投資よりも、中長期的な投資に向いていると言えるでしょう。配当や株主優待を目的として、購入するという選択肢もあります。将来性を考えて、購入するという方法もあるでしょう。

どんな投資スタイルで行くのか、まず方針を固めてから、大型株の選択を検討することをおすすめします。

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このコラムの執筆者

MONEY HUB PLUS 編集部

株式会社Fan

未来につながる投資情報メディア「Money Hub Plus(マネハブ)」の編集部です。
みなさまの資産形成に役立つ情報を日々発信しております。

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