【退職金の資産運用相談】投資初心者が知っておくべきポイントを解説

【退職金の資産運用相談】投資初心者が知っておくべきポイントを解説

資産運用

人生100年時代といわれる現代、多くの方が「退職後の生活に十分な資金があるのだろうか」と不安を抱えているのではないでしょうか。

特に「老後2,000万円問題」が話題になったことで、年金だけでは生活を支えきれない現実が浮き彫りになりました。そんな中、退職金をどのように活用すれば老後を安心して過ごせるのか、適切な運用方法が求められています。

そんな中でも「退職金はとりあえず貯金しよう」と思ってはいませんか?

退職金を資産運用するとしないでは、老後資金に大きな差が生まれてきます。

根拠となるシミュレーションを交えながら、IFAがわかりやすく資産運用の大切さを解説していきます。

  • 退職金の運用について相談したいけど難しそう…
  • 老後の資金形成に向けて資産運用を検討中…
  • 貯金だけじゃダメなの?どこから始めればいいかわからない

という方でも安心して読み進められる内容です。ぜひ、退職金運用の第一歩として参考にしてください。

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60代の資産運用ポートフォリオ|現金比率と「守り」の配分術

「定年退職を迎えたが、退職金をどう運用すれば良いか分からない」「老後の生活を考えると、資産が目減りしていくのが不安」「60代にふさわしい資産配分、特に現金はどれくらい持っておくべきか知りたい」60代は、これまでのライフステージとは異なる、お金との付き合い方が求められる大切な時期です。金融庁の報告書(※1)でも示されている通り、この時期は「資産運用の継続と計画的な取崩し」が重要なテーマとなります。現役時代のような「増やす」運用から、「守りつつ、賢く取り崩し、資産の寿命を延ばす」運用へのシフトが必要です。しかし、単に「守り」といっても、現預金に置いておくだけでは、近年の物価高(インフレ)によって資産の実質的な価値が目減りしてしまうリスクもあります。この記事では、金融の専門家(IFA)の視点から、60代の資産運用における「守り」の本当の意味を解説し、具体的なポートフォリオのモデルや現金比率の考え方をステップバイステップでご紹介します。(※1) 出典:金融庁「高齢社会における資産形成・管理」60代の資産運用が「守り重視」と言われるのは、現役時代とは異なる3つの大きな変化に直面するためです。参照:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI)総務省が公表している2025年の家計調査報告によれば、60代の平均貯蓄額は2,382万円とされています。この金額を基に、資産運用を行わなかった場合と、運用した場合を比較してみましょう。国民年金を受給している夫婦が、ゆとりを持たせながら生活するには、月額約15万2千円程度が不足すると考えられています。2,382万円を普通預金に置いたままにしておき、夫婦で国民年金を受け取りながら、月々15万2千円の生活費不足を貯金から補填する場合を想定します。シミュレーション/イメージ画像 株式会社Fanが作成「資産運用をしない場合」を見ますと、73.0歳で退職金の残高がゼロになってしまうため、生活資金が尽きてしまうというリスクが高まります。定期預金で1.0%の金利が付く場合でも、資金は74歳で枯渇してしまう計算です。一方、2,382万円を年率3.0%で運用した場合、資金は76.7歳まで持続します。さらに、年率6.0%で運用することができれば、85.6歳までゆとりある生活が可能となります。このように、適切な資産運用を行うことで、老後の生活資金を大幅に延命させることができるのです。※例にあげた貯蓄額2,382万円は、あくまで平均値であり、実際の資産状況に応じて調整が必要です※これは仮定のシナリオであり、将来の運用成果を保証するものではりません上記の3つの変化、特に「2(リスク許容度)」と「3(インフレ)」を考慮すると、60代の「守り」の運用とは、以下の2つのリスク両方に対応することを意味します。「安全な現預金だけ」では②のインフレリスクに対応できず、「ハイリスクな投資だけ」では①の元本割れリスクが大きすぎます。この2つのリスクのバランスを取るための設計図が、「アセットアロケーション(資産配分)」であり、その具体的な中身が「ポートフォリオ」なのです。では、具体的に「現預金」と「投資」の比率=アセットアロケーションは、どう決めれば良いのでしょうか。ご自身の「総資産」から、適切な「現金比率」を導き出すための3ステップを解説します。ポートフォリオを組む前に、何があっても手を付けてはいけない「生活防衛資金」を必ず計算し、確保してください。これは「投資には回さないお金」です。まずはご自身の家計簿から「毎月の生活費」を把握しましょう。もし分かりにくい場合は、統計データを参考にします。厚生労働省のデータ(※2)によると、令和5年度末の厚生年金(第1号)の平均年金月額(老齢基礎年金含む)は約14.7万円です。仮に、ご自身の生活費が月25万円で、年金生活(1年分)の場合、が生活防衛資金の目安となります。この300万円は、すぐに引き出せる普通預金や定期預金で確保します。(※2) 出典:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」次に、ご自身の「総資産(現預金や有価証券など)」から、ステップ1で計算した「生活防衛資金」を引きます。これが、ポートフォリオを組む対象となる「運用に回せるお金(余裕資金)」です。【計算例】最後に、ステップ2で計算した「運用に回せるお金(この例では2,700万円)」を、どのように配分するかを決めます。この配分こそが、60代のアセットアロケーションの核となります。「運用に回せるお金」の中にも、投資の暴落に備えたクッションとして、一定の「現預金」を確保することが重要です。この現金比率は、60代の中でもライフプランによって変わります。【計算例】(年金生活者で、現金比率40%を選択した場合)【最終的な総資産の現金比率】このように、まずは「生活防衛資金」を別枠で確保し、残りの「運用に回せるお金」の中で、ご自身のライフプランに合った現金比率を決めることが、60代の資産配分における失敗を避けるための手順です。投資信託相談プラザ -近鉄あべのハルカス店ここでは、「運用に回せるお金」を実際に運用する際の、具体的なポートフォリオのモデルを3パターンご紹介します。(ステップ3で計算した「リスク資産」部分の運用例です)とにかく「資産を減らすのが怖い」「インフレより元本割れが心配」という方向けの、守りに徹したポートフォリオです。(運用に回せるお金のうち、現金比率を50%にしたイメージです)「リスクは抑えたいが、インフレ対策もしっかり行いたい」という、最も標準的なバランス型です。(運用に回せるお金のうち、現金比率を30%にしたイメージです)これは、私たちの公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオ(※3)を参考に、現金比率を加えた考え方です。【参考】GPIFの基本ポートフォリオ(注1)上記数値は四捨五入のため、各数値の合算は合計値と必ずしも一致しません。(注2)年金積立金全体とは、年金特別会計で管理する積立金(2025年9月末で4兆9,210億円)を含みます。(注3)為替ヘッジ付き外国債券及び円建ての短期資産については国内債券に区分し、外貨建ての短期資産については外国債券に区分することとしています。(注4)オルタナティブ資産の年金積立金全体に占める割合は1.62%(基本ポートフォリオでは上限5%)です。(注5)約定日ベースで算出しています。また、先物取引の想定元本等を加味しています。(※3) 出典:GPIF 2025年度の運用状況 運用資産額・構成割合(年金積立金全体)追記:GPIFの基本ポートフォリオでは国内外債券50%となっていますが、パターン2のポートフォリオでは一部を現預金に置き換えています。これは、60代の資産運用では取り崩しながらの運用が必要になる可能性が高いことと、価格が下がった際に買い増しするための「キャッシュポジション」として戦略的に配分しています。「まだ働く予定がある」「資産は十分にあるため、多少のリスクを取ってでも実質価値を維持したい」という、やや積極的な方向けのポートフォリオです。(運用に回せるお金のうち、現金比率を20%にしたイメージです)60代の資産運用ポートフォリオは、「組んで終わり」ではありません。運用を続ける上で、特に注意すべき3つの点をご紹介します。投資信託や株式などの資産に、退職金などのまとまったお金を一度に投資(一括投資)するのは危険です。もし投資したタイミングが「高値掴み」だった場合、その後の下落で大きな損失を抱えてしまいます。必ず、投資するタイミングを分ける「時間分散」を徹底してください。例えば、1000万円を投資に回す場合、まずは300万円だけ投資し、残りの700万円は1~2年かけて毎月(あるいは3ヶ月ごと)に分けて投資するなど、購入時期をずらす工夫が重要です。なお、個別債券など、投資の性質によっては一括投資を検討するケースもあります。その場合は、満期(年限)を分散させる「期間分散」を取り入れることで、金利変動リスクを和らげる効果が期待できます。「自身でリスクの把握が難しい金融商品には軽率に手を出さない」という鉄則を守りましょう。2024年にリニューアルされたNISAは、60代の方にこそ活用してほしい制度です。運用益が非課税になるメリットは非常に大きいものです。双方の投資枠は年間投資枠・非課税保有限度額(総枠)の範囲内で併用が可能です。(※成長投資枠のみで投資を行う場合、非課税保有限度額は1,200万円)「もう若くないからNISAは関係ない」と思わず、非課税の恩恵を最大限に活用しましょう。ここまで60代の資産運用ポートフォリオの考え方やモデルを解説してきましたが、「自分のリスク許容度がどれくらいか、客観的に分からない」「生活防衛資金を計算してみたが、これで合っているか不安」「自分に合ったポートフォリオを具体的に組んでほしい」といった、「自分ごと」の悩みに直面している方も多いのではないでしょうか。60代の資産運用は、現役時代と違って「失敗が許されない」というプレッシャーが常にかかります。だからこそ、ご自身のライフプランや資産状況を深く理解し、中立的な立場でアドバイスをくれる専門家の存在が不可欠です。私たち「投資信託相談プラザ」は、特定の金融機関に属さない独立系のファイナンシャル・アドバイザー(IFA)です。お客様の人生に寄り添い、お客様に合った資産運用ポートフォリオの構築と「資産の寿命」の延伸をサポートすることを大切にしています。退職金の運用方法、ポートフォリオの見直し、NISAの活用法など、60代の資産運用に関するお悩みは、ぜひ一度「投資信託相談プラザ」にご相談ください。60代の資産運用ポートフォリオで最も重要なのは、「守り」のバランスです。この記事でご紹介した3ステップとポートフォリオ例を参考に、ご自身の「守り」の配分を見つけてください。(※分散投資はリスク低減に寄与するものの、損失を完全に防ぐものではありません)もし一人で決めるのが不安な場合は、決して無理をせず、私たちのような資産運用アドバイスの専門家を頼ることも賢明な選択です。投資信託相談プラザ -近鉄あべのハルカス店

60代の資産運用ポートフォリオ|現金比率と「守り」の配分術

人生100年時代、退職金の運用ニーズが高まっています!

人生100年時代、退職金の運用ニーズが高まっています!

日本の長寿化が進む中、退職金運用の重要性とは?

日本は「人生100年時代」と表現される通り、世界有数の長寿国となりました。しかし、実は退職金の平均金額が年々減少していることをご存知でしょうか。

また「老後2,000万円問題」で注目された通り、年金だけでは現在の生活水準を維持することが難しいことも指摘されています。退職金の活用方法がこれまで以上に重要になっているのです。

老後の資金不足を補うために、「退職金はどう運用すればいいのか?」という疑問を抱える方も少なくないはずです。ここではデータをもとに、退職金運用の重要性を具体的にお伝えします。将来の生活を豊かにするためには、どのような準備が必要かを一緒に考えていきましょう。

退職金と寿命に関するデータからわかる課題

厚生労働省が公表している就労条件総合調査(令和5年)によりますと、令和5年の大学・大学院卒(管理・事務・技術職)の退職金の一人平均退職給付額は1,896万円(※)でした。平成30年の調査では1,983万円でしたので、退職金額が減少していることは明らかです。

「退職給付額」は、退職一時金制度のみの場合は退職一時金額退職年金制度のみの場合は年金現価額、退職一時金制度と退職年金制度併用の場合は、退職一時金額と年金現価額の計である。

一方で、年金だけでは老後の生活水準を維持するのが難しいという課題があります。「老後2,000万円問題」で示されたように、退職金と資産運用がいかに大切であるかをご理解いただけるのではないでしょうか。

ただ、そんな中でも退職金の金額を把握していないという方は珍しくありません。人生100年時代と言われる通り、誰もが長生きをする可能性があります。しっかりとした準備を進めていけば、長生きはリスクではなく、豊かな人生に繋がるのです。

みなさんもご存じの通り、わが国は世界有数の長寿国となっており、2022年の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.14歳と、過去と比較して着実に延びています。

ちなみに、2019年の平均寿命は男性が81.41歳・女性が87.45歳、2010年の平均寿命は男性が79.55歳・女性が86.30歳であることからも、この長寿化の傾向が見て取れます。

ただし、介護を受けずに健康的に生活ができる「健康寿命」を見てみると、2019年では男性が72.68歳、女性が75.38歳と、平均寿命と比べて10年程度の差があることが分かります。この差が、介護費用や医療費のリスクを増大させる一因となっています。

出典 厚生労働省「令和5年就労条件総合調査概況」退職給付(一時金・年金)の支給実態

出典 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」

長生きをリスクではなくメリットにするための準備

長生きをしても、健康状態によっては退職後に働き続けることが難しくなってしまうこともあります。

長寿化社会において、長生きをリスクではなく、豊かな人生に変えるためには、早い段階での準備が重要です。特に退職金は、老後の生活の基盤となる大切な資産です。この資産を適切に運用することで、将来的な介護や医療のリスクにも備えつつ、ゆとりある生活を実現することが可能になります。

退職金運用を早めに始めることで、資金を効率的に増やす機会が得られます。人生100年時代を安心して過ごすために、まずは退職金の現状を正しく把握し、自分に合った運用方法を見つけることから始めてみる姿勢が大切なのです。

【60代の資産運用】理想のポートフォリオを考えましょう

退職金は銀行の普通預金や定期預金じゃダメなの?

普通預金口座のイメージ

普通預金や定期預金では資産が増えない現実

現在、多くの方が銀行の普通預金口座に資金を預けていますが、その利息は極めて低い水準にあります。

かつては口座にお金をそのままにしておけば、自然に増えているという時代がありました。

2024年3月19日の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除が決定し、17年ぶりに政策金利が引き上げられ、 長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の撤廃も決定しました。しかし、4%〜6%の預金金利がついていた時代を知る人たちにとっては物足りない印象を受けるかもしれません。

普通預金の金利は0.2%、定期預金でも0.25~0.50%程度という状況です。(参考 預金金利・利率|みずほ銀行 2025/4/10時点) 仮に2,000万円を普通預金に1年間預けたとしても、得られる利息は40,000円程度。さらに、利息には20.315%の源泉分離課税が適用されるため、手取りの利息は約31,800円程度にしかなりません。

資産運用を「しない場合」と「した場合」のシミュレーション

「老後2,000万円問題」で示された通り、老後の生活費を年金だけに頼ることは難しい時代です。現状の金利環境を理解し、退職金をどのように運用すれば老後の資金を効率的に活用できるのかを考える必要があります。

総務省が公表している2025年の家計調査報告によると、60代の平均貯蓄額は2,382万円とされています。この金額を基に、資産運用を行わなかった場合と、適切に運用した場合のシミュレーションを行ってみましょう。

国民年金を受給している夫婦が、ゆとりを持たせながら生活するには、月額約15万2千円程度が不足すると考えられています。2,382万円を普通預金に置いたままにしておき、夫婦で国民年金を受け取りながら、月々15万2千円の生活費不足を貯金から補填する場合を想定します。

運用を「しない場合」と「した場合」のシミュレーション

「資産運用をしない場合」を見ますと、73.0歳で退職金の残高がゼロになってしまうため、生活資金が尽きてしまうというリスクが高まります。

定期預金で1.0%の金利が付く場合でも、資金は74歳で枯渇してしまう計算です。

一方、2,382万円を年率3.0%で運用した場合、資金は76.7歳まで持続します。さらに、年率6.0%で運用することができれば、85.6歳までゆとりある生活が可能となります。

このように、適切な資産運用を行うことで、老後の生活資金を大幅に延命させることができるのです。

運用による資産の増加効果

これらの比較からも明らかなように、退職金を運用することで資金を効率的に活用し、老後の生活にゆとりをもたらすことが可能になります。

ただし、資産運用を始めるタイミングや選ぶ商品によって、結果は大きく異なります。低リスクの商品からスタートするなど、自分に合った方法で無理のない運用を行うことが大切です。

退職金をただ銀行口座に置いておくのではなく、適切な運用方法を検討し、老後の不安を軽減するための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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まとまった資金は時期と目的別に考える

資産運用を始めるタイミングの重要性

平均的にみれば、退職時には約1,800万円程度のまとまった金額を受け取る方が多いとされています。この金額は、まとまった資金として老後の生活を支える重要な基盤となります。この時点で資産運用を考えておけば、元金が大きいために、運用による金利収入が増えやすいというメリットがあります。

例えば、運用を始めるタイミングが早ければ、長期的な複利効果を最大限に活用できます。一方、運用を後回しにすると、老後の資金計画が限られたものになってしまい、結果としてリスクが高まる可能性もあるため注意が必要です。

運用を始める時期が、成功への第一歩となります。

そのため、時期と目的別に考えて、バランスのとれた資産運用を選ぶことが大切になります。

退職金の使い道を時期で考えてみると、短期から長期にわたって必要になるものがあるのが分かります。例えば、短期的には残っている住宅ローンを支払い続ける必要があるでしょうし、病気や介護の備えなどが必要になる場合もあるでしょう。

中期的にみれば、住宅の修繕費用を考えておかねばなりませんし、長期的には年金で不足する分の生活費が必要となります。

そのように考えてみれば、短期的に必要となるお金は、すぐに使えるように普通預金に置いておいた方がいいでしょう。

中期から長期的に必要となるお金については、資産運用に取り組みながら貯金を取り崩していくとお金を長生きさせることができるのではないでしょうか。

まとまった資金は時期と目的別に考える

金融商品の選択とリスクの注意点

資産運用の必要性が理解できたとしても、すべての金融商品が安全というわけではありません。株式、債券、FX、暗号資産など、多種多様な運用手段がある中で、それぞれのリスクとリターンを正しく理解することが重要です。

例えば、株式は高いリターンが期待できる一方で価格変動が大きく、資金を失うリスクも高まります。一方、債券は比較的安定したリターンが得られる反面、大きな利益を期待するのは難しい場合もあります。FXや暗号資産は、かなりリスクの高い商品として初心者には向かない場合が多いでしょう。うまく運用できずに失敗してしまうケースも珍しくありません。そのため、自身の目的やリスク許容度に基づいて、慎重に判断する必要があります。

投資信託を活用した老後の資産形成

退職金の運用においては、無理のない範囲で少しずつ取り崩しながら資産を増やす方法が基本です。投資信託は、多くの運用商品を一括して管理でき、リスク分散が図れるという点で、初心者にも適した選択肢となります。

『投資信託相談プラザ』ではリスクを抑えながらも効率的に資産を増やせるよう、老後の生活に適したファンドをご提案しています。

例えば、安定性を重視した債券型ファンドや、収益性と安全性のバランスを考慮したバランス型ファンドなど、個々のニーズに合わせた選択肢をご用意しています。

「自分に合った運用方法を見つけたい」「退職金を無駄なく活用したい」とお考えの方は、ぜひIFAの専門的なサポートを活用してみてください。

『投資信託相談プラザ』では富山・東京大手町・名古屋など全国に相談窓口を展開しております。また、オンラインでの相談も対応しております。

退職金の資産運用なら「投資信託定期売却サービス」

また、退職金の資産運用であれば「投資信託定期売却サービス」の活用もおすすめです。SBI証券や楽天証券が導入しているサービスで、保有している投資信託を定期的に売却していくというものです。

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60代の資産運用ポートフォリオ|現金比率と「守り」の配分術

「定年退職を迎えたが、退職金をどう運用すれば良いか分からない」「老後の生活を考えると、資産が目減りしていくのが不安」「60代にふさわしい資産配分、特に現金はどれくらい持っておくべきか知りたい」60代は、これまでのライフステージとは異なる、お金との付き合い方が求められる大切な時期です。金融庁の報告書(※1)でも示されている通り、この時期は「資産運用の継続と計画的な取崩し」が重要なテーマとなります。現役時代のような「増やす」運用から、「守りつつ、賢く取り崩し、資産の寿命を延ばす」運用へのシフトが必要です。しかし、単に「守り」といっても、現預金に置いておくだけでは、近年の物価高(インフレ)によって資産の実質的な価値が目減りしてしまうリスクもあります。この記事では、金融の専門家(IFA)の視点から、60代の資産運用における「守り」の本当の意味を解説し、具体的なポートフォリオのモデルや現金比率の考え方をステップバイステップでご紹介します。(※1) 出典:金融庁「高齢社会における資産形成・管理」60代の資産運用が「守り重視」と言われるのは、現役時代とは異なる3つの大きな変化に直面するためです。参照:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI)総務省が公表している2025年の家計調査報告によれば、60代の平均貯蓄額は2,382万円とされています。この金額を基に、資産運用を行わなかった場合と、運用した場合を比較してみましょう。国民年金を受給している夫婦が、ゆとりを持たせながら生活するには、月額約15万2千円程度が不足すると考えられています。2,382万円を普通預金に置いたままにしておき、夫婦で国民年金を受け取りながら、月々15万2千円の生活費不足を貯金から補填する場合を想定します。シミュレーション/イメージ画像 株式会社Fanが作成「資産運用をしない場合」を見ますと、73.0歳で退職金の残高がゼロになってしまうため、生活資金が尽きてしまうというリスクが高まります。定期預金で1.0%の金利が付く場合でも、資金は74歳で枯渇してしまう計算です。一方、2,382万円を年率3.0%で運用した場合、資金は76.7歳まで持続します。さらに、年率6.0%で運用することができれば、85.6歳までゆとりある生活が可能となります。このように、適切な資産運用を行うことで、老後の生活資金を大幅に延命させることができるのです。※例にあげた貯蓄額2,382万円は、あくまで平均値であり、実際の資産状況に応じて調整が必要です※これは仮定のシナリオであり、将来の運用成果を保証するものではりません上記の3つの変化、特に「2(リスク許容度)」と「3(インフレ)」を考慮すると、60代の「守り」の運用とは、以下の2つのリスク両方に対応することを意味します。「安全な現預金だけ」では②のインフレリスクに対応できず、「ハイリスクな投資だけ」では①の元本割れリスクが大きすぎます。この2つのリスクのバランスを取るための設計図が、「アセットアロケーション(資産配分)」であり、その具体的な中身が「ポートフォリオ」なのです。では、具体的に「現預金」と「投資」の比率=アセットアロケーションは、どう決めれば良いのでしょうか。ご自身の「総資産」から、適切な「現金比率」を導き出すための3ステップを解説します。ポートフォリオを組む前に、何があっても手を付けてはいけない「生活防衛資金」を必ず計算し、確保してください。これは「投資には回さないお金」です。まずはご自身の家計簿から「毎月の生活費」を把握しましょう。もし分かりにくい場合は、統計データを参考にします。厚生労働省のデータ(※2)によると、令和5年度末の厚生年金(第1号)の平均年金月額(老齢基礎年金含む)は約14.7万円です。仮に、ご自身の生活費が月25万円で、年金生活(1年分)の場合、が生活防衛資金の目安となります。この300万円は、すぐに引き出せる普通預金や定期預金で確保します。(※2) 出典:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」次に、ご自身の「総資産(現預金や有価証券など)」から、ステップ1で計算した「生活防衛資金」を引きます。これが、ポートフォリオを組む対象となる「運用に回せるお金(余裕資金)」です。【計算例】最後に、ステップ2で計算した「運用に回せるお金(この例では2,700万円)」を、どのように配分するかを決めます。この配分こそが、60代のアセットアロケーションの核となります。「運用に回せるお金」の中にも、投資の暴落に備えたクッションとして、一定の「現預金」を確保することが重要です。この現金比率は、60代の中でもライフプランによって変わります。【計算例】(年金生活者で、現金比率40%を選択した場合)【最終的な総資産の現金比率】このように、まずは「生活防衛資金」を別枠で確保し、残りの「運用に回せるお金」の中で、ご自身のライフプランに合った現金比率を決めることが、60代の資産配分における失敗を避けるための手順です。投資信託相談プラザ -近鉄あべのハルカス店ここでは、「運用に回せるお金」を実際に運用する際の、具体的なポートフォリオのモデルを3パターンご紹介します。(ステップ3で計算した「リスク資産」部分の運用例です)とにかく「資産を減らすのが怖い」「インフレより元本割れが心配」という方向けの、守りに徹したポートフォリオです。(運用に回せるお金のうち、現金比率を50%にしたイメージです)「リスクは抑えたいが、インフレ対策もしっかり行いたい」という、最も標準的なバランス型です。(運用に回せるお金のうち、現金比率を30%にしたイメージです)これは、私たちの公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオ(※3)を参考に、現金比率を加えた考え方です。【参考】GPIFの基本ポートフォリオ(注1)上記数値は四捨五入のため、各数値の合算は合計値と必ずしも一致しません。(注2)年金積立金全体とは、年金特別会計で管理する積立金(2025年9月末で4兆9,210億円)を含みます。(注3)為替ヘッジ付き外国債券及び円建ての短期資産については国内債券に区分し、外貨建ての短期資産については外国債券に区分することとしています。(注4)オルタナティブ資産の年金積立金全体に占める割合は1.62%(基本ポートフォリオでは上限5%)です。(注5)約定日ベースで算出しています。また、先物取引の想定元本等を加味しています。(※3) 出典:GPIF 2025年度の運用状況 運用資産額・構成割合(年金積立金全体)追記:GPIFの基本ポートフォリオでは国内外債券50%となっていますが、パターン2のポートフォリオでは一部を現預金に置き換えています。これは、60代の資産運用では取り崩しながらの運用が必要になる可能性が高いことと、価格が下がった際に買い増しするための「キャッシュポジション」として戦略的に配分しています。「まだ働く予定がある」「資産は十分にあるため、多少のリスクを取ってでも実質価値を維持したい」という、やや積極的な方向けのポートフォリオです。(運用に回せるお金のうち、現金比率を20%にしたイメージです)60代の資産運用ポートフォリオは、「組んで終わり」ではありません。運用を続ける上で、特に注意すべき3つの点をご紹介します。投資信託や株式などの資産に、退職金などのまとまったお金を一度に投資(一括投資)するのは危険です。もし投資したタイミングが「高値掴み」だった場合、その後の下落で大きな損失を抱えてしまいます。必ず、投資するタイミングを分ける「時間分散」を徹底してください。例えば、1000万円を投資に回す場合、まずは300万円だけ投資し、残りの700万円は1~2年かけて毎月(あるいは3ヶ月ごと)に分けて投資するなど、購入時期をずらす工夫が重要です。なお、個別債券など、投資の性質によっては一括投資を検討するケースもあります。その場合は、満期(年限)を分散させる「期間分散」を取り入れることで、金利変動リスクを和らげる効果が期待できます。「自身でリスクの把握が難しい金融商品には軽率に手を出さない」という鉄則を守りましょう。2024年にリニューアルされたNISAは、60代の方にこそ活用してほしい制度です。運用益が非課税になるメリットは非常に大きいものです。双方の投資枠は年間投資枠・非課税保有限度額(総枠)の範囲内で併用が可能です。(※成長投資枠のみで投資を行う場合、非課税保有限度額は1,200万円)「もう若くないからNISAは関係ない」と思わず、非課税の恩恵を最大限に活用しましょう。ここまで60代の資産運用ポートフォリオの考え方やモデルを解説してきましたが、「自分のリスク許容度がどれくらいか、客観的に分からない」「生活防衛資金を計算してみたが、これで合っているか不安」「自分に合ったポートフォリオを具体的に組んでほしい」といった、「自分ごと」の悩みに直面している方も多いのではないでしょうか。60代の資産運用は、現役時代と違って「失敗が許されない」というプレッシャーが常にかかります。だからこそ、ご自身のライフプランや資産状況を深く理解し、中立的な立場でアドバイスをくれる専門家の存在が不可欠です。私たち「投資信託相談プラザ」は、特定の金融機関に属さない独立系のファイナンシャル・アドバイザー(IFA)です。お客様の人生に寄り添い、お客様に合った資産運用ポートフォリオの構築と「資産の寿命」の延伸をサポートすることを大切にしています。退職金の運用方法、ポートフォリオの見直し、NISAの活用法など、60代の資産運用に関するお悩みは、ぜひ一度「投資信託相談プラザ」にご相談ください。60代の資産運用ポートフォリオで最も重要なのは、「守り」のバランスです。この記事でご紹介した3ステップとポートフォリオ例を参考に、ご自身の「守り」の配分を見つけてください。(※分散投資はリスク低減に寄与するものの、損失を完全に防ぐものではありません)もし一人で決めるのが不安な場合は、決して無理をせず、私たちのような資産運用アドバイスの専門家を頼ることも賢明な選択です。投資信託相談プラザ -近鉄あべのハルカス店

60代の資産運用ポートフォリオ|現金比率と「守り」の配分術

このコラムの執筆者

小須田 徹

株式会社Fan IFA

プライマリー・プライベートバンカー(日本証券アナリスト協会認定) 関西学院大学卒。政府系金融機関勤務を経てIFAに転身。東京本店に在籍。日本人の金融リテラシー向上に寄与すべく活動中。投資初心者の若い世代から退職世代の方まで、幅広い年齢層のお客様の金融コンサルティングを行う。

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