【60代の資産運用】理想のポートフォリオを考えましょう

【60代の資産運用】理想のポートフォリオを考えましょう

資産運用

  • 資産運用を始めたいけど、何をしたら良いかわからない…

2~30代の資産形成層の方だけでなく60代以降の方からも、このような声を聞くことが増えてきました。今の若い人には信じられないかもしれませんが、30年程前までは銀行あるいは郵便局で預金(貯金)をすれば10年程度でお金は倍に増えました。

ここでクイズです。

  • 今現在の金利でお金を倍に増やそうとするといったい何年かかるでしょうか?

本記事を執筆した時点での大手銀行の定期預金の金利は、0.002%です。(※)「あれっ? ゼロが多かったかな?」と筆者自身も感じたのですが、やはり何度確認してもゼロが3つも付いています。

それでは先ほどの問いの答えになりますが、正解は(資産が倍になるまで)3万6,000年」かかります。

気が遠くなるような数字ですよね?今後金利が引き上げられる可能性はありますが、現時点で預金に置いても全く増えないのは事実です。何かで運用をしてみようと考えるのはごく自然のこと。しかし、どういった基準で資産運用をしたらいいのでしょうか?

そこで、本記事では、資産運用のことで困っている60代の方のために、60代の方がとるべきポートフォリオはどのようなものかを一緒に考えていきたいと思います。

※出典:三菱東京UFJ銀行 円預金金利

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資産運用を継続しよう!

人生100年時代に備えましょう

「人生100年時代」と言われて久しくなりました。60歳ですっぱり仕事を引退してその後は悠々自適な生活に移れる人は少なくなりつつありますが、仮に60歳で引退出来れば残りの人生はなんと40年もあることになります。

寿命が伸びることは嬉しいことではありますが、それに伴って増える出費には頭を抱えてしまいます。人の寿命が伸びるに併せて、お金の寿命も伸ばす必要が出てきます。

現役時代に資産運用を行っていた人は是非運用を継続して人生100年時代に備えましょう。資産運用を行ってこなかった人は60歳(代)からでも遅くはありません。

ゆとりあるセカンドライフを獲得するためにも資産運用を開始しましょう。

金融庁が2019年に公表した『金融審議会報告書』には老後に2,000万円の取り崩しが必要になる旨が記載され大きな話題となりました(いわゆる「老後2,000万問題」)。

報告書の「2,000万円足りない」という見通しは現時点での予測であり、今後少子高齢化がますます進み、年金支給額が抑制される事態になれば不足額は2,000万円では収まらない可能性が高くなるでしょう。

さらに悪いことに、退職金はピーク時から3~4割も減っており、このことからも資産運用の必要性を認識することができます。資産運用は誰しもが避けることのできないものであると考えるべきでしょう。

『金融審議会報告書』のポイント

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資産運用で変わる資産寿命!

「人の寿命が伸びると同時に、資産寿命も伸ばす必要」ということはわかりました。

それでは、資産運用によって資産寿命はどのくらい伸ばせるのかを確認してみましょう。60代以降の資産運用は、資産を大きく増やすというより、運用しながら取り崩していくイメージが大事になります。

資産寿命は取り崩しをしていき、何年保てるか?ここでは「ゆとりある生活」をイメージして考えてみましょう。

ゆとりある生活を送るためには一般的な標準世帯(夫婦2人)で約36万円/月かかるとされます。それに対する収入が約21万円ですから差し引きで毎月15万円を取り崩していかなければなりません。

シミュレーションでは全く運用しないケース(利回りゼロ)から6%の利回りで運用できたとするケースの計4つを提示しています。運用開始時点(シミュレーションのスタート時)の元金は60歳代の平均貯蓄額(2,382万円)を採用しています。

毎月の不足額を貯蓄で補った場合のシミュレーション

上記のシミュレーションからわかる通り、資産運用を行うことで資産寿命は大きく変わってきます。

「人生100年」を見据えれば資産運用だけでなく、1年でも「長く働く」ことや「生活コストの見直し」も必要です。これらのことも資産運用と併せて考え、ゆとりある老後を目指しましょう。

こちらの取り崩しながら資産を長生きさせる方法について、弊社IFAが解説した動画がありますので、よろしければ、本記事と合わせてご視聴ください。

60代の目指すべきポートフォリオとは

収益性より安全性を重視

それでは、60代の方がとれるべき具体的なポートフォリオを考えていきましょう。

繰り返しになりますが、60代以降の資産運用は増やすというより資産の減りをゆるやかにすることが主目的になります。運用方針としては「収益性より安全性」を重視したポートフォリオを目指していきましょう。

20~30代のように「失敗したら後で取り返せばよい」という考えはできません。運用資産の絶対額としても若い世代より大きくなるのが普通ですから、なおさら大きな失敗は避けなければなりません。

本記事では運用資産として「株式」「債券」「リート(不動産)」の3つを取り上げます。

「安全性」という観点からおすすめしたいのが「債券」を中心としたポートフォリオです。資産配分のイメージを作成したので下記の表をご確認ください。

「債券」を中心としたポートフォリオ

安全性を第一に考えた運用、ポートフォリオのタイプは「慎重運用型」と命名します。先の資産寿命シミュレーションの3%運用を目指す際の資産配分イメージです。

具体的な金額はシミュレーションの数字と合わせています。上記の資産配分イメージからわかる通り、運用のメインは「債券」であり、国内外の債券で全体の3/4を占めています。

こちらはかなり手堅いポートフォリオになっています。資産寿命を伸ばしたいこれから資産運用を始める60代の方は参考にしていただけたらと思います。

「中にはもう少し収益を狙っていきたい方はいるのではないでしょうか?」

そういった方は、債券の比重を落として、株式やリートの比重を増やすのがおすすめです。

債券とは国や企業が資金調達目的で発行するもの。種類や株式との違い

提案事例:運用成果が悪く、資産が目減りしたため見直すべきか?(60代女性のケース)

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「上記のようなポートフォリオ形成を目指して資産運用をしたい。」「具体的な商品の相談をしたい」といった方は、当社の個別相談をご利用ください。資産運用の専門家であるIFAがあなたに最適なポートフォリオを提案させていただきます。

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このコラムの執筆者

小須田 徹

株式会社Fan IFA

プライマリー・プライベートバンカー(日本証券アナリスト協会認定) 関西学院大学卒。政府系金融機関勤務を経てIFAに転身。東京丸の内店に在籍。日本人の金融リテラシー向上に寄与すべく活動中。投資初心者の若い世代から退職世代の方まで、幅広い年齢層のお客様の金融コンサルティングを行う。

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