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投資信託

投資信託「為替ヘッジあり・なし」のメリット・デメリット

2020.05.11

このコラムの執筆者

道谷昌弘

道谷 昌弘

(株式会社Fan IFA)

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、景気の先行き不透明感が強まっています。
そのような状況の中、多くの方が投資に興味を持たれ、ネット証券の口座開設数は足元で急増しています。

数多くある投資商品の中でも、最初の一歩として投資信託を選択される方は多いのではないでしょうか?
弊社でも、NISA・つみたてNISAを活用して投資信託を始めたいという方からの問い合わせが増えています。

今回は投資信託初心者の方からお寄せいただくご質問の中で、特に多い【為替ヘッジあり・なし】のメリット・デメリットについてご説明いたします。

為替ヘッジとは何か?

投資信託の中に、「為替ヘッジ型」という商品があるのはご存知でしょうか?

為替ヘッジとは、外貨建て債券や株式等、本来あるべき為替リスクを低減したうえで、投資先の利息や値上がり益の獲得を目指す投資方法のことを言います。
「ヘッジ」は、英語で回避するという意味です。

端的に言えば、為替の影響を避けるのか、受けるのかの違いになります。

為替ヘッジあり:為替の影響を抑える運用(通貨ごとの金利差を支払い、影響を少なくする)
為替ヘッジなし:為替の影響をそのまま受ける運用(円高時:マイナス要因、円安時:プラス要因)

具体的に、同じ運用の投資信託で為替ヘッジあり・なしを比較してみましょう。

為替ヘッジあり・なしによるメリット・デメリット

今回は人気商品の『ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド』を参考にします。

図1 ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド 為替ヘッジなし・為替ヘッジあり パフォーマンス比較

2019年末時点では、為替ヘッジなし(青線)の方が為替ヘッジあり(オレンジ線)を大きく上回っています。パフォーマンスの差は2倍程度まで広がっていることが読み取れます。

図2

図2のドル円為替レートをご覧ください。日本の円は、リーマンショック後の円高局面から円安局面(2011年~2015年)へ移行しました。そのため、為替ヘッジなしの投資信託は円安の恩恵を受けることが出来たのです。

しかし、単純に為替ヘッジなしの方が良い運用と結論付けることはできません。

図3 ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド 為替ヘッジなし・為替ヘッジあり パフォーマンス比較

2015年から2016年の2年間(円高局面)に区切ってパフォーマンスを比べると為替ヘッジなしは下落幅が大きく、為替ヘッジありは下落幅が小さいのがわかります。

為替の円高によるマイナス要因を、為替ヘッジありを選ぶことにより最小限に抑えることが出来たのです。

図1・図3は、各期間における基準価額からの乖離のグラフです。 データは過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

為替ヘッジあり・なしの選択、どちらを選べば良いのか?

投資期間(時期)によって為替ヘッジが有利に働くケースと不利に働くケースがあるため、一概にどちらかが良くて、どちらかが悪いとは言い切れません。

運用期間の長期・短期を問わず、海外の資産を組み入れている投資信託であれば為替の影響は少なからず受けてしまいます。

為替リスク(値動き)を抑えたい方は、為替ヘッジあり
為替リスク(値動き)を取った運用をしたい方は、為替ヘッジなし

と使い分けることが重要になります。

投資家によって、最適な運用方法は異なります。

自身の運用目標やリスク許容度等を確認してから、投資信託の為替ヘッジあり・なしを選んでいただければと思います。

弊社では投資信託をはじめ、資産運用全般のご相談を随時承っております。
これから運用を始めたいと考えている方、既に運用していて運用成果が思うようにいかず悩んでいる方など、是非ご相談いただければと思います。