学資保険の代わりにNISAを利用するべき?メリット・デメリットをチェック
2026年の税制改正において、2023年末に廃止されたジュニアNISAの後継として、2027年から新たに「こどもNISA」の創設が正式に決定しました。 お子さまの非課税投資を検討されているご家庭にとって、大きな転機となる見通しです。家族構成や家計状況によって「適した資産運用の方法」は一人ひとり異なります。新制度を見据えた長期的な戦略について、ぜひ一度弊社IFAまでご相談ください。
教育資金の準備に学資保険に加入すればいいのか、代わりにNISAで運用してはどうかと迷っている人は多いのではないでしょうか。それぞれ特徴が大きく異なるため、自分に合うのはどちらかをよく確認して選びましょう。
本記事ではNISAでの資産運用が学資保険の代わりになるのか、両者の違いや選ぶポイントを紹介します。
※旧NISAは2023年12月末で買付期間が終了し、2024年1月からは新しいNISA制度がスタートしました。新制度の内容については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご確認ください。
学資保険の代わりにNISAを利用する方がいい?
子どもの教育資金に備え、学資保険の加入を検討している人も多いかと思います。一方で、学資保険の代わりとしてNISA制度を活用することに魅力を感じている人もいるのではないでしょうか。
学資保険とNISAでの資産運用は運用の仕組みが異なるため、それぞれの特徴を把握して、自分に合うものを選びましょう。
ここでは、学資保険と旧NISA制度、2024年1月にリニューアルしたNISA制度の概要を説明するとともに、学資保険とNISA制度を活用した資産運用のメリット・デメリットを解説します。
学資保険とは
学資保険とは、子どもの教育資金を準備するための貯蓄型保険です。毎月決められた額の保険料を支払い、子どもの年齢に合わせて教育準備金や満期学資金を受け取れます。
学資保険を契約するのは一般的に親ですが、契約者である親に万が一のことがあった場合、それ以後の保険料の払い込みが免除され、契約はそのまま継続されるのが特徴です。教育準備金や満期学資金も契約通り受け取れ、教育資金を確保できます。
NISAとは
NISAとは、少額から長期・積立・分散投資ができる非課税制度です。学資保険とは異なり、投資の一種です。通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISAであれば非課税となります。
2024年1月に、NISA制度の抜本的な見直しが行われました。年間投資枠・非課税保有限度額共に大きく上限が拡大し、非課税で保有できる期間も無期限化されます。制度の改正内容は以下のとおりです。
出典:金融庁「新しいNISA」をもとに株式会社Fanが作成
旧NISA制度の中に、つみたてNISAという制度がありました。つみたてNISAの投資の対象となる商品は手数料が低く頻繁に分配金の支払いがないなど、一定の基準を満たした投資信託等に限定されていました。そのため、投資が初めてという人でも始めやすいのが特徴です。
2024年1月にリニューアルしたNISA制度においては、つみたてNISAの内容を継承する制度として「つみたて投資枠」が登場しました。つみたて投資枠における投資対象商品は、旧制度と同様の基準で選ばれています。
学資保険とNISAの違い
運用を始めるにあたって、まとまった資金があるケースではなく、毎月の積み立てで教育資金を用意する場合を想定して、話を進めます。
学資保険も、一括で運用できる商品もありますが、ここでは、毎月積み立て型の商品を想定して話を進めます。
学資保険とNISA制度を活用した資産運用は、特徴が大きく異なります。それぞれの違いを表にしました。ここでは、学資保険と、旧制度のつみたてNISA、新制度のつみたて投資枠を比較します。
出典:金融庁HP「つみたてNISAの概要」を参考に株式会社Fanが作成
※1 7歳以上の子を被保険者として契約できる商品もあります。また、祖父母が契約者となる場合、加入できる年齢に制限がある場合があります。 ※2 2023年12月までに旧NISA口座で買付した商品については、2024年1月以降も非課税期間が終了するまで旧NISA口座で保有することができます。
学資保険は教育資金を満期まで貯めることを目的としているのに対し、NISAは投資で資産形成する点が大きな違いです。
学資保険は保険として医療保険の付帯ができ、保険料や受取額があらかじめ決まっています。これに対し、NISAは投資信託等の運用を行い、資産形成をしていくものです。元本割れのリスクはありますが、大きく増やせる可能性もあります。
また、学資保険は基本的に満期になるまで払い出しができないのに対し、NISAは払い出しの制限がなく、教育資金として必要になった場合にはいつでも払い出しができます。
NISAは、医療保障を受けるという点では学資保険の代わりになりませんが、教育資金を貯めるという点では代用が可能です。あるいは、両方を併用して上手に教育資金を増やすこともできるでしょう。
参考:金融庁|つみたてNISAの概要
参考:金融庁|新しいNISA
そもそも教育資金はいくらかかる?
そもそも将来の教育費はどのくらいかかるのでしょうか。必要になる教育費は、公立学校を選ぶか私立学校を選ぶかで変わります。
幼稚園入園から大学を卒業するまでの教育費の総額の目安は、以下のとおりです。
※各数値は記事作成時点のものです。入学金の地域差や各優遇措置は考慮していません。
参考:文部科学省|令和3年度子供の学習費調査 をもとに株式会社Fanが作成
参考:文部科学省|国公私立大学の授業料等の推移 をもとに株式会社Fanが作成
全て私立学校を選んだ場合、全て公立学校を選んだ場合と比較して、総額で2.5倍以上の教育費がかかることになります。また、国立・私立大学ともに、学費は上昇し続けています。平成元年から平成29年までの約30年間で約30万円増加しています。
学資保険のメリット・デメリットとおすすめな人
学資保険は確実に教育資金が貯められ、契約者に万が一の場合に保障が備わっているなどのメリットがあります。一方、途中で資金が必要になったときには解約するしかなく、元本割れの可能性があるのがデメリットです。また、インフレに弱いという問題もあります。
ここでは、学資保険のメリット・デメリットと、学資保険がおすすめな人について解説します。
学資保険のメリット
学資保険は毎月(毎年)決まった金額を払い、お金が貯まるのがメリットです。普通預金のように自由に出金できないため、確実に教育資金を貯めることができます。また、学資保険は保険料控除の対象になるため、節税効果が得られるのも利点です。
契約者に万が一のことが起きたときの保障が備わっているのも、学資保険の優れたポイントです。一般的に契約者は親で、契約者が死亡もしくは高度な障害を負った場合、保険料の支払いが続けられなくなってしまいます。
そのため、学資保険は保険料払込免除特約により、万が一の際は以後の保険料が免除される仕組みです。免除されても契約内容はそのままで、契約通りの祝金や満期保険金を受け取ることができます。
学資保険のデメリット
学資保険は、基本的に途中解約ができません。解約自体は可能ですが、元本割れを起こす可能性があります。特に契約から間もない時期に解約した場合には、解約で戻ってくるお金はすでに払い込んでいる金額よりもかなり少なくなるでしょう。
途中で払えなくなることのないよう、十分な支払計画を立てて加入することが大切です。また、教育費が必要になるのは入学時だけではありません。習い事・学習塾の月謝や必要な道具を揃える費用など、支払いが発生する場面は多々あります。
満期で受け取るタイミング以外の支出にも備え、学資保険とは別に貯金をしておく必要があるでしょう。
また、学資保険はインフレに弱いのもデメリットです。インフレが進行した場合でも学資保険は契約時の利率で運用されるため、受け取る満期保険金の価値が商品契約時と比較して下がる可能性があります。
学資保険がおすすめな人
学資保険がおすすめなのは、以下のような人です。
- 堅実に教育資金を準備したい
- 万が一の場合の保障もほしい
- 貯蓄を続けるための強制力がほしい
学資保険は支払った保険料の分はほぼ確実に受け取れるため、教育資金としていくら受け取れるのかがあらかじめわかります。「堅実に教育資金を準備して資金計画を立てたい」という人に向いています。
学資保険は万が一の際に保険料の支払いが免除になる特約がつくため、安心して教育資金を準備したい人にもおすすめです。また、口座からの自動引き落としで自由に引き出しができないため、自力で貯金するのはなかなか続かないという人にも適しています。
つみたて投資枠活用のメリット・デメリットとおすすめな人
NISAの大きなメリットは、非課税で投資ができるということです。また、運用によっては大きな利益を獲得でき、学資保険よりも大きなリターンを得られる可能性があります。
ただし、あくまで投資であるため、元本割れのリスクはあります。
ここでは、旧制度のつみたてNISA、2024年1月からのNISAのつみたて投資枠を活用する際のメリット・デメリットと、おすすめな人についてみていきましょう。
つみたて投資枠活用のメリット
NISAは、投資信託等の運用益が非課税になるのがメリットです。
通常であれば、所得税15%と住民税5%の税金がかかり、2037年12月末までは、さらに復興特別所得税が加わって合計20.315%の税金がかかります。しかし、つみたてNISAで運用すれば、年間40万円まで最長20年間は非課税でした。トータル800万円の投資が非課税で運用できました。
更に、2024年1月からのNISA制度におけるつみたて投資枠は、年間120万円まで投資可能で、非課税保有限度額の総枠は1800万円まで利用可能です。そして、枠の再利用も可能です。
運用がうまくいけば、学資保険よりも大きなリターンを得られる可能性があるのもメリットです。
毎月の積立額は1,000円、1万円など、少額から始められます。生活に負担をかけず、長期的に資産形成できるでしょう。
投資回数や投資先の銘柄数に制限がないため、複数の銘柄を組み合わせた分散投資で効率的に資産運用することも可能です。
つみたて投資枠で投資できる商品は、手数料が安く、頻繁に分配金が支払われない商品に厳選されています。分配金等はそのまま再投資して運用すれば、複利効果が期待できます。複利効果は投資期間が長ければ長いほど大きくなります。長期運用によって大きく資産を増やすこともできるかもしれません。
つみたて投資枠活用のデメリット
NISAを使った運用は他の投資と同じく、元本が保証されていません。リスクがあることを把握して利用する必要があります。
また、損失が出た場合、他の運用益との相殺(損益通算)や、次年度への繰越ができません。
つみたて投資枠の年間投資枠には上限があり、資金に余裕がある場合でも上限額以上は運用できないのもデメリットでした。
しかし、2024年1月からのNISA制度においては、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になりました。もし資金に余裕があれば、成長投資枠を利用することも検討してみましょう。
つみたて投資枠の活用がおすすめな人
NISAを使った運用がおすすめなのは、以下のような人です。
- リスクを許容し、効率よく資産を増やして教育資金を準備したい
- 投資に興味がある
- 教育資金を貯めながら節税もしたい
リスクをとっても効率良く教育資金を貯めたいという人には、つみたて投資枠を使った運用がおすすめです。手数料が安いなど商品が厳選されているため、投資初心者でも安心して取り組めるでしょう。
また、もともと投資で資産運用することに興味がある人や、「できるだけ節税しながら教育資金を貯めたい」という人にも向いています。
学資保険とNISAの利用はどちらがいい?
学資保険とNISA制度を利用した資産運用のどちらを選んだらよいか迷っている人は、以下のポイントを押さえましょう。
- 子供の年齢で考える
- 保険期間・運用期間で選ぶ
- 生命保険料控除の利用で考える
学資保険は被保険者の年齢が限定されています。また、保険期間は大学入学まで、もしくは卒業までとなっているため、年齢や保険期間の制限は選ぶ際の目安になるでしょう。
ここでは、学資保険とNISA制度を利用した資産運用、どちらかを選択する際のポイントを解説します。
子どもの年齢で考える
学資保険に加入できる被保険者の年齢は保険会社によって違いはありますが、一般的に6歳(小学校に入学前)までとされています。年齢に上限があるのは、満期までの運用期間を確保するためです。
そのため、学資保険の加入は、小学校に入学するまでを目安にする必要があります。NISA制度を利用して教育資金を準備する場合、子どもの年齢は関係ありません。教育資金の準備を始める際の子どもの年齢も、どちらを選ぶかの判断材料になるでしょう。
なお、年齢制限は子どもの年齢だけでなく、契約者の年齢にもあります。契約者に万が一の場合の保険料払込免除が関係しているためです。契約者の年齢の上限は性別や子供の契約年齢、保険期間などで左右され、早い場合では30代後半、遅い場合では60代半ばというように制限されています。
保険期間・運用期間で選ぶ
学資保険の保険期間は基本的に、18歳や22歳までに設定されています。大学入学まで、もしくは卒業までと考えてよいでしょう。
学資保険かNISA制度を利用した資産運用をするかで迷ったときは、どのくらいの期間、積み立てをしたいかも判断のポイントにするとよいでしょう。
生命保険料控除の利用で考える
学資保険は生命保険料控除の対象になり、年末調整や確定申告を行うことで所得税・住民税の節税ができます。保険料を払い込む期間はずっと適用され、長ければ20年以上の期間、控除を利用できるため、節税効果は高いといえるでしょう。
所得税・住民税それぞれの控除額は、年間の支払い保険料の額によって異なります。8万円を超えた場合は所得税の上限が一律4万円で、住民税は一律2.8万円です。手元に戻るのは年間所得にかかる税率によって変わります。
例えば、所得税の控除が4万円で所得税率が10%の場合、手元に戻ってくるのは4万円の10%分となる4,000円です。
もし、生命保険料控除の上限まで達していない場合は、学資保険の利用を検討してみてもいいかもしれません。
学資保険の代わりになるその他の方法
学資保険やNISA以外にも、教育資金を準備する方法があります。強制力のある貯蓄ができる自動積立定期預金や、保険料が割安になる低解約返戻金終身保険、保険料が外貨建てで運用される外貨建て終身保険などがあげられます。
それぞれの特徴を確認し、自分に合う方法を選びましょう。ここでは、学資保険の代わりになるその他の方法を紹介します。
自動積立定期預金
毎月あらかじめ設定した日に設定した金額が自動的に振り替えられる預金です。ボーナス月など、特定の月のみ増額して預け入れができたり、手持ちの資金に余裕があるとき、その都度自由に増額積立ができたりする商品もあります。
各金融機関ごとにさまざまな種類があり、自分に合った商品が選べるのが特徴です。利息は高くないものの自動で積立ができるため、半強制的に貯蓄ができるのがメリットといえるでしょう。
低解約返戻金型終身保険
終身保険とは死亡保障・高度障害保障が一生続く保険であり、低解約返戻金型は払込期間中の解約返戻金が低く設定されている終身保険です。
解約返戻金が通常の終身保険よりも約70%に抑えられていますが、保険料の払込が終了すると通常の水準まで戻ります。解約返戻金が抑えられる代わり、保険料が通常の終身保険より割安になっているのが特徴です。
保険料払込期間の終了時期を子どもの進学など教育費を必要とするタイミングに合わせれば、解約返戻金を教育資金にあてることができます。
外貨建て終身保険
保険料が外貨建てで運用される終身保険です。終身保険の解約返戻金が一番高くなるタイミングで途中解約して、教育費に充てる方法もあります。
一般的に日本円よりも、米ドルなどの外貨の方が金利は高い傾向にあるので、金利のメリットを享受できるかもしれません。また、為替相場によっては、解約返戻金を日本円に換算して受け取る際、契約時よりも為替レートが円安であれば利益が発生します。
ただ、教育費として利用したいタイミングで契約時より円高だった場合は、想定していたよりも手元に入る資金が少なくなることもあり、注意が必要です。また、中途解約が可能なタイミングが、予定している教育費が必要なタイミングと合うかどうかも、事前に確認が必要です。
学資保険とNISAの利用で迷ったら専門家に相談しよう
子どもの教育費にはまとまったお金が必要になるため、できるだけ早めに準備したいものです。
子どもが7歳以上になっていて学資保険に入れないという方は、代わりにNISA制度の活用を検討してみましょう。すでに学資保険に加入している場合にも、プラスしてNISAを始めることで余裕をもって教育資金の準備ができるかもしれません。
「学資保険とNISA制度を利用した資産運用はどちらが自分にとっていいのか迷っている」
「我が家に合った教育資金の貯め方が知りたい」
そのような方は、投資信託相談プラザの個別相談を利用してみてはいかがでしょうか。教育資金を貯める上で出てくる悩みや疑問点を、専門家にぜひご相談ください。相談料は何度でも無料です。
NISAの積立金額を決めるポイント・金額別シミュレーション
NISAを使って積立投資を行う場合、積立金額を決めるには、など、具体的な目標や目標金額に合わせて決めるのがおすすめです。また、余裕のある範囲で投資し、長期に渡って運用することが大切です。ここでは、NISAを使った有価証券の運用益のシミュレーションや積立金額を決めるポイント、おすすめの金融機関などを解説します。2024年1月にリニューアルされた後のNISAは、2023年までのNISAから変更した部分が多くあります。NISAをスタートさせるか迷っている場合、まずはNISAの特徴をおさえることが大切です。主な特徴を解説します。2023年までのNISAでは非課税保有期間に制限がありましたが、その制限がなくなりました。旧制度ではつみたてNISAは最長20年間、一般NISAは最長5年間の非課税期間が設けられておりましたが、非課税期間は無期限となりました。そのため、非課税保有期間を気にすることなく、さらに長期投資を行いやすくなりました。リニューアル後のNISAは、1年間に投資可能な上限額が増えています。旧制度では年間投資枠がつみたてNISAは40万円、一般NISAは120万円で併用はできませんでした。しかし、リニューアル後の年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円、合計で最大360万円になりました。つみたて投資枠と成長投資枠を同時に活用できるようになりました。つみたて投資枠で投資が可能な商品は旧制度のつみたてNISAの対象商品と同じように、金融庁が定めた長期の積立や分散投資に適した投資信託です。一方、成長投資枠は旧制度の一般NISAと対象商品はほとんど同じで、個別株とよばれる日本株式や外国株式、ETF(上場投信)や投資信託等です。ここからは、NISAを活用して投資した場合の、シミュレーションをそれぞれご紹介いたします。毎月1万円、3万円、5万円、10万円を、それぞれ利回り3%、5%、7%で運用した場合で計算します。※利回りとは、投資元本に対する収益の割合です毎月1万円を積み立てた場合の元本と運用益を足した額を、利回り3%、5%、7%で比較してみます。10年後、20年後、30年後のそれぞれのシミュレーションは、以下のとおりです。毎月1万円の積立でも、長期的に運用することで十分な利益を得られることがわかります。元本360万円でも、もし利回り7%で30年間運用できれば、1,170万円程度貯めることが可能です。次に、毎月3万円を積み立てた場合の元本と運用益を足した額を、利回り3%、5%、7%で比較します。10年後、20年後、30年後のシミュレーションは、以下のとおりです。毎月3万円を積み立てた場合、もし利回り3.3%以上で30年間運用できると1,800万円を超えてしまいます。1,800万円以上を超える場合は、超えた分のみ課税口座などで運用することになるため注意してください。次に、毎月5万円を積み立てた場合の元本と運用益を足した額を、利回り3%、5%、7%で比較します。10年後、20年後、30年後のシミュレーションは、以下のとおりです。毎月5万円を積み立てた場合は、利回り4%以上で20年間運用すると、元本と運用益の総額は1,800万円を超えます。毎月5万円を積み立てる場合、利回り1%で運用したとしても、投資期間が30年に達する前に、元本と運用益の総額が1,800万円になります。1,800万円以上を超える場合は、超えた分のみ課税口座などで運用することになるため注意が必要です。最後に、毎月10万円を積み立てた場合の元本と運用益を足した額を、利回り3%、5%、7%で比較します。10年後、20年後、30年後のシミュレーションは、以下のとおりです。毎月10万円積み立てた場合には、利回り1%の運用になったとしても、投資期間が20年に達する前に元本と運用益の総額が1,800万円以上になります。1,800万円以上を超える場合は、超えた分のみ課税口座などで運用することになるため注意しましょう。【本シミュレーションの前提条件】※年一回の複利計算をしています。※計算結果は小数点以下を四捨五入しています。実際にNISAを始める場合には、月々の積立金額をいくらにしようか悩む方も多いでしょう。積立投資は長期運用により複利効果のメリットが得られるため、なるべく早くから始めることをおすすめします。月々の積立金額を決める際のポイントは、以下のとおりです。それぞれのポイントについて解説します。月々の投資金額を決めるには、投資の目標や目標金額を決めることが大切です。投資の目的は人によってさまざまでしょう。何年後にいくら貯めたいか具体的な目標がある場合は、以下の計算式で求められます。よって、月々の積立金額は5万円必要です。利回りが何%かによって金額は異なりますが、実際には300万円に運用益も加わるでしょう。例えば、以下の利回りで運用できたと仮定すれば、積み立てることが可能です。このように、投資の目標や目標金額を明確化することで、月々積み立てるべき金額を把握できるでしょう。投資信託は長期的な運用による複利効果で資産を効率よく貯められるため、少額でも早くから始めることが大切です。最初に設定した積立金額は、積み立てを開始した後からでも何度でも自由に変更できるため、まずはやってみて毎月の投資が負担なようなら再検討しましょう。シミュレーションでわかったように、元本が多い方が運用益は増えますが、生活を圧迫するほどの金額を無理して積み立てるのは危険です。毎月の負担になる積み立てを行い、途中で運用自体をやめなくてはならないことになっては元も子もありません。生活に支障のない範囲で投資を行うようにしましょう。年間投資上限額が旧制度と比べて大幅に増加したからといって、無理をして投資することはおすすめできません。余裕があれば、つみたて投資枠と成長投資枠を併用しましょう。成長投資枠ではつみたて投資枠では購入できない銘柄を購入できるため、つみたて投資枠と成長投資枠を併用することでリスク度合いの違う銘柄を買えます。ただし、成長投資枠はつみたて投資枠よりもリスクが高い銘柄が多いです。そのため、投資初心者は、積立投資からスタートするのがおすすめです。一定の投資経験があり、幅広い銘柄に投資してみたいという方は、成長投資枠と併用して利用しましょう。NISAを始める際の注意点は、以下の3点です。それぞれの注意点を解説します。口座開設を行う年の1月1日時点で18歳以上の方しか、NISAを利用できません。2023年12月までは0〜18歳までが利用できるジュニアNISAを利用して、18歳未満の方でも非課税で投資できました。しかし、NISAでは18歳未満を対象とした非課税制度は設けられていません。生涯非課税限度額の上限(1,800万円(うち、成長投資枠は1,200万円))まで商品を保有していたとしても、商品を売却することで、その商品の薄荷分(投資信託や株式などの取得価額)の枠を翌年に再利用することができます。投資信託は、元本割れのリスクが存在することにご注意ください。株式はもちろん、投資信託も同様に元本保証はなく、投資した金額が必ず戻ってくるという保証はありません。自分がどれだけのリスクを許容できるかを、確認することが大切です。投資する際は余剰資金で行い、万が一元本割れしてしまっても、日常生活に影響が出ない範囲で取り組みましょう。ただし、長期的に運用することで元本割れのリスクは軽減します。短期での売買を繰り返さず、長期的な運用を心がけることが大切です。NISAを始めるには、2023年までにNISAの口座を開設している場合と開設していない場合によっては異なります。また、旧制度で利用していた金融機関とは別の金融機関で始めたいという方も、異なる手続きが必要です。ここでは、それぞれの方法について解説します。NISAの利用が初めての場合は、まず利用したい金融機関で口座開設手続きを行う必要があります。NISAはすべての金融機関で、一人一つのみ口座開設が可能です。複数の金融機関で口座開設は行えないためご注意ください。また、金融機関ごとに取り扱っている商品が異なるため、金融機関選びは慎重に行いましょう。運用期間中でも金融機関の変更はできますが、条件を満たして手続きを行う必要があり、移行手続きにも時間がかかります。利用したい金融機関を決めたら、以下の手順でNISAの口座開設手続きを行いましょう。オンラインで行う場合は、以下のとおりです。郵送で行う場合は、以下のとおりです。必要書類は、マイナンバーを確認できる書類(個人番号通知書、マイナンバーカードなど)や本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証など)が必要です。そのほかにも金融機関によっては、印鑑や普通預金口座の口座番号がわかる通帳やキャッシュカードが必要なこともあります。また、マイナンバーカードであれば、本人確認書類は必要ありません。通知カードは、記載されている名前と住所が現在と同じものでなければ、使用できないためご注意ください。希望する金融機関により口座開設までにかかる日数は異なりますが、オンラインで手続きする方が郵送よりも早く口座開設が完了します。口座開設完了後は、必要に応じてお金を入金し、つみたて投資枠と成長投資枠の両方またはどちらか一方の設定を行いましょう。購入したい商品と金額、購入したいタイミングを決めたら設定完了です。2023年までにNISAの口座を保有している場合は、あらためて口座を作る必要はありません。特別な手続きをしなくとも、自動で口座が開設されています。ただし、商品の銘柄や金額、購入するタイミングを変更したい場合には、設定を変更する必要があります。商品の銘柄や金額、購入するタイミングは、いつでも変更可能です。2023年までにNISA口座を開設していたとして、別の金融機関でNISA口座を開設したい場合には、新しい金融機関でNISAの口座開設手続きが必要です。金融機関変更手続きが完了した後に、新しい金融機関で口座を開設するにあたっての税務署の審査が入るため、変更予定がある場合は早めに手続きを行いましょう。なお、金融機関を変更してもNISAの口座は残ります。非課税期間がまだ残っている場合は、運用し続けられるため、そのまま口座を持っておくことも可能です。運用益は非課税となります。ただ、残った口座でそのまま運用を続ける場合は、商品を保有していることを忘れないように気をつけましょう。なぜなら、旧制度の非課税期間は無期限ではないからです。つまり、2021年から旧制度のつみたてNISAを始めたのであれば、つみたてNISAの非課税期間が20年であるため、2040年までしか非課税での運用はできません。旧制度の一般NISAを2021年から始めたのであれば、一般NISAの非課税期間は5年であるため、非課税期間は2025年までです。非課税期間を忘れないように注意しましょう。万が一、非課税保有期間中に商品を売却しなかった場合は、自動的に課税口座に移され、それ以降に発生した運用益は課税対象になるため、注意が必要です。もちろん、NISAの口座開設に合わせて、旧制度で買付した商品を売却することもできます。※本記事に書かれている口座開設手続きの方法については今後も変更される可能性もあります。そのため、最新の情報は各金融機関のサイトから確認しましょう。NISAは銀行や証券会社などで始められますが、おすすめの金融機関はSBI証券と楽天証券です。それぞれの金融機関についてご紹介します。SBI証券は、以下のような特徴があります。SBI証券は主要ネット証券会社の中で、2024年2月時点では最も多くの投資信託の銘柄を取り扱っています。取扱銘柄数が多ければ多いほど、選択肢が広がるため、NISAの口座開設時に金融機関の投資信託の取扱銘柄数を確認することは非常に大切です。たとえば、投資したい銘柄があっても、自分が口座を開設した金融機関で取り扱っていなければ、違う銘柄を選ばなければならなくなります。また、SBI証券の売買手数料は業界最安水準で、国内株と海外株ともに手数料がかかりません。(※インターネットコース(プランC含)のインターネット取引に限ります)金融機関によって手数料は異なるため、口座を開設する前に確認する必要があります。さらに、他の金融機関に比べて、SBI証券はポイント還元率が高いのも特徴の一つです。投資信託の月間平均保有金額に応じて、Pontaポイントやdポイントなどのポイントが貯まる投資マイレージサービスを導入しています。対象の三井住友カードであれば、投資信託の積立時に0.5〜5.0%のポイントも貯まります。SBI証券での口座開設料・管理料は無料です。参照:SBI証券「投資信託 パワーサーチ」楽天証券は、以下のような特徴があります。他の金融機関に比べて、楽天証券も投資信託の取扱銘柄数が多いのが特徴です。また、楽天証券の場合、国内株と海外株ともに売買手数料がかかりません。金融機関によって手数料は異なるため、口座を開設する前に確認しましょう。さらに、楽天証券は楽天グループと連携しており、積立時に楽天ポイントが貯まることがあります。楽天カードの場合は積立額の0.5〜1%、楽天キャッシュの場合は積立額の0.5%の楽天ポイントが進呈されます。受け取った楽天ポイントを使って、投資することも可能です。参照:楽天証券「投信スーパーサーチ」参照:楽天証券「つみたてNISA取扱商品」2024年1月にリニューアルされたNISAのポイントは以下のとおりです。長期的に運用するほど元本割れのリスクを軽減し、複利の効果を得られる可能性が高まります。具体的な目標や目標金額がある場合は、それに応じて月々の積立金額を設定しましょう。ただし、無理して積立を行うと、お金が必要になった際に、途中でやめなくてはならなくなります。途中でやめてしまうと、複利効果が薄くなってしまうため、少額でも長期で運用することが大切です。シミュレーションを確認しても、自分がどれくらいの金額で積み立てていくべきかわからない方もいるでしょう。そのような方には、セミナーで学習するのがおすすめです。投資信託相談プラザでは、投資初心者向けのセミナーを随時開催しています。資産運用のプロが投資信託の運用相談にのってくれるため、積立金額に迷っている方はもちろん、投資信託について不明点がある方にもおすすめです。NISAで資産運用を始めようとしている方は、ぜひご利用ください。NISAのご注意事項・配当金等は口座開設をした金融機関等経由で交付されないものは非課税となりません。NISA口座で国内上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。・同一年において1人1口座(1金融機関)しか開設できません。・NISAで購入できる商品は金融商品取引業者が指定する商品に限られます。・2024年からの新NISAでは年間投資枠と非課税保有限度額が設定されます。・損失は税務上ないものとされます。・出国により非居住者に該当する場合、NISA口座で上場株式等の管理を行うことはできません。・2024年からの新NISAにおけるつみたて投資枠では積立による定期・継続的な買付しかできません。※ その他、2024年からの新NISAに関するご注意事項、並びに2023年までの一般NISA ・つみたてNISA等に関するご注意事項の詳細は金融商品取引業者のWEBサイトにてご確認ください。

NISAのご注意事項
・配当金等は口座開設をした金融機関等経由で交付されないものは非課税となりません。NISA口座で国内上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。
・同一年において1人1口座(1金融機関)しか開設できません。
・NISAで購入できる商品は金融商品取引業者が指定する商品に限られます。
・2024年からの新NISAでは年間投資枠と非課税保有限度額が設定されます。
・損失は税務上ないものとされます。
・出国により非居住者に該当する場合、NISA口座で上場株式等の管理を行うことはできません。
・2024年からの新NISAにおけるつみたて投資枠では積立による定期・継続的な買付しかできません。
※ その他、2024年からの新NISA に関するご注意事項、並びに2023年までの一般NISA ・つみたてNISA等に関するご注意事項の詳細は金融商品取引業者のWEBサイトにてご確認ください。
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