本記事は、三井住友DSアセットマネジメントが発行している「投資環境の見通し(2022年12月号)」レポートをもとに、日本とアメリカの経済動向をマネハブ編集部が抜粋しまとめたものです。
また、レポートの中から気になる用語をIFAが解説します!
アメリカと日本の経済動向と金融政策の見通し
アメリカ
01.景気のイメージ
22年1.9%、23年0.8%の成長予想は変更なし。24年は23年のインフレ・利上げ次第だが、1.2%と緩やかに持ち直す見通し。サービス業・雇用が底堅いが、金融引き締めがいずれ雇用鈍化にもつながり、23年にかけ景気は減速(浅い景気後退)。インフレについては財価格がピークアウト方向だが、賃金・サービス価格が粘着的で、高止まる見通し。
02.金融政策(今後1年程度)
利上げを前倒し・拡大
FRBは7、9月、11月と0.75%の利上げを実施。11月の声明文では先行き利上げが小刻みになる可能性が示されたが、インフレが粘着的なため、ターミナル水準は9月のガイダンスよりも高くなろう。12月0.5%、23年2、3月に0.25%の利上げを追加、フェデラルファンド(FF)レートを4.75-5.00%に引き上げた後、様子見に転ずると予想。
日本
01.景気のイメージ
7-9月GDPの下振れから22年度の成長予想を1.7%に下方修正する一方、総合経済対策を受け、23年度は1.0%に引き上げ。24年度は1.0%の成長を予想。23年前半は海外の減速の影響に注意。コア消費者物価指数(CPI)上昇率は22年終盤に前年比3%台後半に加速するが、23年に入れば、エネルギーの騰勢鈍化、景気減速などを受け次第に鈍化する見通し。
02.金融政策(今後1年程度)
金融緩和の継続がメインシナリオ
日銀は原材料高による物価上昇は持続性が乏しいとして金融政策を据え置き。23年4月の総裁交代後、イールドカーブコントロールの柔軟化(長期金利レンジの拡大:±0.25%→±0.50%等)が検討される可能性はあろう。政策調整が早まる可能性として、為替と世論・政治情勢に注意したい。
※太字は注目点を示す。FRB:米連邦準備制度理事会。 ※各種報道等を基に三井住友DSアセットマネジメント作成。 ※掲載内容は12月2日時点のものです。
IFAの用語解説「ディスインフレ(ディスインフレーション)」
ディスインフレとは、インフレーション(インフレ)時の金融政策によってインフレのピークからは脱したものの、デフレーションにはなっていない状態のことを言います。
ピークから脱してはいますが物価上昇は続いている状態のため、物価下落の状態を示す「デフレーション(デフレ)」とは異なります。
IFAの用語解説「レンジ相場」
レンジ相場とは、相場が一定の変動幅の中で上がったり下がったりを何度も繰り返す状態のことです。「ボックス圏相場」とも言います。
相場の行方を決定する材料が乏しい時や、相場の先行きが不透明な時はレンジ相場になりやすいと言えます。
レンジ相場では一般的に、レンジ幅下限に来た時に買い、レンジ幅上限で売るという売買方法が有効とされていますが、レンジ幅を抜けると相場が大きく動く傾向があります。
このコラムの執筆者
MONEY HUB PLUS 編集部
株式会社Fan
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