キャピタルゲインとは資産売却により得られる利益!意味やメリットも紹介

キャピタルゲインとは資産売却により得られる利益!意味やメリットも紹介

資産運用

キャピタルゲインとは保有する資産を売却することで獲得できる利益を指す言葉です。

具体的にはどのような利益なのか、債券や不動産などの資産を例に紹介します。また、キャピタルゲインによって生まれるメリットや注意点についても見ていきましょう。

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キャピタルゲインとは日本語で売却差益のこと

キャピタルゲイン
キャピタルゲイン(capital gain)とは、資産を売却して得た利益のことです。日本語では「売却差益」と訳されることがあります。

例えば株価が5,000円のときに100株購入し、株価が6,000円になった時点で売却したとしましょう。手数料や税金を含めずに考えると、以下の計算式により株式という資産を売却したことで、10万円のキャピタルゲインが生じたことになります。

売却したときに得られた金額-購入したときに支払った金額=売却差益

つまり・・・

6,000円×100-5,000円×100=100,000円

損失が生じたときはキャピタルロス

資産を売却すれば、いつでも差益を得られるわけではありません。例えば、株式が5,000円のときに100株購入したものの、株価が急落し、このまま保有していても下がる一方だとしましょう。できる限り早めに売却して、損失を抑える必要があります。

株価が3,000円の時点で売却した場合には、以下の計算式により損失額は20万円です。

3,000円×100-5,000円×100=-200,000円

資産を売却することで損失が生じたときは、キャピタルロス(capital loss)といいます。

対になる言葉はインカムゲイン

キャピタルゲインと対になる言葉はインカムゲイン(income gain)です。インカムゲインとは資産を保有することで得られる利益を指します。

例えば不動産を保有している場合、売却することでキャピタルゲインを得られるかもしれません。地価が値下がりしているときは、キャピタルロスとなる可能性があります。

しかし、マンションやオフィスビルなどの収益性のある物件であれば、保有しているだけで家賃収入を得られるでしょう。この家賃収入がインカムゲインに該当します。

インカムゲインはマイナスにはならない

インカムゲインは常にプラスもしくはゼロとなり、マイナスにはなりません。例えば投資用のマンションを持っている場合、借り手がいれば家賃収入が入るでしょう。借り手がいないときはインカムゲインがなくなるだけで、マイナスにはなりません。

そのため、キャピタルゲインを目的とした投資よりも、インカムゲインを目的とした投資のほうがリスクは少ないと考えられます。

キャピタルゲインのメリットと注意点

キャピタルゲインメリット
キャピタルゲインを目的とした投資を行うときは、次の2つのメリットがあります。

  1. 大きな利益につながることがある
  2. 短期間で利益を出せることがある

メリットがある一方で、注意点もあります。

特に注意したいポイントとしては次の2つが挙げられるでしょう。

  1. マイナスになることがある
  2. 多大な税金が課せられることもある

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

【メリット1】大きな利益につながることがある

キャピタルゲインはインカムゲインと比べると、大きな利益につながることがあります。例えば株価が低いときに株式を購入し、株価が上昇したときに売却すれば大きな売却差益を得ることが可能です。

一方、株式のインカムゲインは配当金や株主優待を指します。例えば配当利回り(1年あたりの配当金の割合)は平均1.7~2.0%程度であるため、100万円相当の株式を保有していても税引き前の時点で年に17,000~20,000円ほどにしかなりません。

【メリット2】短期間で利益を出せることがある

キャピタルゲインは短期間で得られる点もメリットといえるでしょう。株式の例でいえば、インカムゲインに相当する配当金は年に1、2回受け取れることが一般的です。例えば利回り2%の株式であれば、1年間保有してようやく税引き前2%の利益を獲得することになります。

一方、キャピタルゲインはインカムゲインのように「待つ」必要はありません。株価が上がったときなど投資のチャンスを見つけた際すぐに売却すれば、短期間で利益を得られます。

例えば100万円で購入した株式が1週間で110万円になれば、わずか1週間で10万円もの利益を上げたことになるでしょう。年間の利回りに換算すれば520%(1年を52週と概算)にもなります。

【注意点1】マイナスになることがある

保有している資産すべての価値が上がれば良いのですが、必ずしも上がるとは限りません。値上がりするだろうと予想して購入した株式が暴落したり、株式を発行している企業が破産して価値がなくなったりすることもあるでしょう。

価値が下がったときに売却すると、キャピタルゲインではなくキャピタルロスが生じます。キャピタルゲインを目的として投資をするときは、常に「価値が下がって損失が生じる可能性がある」という点を意識する必要があるでしょう。

【注意点2】多大な税金が課せられることもある

売却して得た利益に関しては税金が課せられます。例えば株式や投資信託、FXなどで利益を得ると、20.315%の税金を支払わなくてはいけません。100万円の利益が生じたとしても、実際に受け取れるのは80万円弱になってしまいます。

また、暗号通貨によって得られた利益は、最大税率は55%となります。投資をするときは税率についても意識しておくようにしましょう。

キャピタルゲインとインカムゲインの例を紹介

キャピタルゲインとインカムゲイン
投資の種類別に、それぞれ何がキャピタルゲインとインカムゲインになるのか、具体的に紹介します。

  • 株式投資
  • 投資信託
  • 不動産投資
  • 仮想通貨
  • FX

なお、すべての投資においてキャピタルゲインとインカムゲインが存在するわけではありません。例えば預金は保有しているだけで利息が発生するため、インカムゲインのある資産です。しかし、預金自体を売却できないので、キャピタルゲインはありません。

また、骨董品などは保有しているだけでは特に利益を得られないため、インカムゲインのない資産と考えられます。価値が上昇したときや高額で購入したい人が現れたときは、売却してキャピタルゲインを得ることができます。

株式投資

株式を値上がりしたときに売却するとキャピタルゲインを得られます。また、株式によっては配当金や株主優待を受け取れることがあるため、インカムゲインも期待できる投資法といえるでしょう。

株価は値下がりすることもあるため、キャピタルロスが生じる可能性があります。どの株式の価格が上昇するのか、それとも下落するのか読むのは、投資に慣れた人にとっても簡単なことではありません。

投資信託

投資信託は、基準価額が上昇したときに売却するとキャピタルゲインを得られます。また、投資信託によってはインカムゲインに相当する分配金を受け取ることも可能です。

不動産投資

保有する不動産の価値が上昇したタイミングで売却するとキャピタルゲインを得られます。また、マンションのように賃貸運用している場合には、家賃収入をインカムゲインとして受け取ることが可能です。

仮想通貨

仮想通貨の価値が上昇したときに売却するとキャピタルゲインを得られます。仮想通貨では利子や配当はないため、インカムゲインはありません。

FX

保有する通貨の価値が上昇したときに売却すれば、キャピタルゲインを得られます。通貨ペアによっては金利差に応じたスワップポイントが定められているため、スワップポイントがプラスのときはインカムゲインとして獲得可能です。

キャピタルゲインに向いている人・向かない人

キャピタルゲインに向いている人・向かない人
投資を行うときは、キャピタルゲインを狙うのか、インカムゲインを目的として行うのか、最初に指針を決めておくことができます。ここではキャピタルゲインに向いている人と向かない人の特徴について見ていきましょう。

【向いている人】こまめに価格変動をチェックできる人

キャピタルゲインは、売却時期を見極めることができれば大きく利益を獲得することにつながります。適切な時期を見極めるためにも、こまめに価格変動をチェックできることが望ましいといえるでしょう。

【向かない人】長期投資を前提としている人

株式や投資信託、FXなどのほとんどの金融商品は、長く保有すればするほど価値が上がるわけではありません。キャピタルゲインを目的とする場合は、長期・短期と最初に決めてしまうのではなく、タイミングを見極める必要があります。

反対に、長期投資を前提とし、保有することで利益を得たい人には、キャピタルゲインではなくインカムゲインを目的とした投資が向いているでしょう。

自分に合った資産運用を見つけよう

自分に合った資産運用を見つけよう
資産運用に正解はありません。長期的に保有してコツコツと利益を獲得したい人は、インカムゲインのある投資方法を選ぶことがおすすめです。反対に投資期間を定めずに、売却・購入のタイミングを見極めた臨機応変な投資を目指す人には、キャピタルゲインを目的とした投資が適していると考えられます。ご自身に合う資産運用方法を見つけ、将来に備えて資産形成をしていきましょう。

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このコラムの執筆者

MONEY HUB PLUS 編集部

株式会社Fan

未来につながる投資情報メディア「Money Hub Plus(マネハブ)」の編集部です。
みなさまの資産形成に役立つ情報を日々発信しております。

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