
この記事のポイント
- 債券投資は株式投資に比べてリスクが低く、安定的な収益が期待できる
- 初心者におすすめなのは「個人向け国債」と、分散投資ができる「債券型の株式投資信託」
- 債券を選ぶ際は「格付け(安全性)」「利回り(収益性)」「償還期間(投資期間)」の3つが重要
「老後の生活費、今の貯金だけで本当に足りるだろうか…」
「銀行に預けていても金利はほぼゼロ。インフレで資産が目減りしていくのが不安…」
「投資は始めたいけど、株式投資は値動きが激しくて怖い」
将来のお金に対して、このような漠然とした不安や悩みを抱えていませんか?
低金利が続く現代において、預貯金だけで資産を大きく増やすことは困難です。かといって、大きなリスクを取るのには抵抗がある方も多いでしょう。
そんなあなたにこそ知ってほしいのが「債券投資」です。
債券投資は、株式投資に比べてリスクが比較的低く、安定的に資産を増やしていくことを目指せる金融商品です。この記事では、資産運用アドバイスのプロであるIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)が、「債券投資のおすすめは何か?」という疑問に真正面からお答えします。
債券の基本的な仕組みから、初心者でも失敗しない始め方、そして自分に合った商品の選び方のコツまで、分かりやすく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、着実な資産形成の第一歩を踏み出してください。
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INDEX
【結論】初心者におすすめの債券投資はこの2つ
「結局、何から始めたらいいの?」という疑問に先にお答えします。投資経験が浅い方が債券投資を始めるなら、まず以下の2つから検討するのがおすすめです。
1. まずは「個人向け国債」
まず選択肢の一つが、日本国が発行する「個人向け国債」です。
国が発行体であるため信用度が非常に高く、「個人向け国債」に関しては原則として元本割れのリスクが抑えられています。(※発行体である日本国が財政破綻しない限り)最低金利が年0.05%(年率)(注:令和7年8月6日時点)と保証されている点も特徴です。これにより、将来市場金利がどんなに低下しても、受取利息が0.05%(年率)(注:令和7年8月6日時点)を下回ることはないという安心感があります。
1万円という少額から購入できる手軽さも、初心者にとって大きな魅力です。
出典:財務省 個人向け国債
2. NISAを活用できる商品もある「債券型の株式投資信託」
「一つの債券に集中投資するのは少し不安…」そんな方には「債券型の株式投資信託」(※)がおすすめです。
投資信託とは、運用のプロが複数の債券(例えば、日本の国債、米国の社債など)を組み合わせてパッケージにした商品です。一つの商品を買うだけで自動的に分散投資ができるため、リスクを抑える効果が期待できます。
また、NISAの「成長投資枠」の対象となっている商品も多く、非課税の恩恵を受けながら効率的に資産運用ができる点も大きなメリットです。
※株式投資信託 投資信託の約款に株式を組み入れることが可能とされている投資信託
そもそも債券投資とは?仕組みをわかりやすく解説
おすすめの商品が分かったところで、そもそも「債券」がどのようなものなのか、基本をしっかり押さえておきましょう。
債券は「国や企業への貸付」の証明書

債券とは、一言でいうと「国や地方公共団体、企業などが、投資家からお金を借りるために発行する証明書(有価証券)」のことです。
あなたが債券を購入するということは、国や企業にお金を貸してあげる、ということです。お金を貸す代わりに、あなたは2種類の利益を得ることができます。
債券投資で得られる2つの利益
インカムゲイン(利子収入)
債券を保有している間、定期的に受け取れる利子のことです。これを「クーポン」とも呼びます。
キャピタルゲイン(売却益)
保有している債券を、購入した価格より高く売却することで得られる利益のことです。ただし、逆に購入価格より安く売却した場合は、売却損(キャピタルロス)が発生します。
債券投資の基本は、満期まで保有してコツコツと利子(インカムゲイン)を受け取ることです。
債券にはどんな種類がある?発行体による分類
債券は、誰がお金を集めるために発行するか(発行体)によって、大きくいくつかの種類に分けられます。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
債券の種類 | 発行体 | 安全性の傾向 | 金利の傾向 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
国債 | 国 | ◎ 高い | △ 低め | 国が発行するため信用度が高い。個人向け国債など。 |
地方債 | 都道府県、市町村 | ○ 比較的高い | △ やや低め | 自治体が発行。国債に次いで安全性が高いとされる。 |
社債 | 一般企業 | △〜○ 様々 | ○〜◎ 高め | 事業会社が発行。発行体の信用力によって安全性や利率や利回りが変わる。 |
外国債券 | 海外の政府や企業 | △〜◎ 様々 | ○〜◎ 高め | 高金利が魅力だが、為替変動リスクやカントリーリスクがある。 |
国債(国が発行する債券)
日本国が発行する債券です。税収などを元に利払いや元本の返済が行われるため、信用度は高くなります。その分、金利は他の債券に比べて低めに設定される傾向があります。
地方債(都道府県や市町村が発行する債券)
都道府県や市町村などの地方公共団体が、道路や学校の建設といった公共事業のためのお金を集めるために発行します。国債に次いで安全性が高いとされます。
社債(事業会社が発行する債券)
一般の事業会社が設備投資や事業資金のために発行する債券です。企業の信用力(財務状況や成長性など)によって、安全性や金利水準が大きく異なります。一般的に、国債や地方債よりも金利が高く設定されますが、その分、企業の業績が悪化したり倒産したりする信用リスクも高まります。
外国債券(海外の政府や企業が発行する債券)
海外の政府や企業が、自国の通貨(米ドルやユーロなど)で発行する債券です。新興国など、日本よりも金利が高い国の債券は、高いリターンが期待できる魅力があります。ただし、円高になると為替差損が発生する「為替変動リスク」がある点に注意が必要です。
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【徹底比較】債券投資のメリットとデメリット(注意点)
どんな金融商品にも良い面と注意すべき点があります。債券投資のメリット・デメリットを正しく理解し、自分に合っているか判断しましょう。
債券投資の4つのメリット
メリット | 詳細 |
---|---|
1. 株式投資と比較して、値動きが緩やかなことが多い(安定的) | 一般的に、株式に比べて価格の変動が緩やかです。 |
2. 定期的な利子収入 | 保有している間、あらかじめ決められた利子(クーポン)が定期的に支払われます。 |
3. 満期に元本が戻る | 満期(償還日といいます)まで保有すれば、額面金額(投資した元本)が戻ってきます。※ |
4. 収益の見通しが立てやすい | 発行体が破綻しない限り、受け取れる利子と満期に戻ってくる元本が決まっているため、将来の収益計画が立てやすいです。 |
※発行体の信用状況が悪化した場合や、途中で売却する場合は元本割れの可能性があります。
債券投資で知っておくべき4つのデメリット(リスク)
デメリット(リスク) | 詳細 |
---|---|
1. 大きなリターンは期待しにくい | 株式投資のように短期間で資産が数倍になるようなことはありません。 |
2. 金利変動リスク | 市場の金利が上昇すると、既発の債券の価格は下落します。 |
3. 信用リスク | 債券を発行している国や企業が財政難や経営不振に陥ると、利子の支払いが滞ったり、最悪の場合、元本が返済されなかったりする可能性があります。 |
4. 為替・カントリーリスク(外国債券の場合) | 外貨建ての債券は、為替レートの変動で資産価値が変わります。購入時よりも円高になると円換算での受取額が減少し、元本割れとなる可能性があります(為替変動リスク)。 また、投資先の国の政治・経済情勢の変化によるリスク(カントリーリスク)もあります。 |
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失敗しないための債券投資の選び方|3つの重要ポイント
では、実際に債券を選ぶ際には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。特に重要な3つのポイントをご紹介します。
ポイント1:安全性は「格付け」でチェック
債券の信用リスク(発行体が破綻する可能性)を判断する上で重要な指標が「格付け」です。 格付けとは、民間の格付け会社が、その発行体の財務状況などを分析し、「元本や利子をきちんと支払う能力がどれくらいあるか」をアルファベットなどでランク付けしたものです。
▼主な格付け会社と格付けの例

一般的に、BBB(Baa)以上の格付けを持つ債券を「投資適格債」と呼び、比較的信用度が高いとされています。一方で、それ未満の格付けの債券は「投機的格付債(ハイ・イールド債)」と呼ばれ、リスクが高い分、利回りも高くなる傾向があります。
特に初心者は、まず「投資適格債」の中から選ぶことをおすすめします。
※「投資適格格付け」であれは、元本が安全に償還されるということではありません
ポイント2:収益性は「利回り」でチェック
債券の収益性を測る指標が「利回り」です。利回りとは、投資した金額に対して、利子や償還差損益などを合わせて、1年あたりどれくらいの収益が得られるかを示したものです。
利率だけでなく、購入価格も考慮されているため、より実質的な収益力を比較できる重要な指標と言えます。
ポイント3:投資期間は「償還までの期間」でチェック
債券には、元本が返ってくる満期(償還日)が設定されています。この償還までの期間が長いほど、金利変動リスクの影響を受けやすくなります。
「いつまでに使う予定のお金か」というご自身のライフプランを考え、それに合った期間の債券を選ぶことが大切です。例えば、5年後に使う予定の教育資金であれば、償還期間が5年以内の債券を選ぶ、といった具合です。
債券投資の始め方|手順3ステップ
債券投資は、以下の3ステップの手順で始めることができます。
- ステップ1:購入する債券(または投資信託)を選ぶ
証券会社等のウェブサイトで、債券や投資信託のラインナップを確認します。「格付け」「利回り」「償還期間」などのポイントを参考に、自分の目的に合った商品を選びましょう。 - ステップ2:証券会社の口座を開設する
自分の目的に合った商品が見つかったら、その商品の取扱いがある証券会社等で口座を開設する必要があります。ネット証券であれば、スマートフォンやパソコンから申し込みが完結し、手数料も比較的安価です。 - ステップ3:目論見書などを確認して購入する
購入したい商品が決まったら、その商品の詳細な情報が書かれた「目論見書(もくろみしょ)」などを必ず確認します。リスクや費用などを理解した上で、購入手続きに進みましょう。
自分に合った債券選びで迷ったら
「債券投資が自分に合っているかは分かったけれど、具体的にどの商品を選べばいいか分からない…」
「そもそも、本当に債券だけでいいのかな?」
ここまで読み進めて、このような新たな疑問や不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
資産運用の第一歩は、信頼できる資産運用アドバイスの専門家への相談から始めるのも一つの賢い選択です。私たち「投資信託相談プラザ」では、資産運用アドバイスの専門家であるIFAがお客様一人ひとりの状況や将来の目標を丁寧にヒアリングし、中立的な立場から資産運用のプランをご提案します。
特定の金融商品を無理に勧めることは一切ありません。あなたの資産形成に関するお悩みを、ぜひ一度お聞かせください。
まとめ:債券投資を賢く活用し、安定的な資産形成を目指そう
今回は、安定志向の方におすすめの「債券投資」について、その仕組みからメリット・デメリット、具体的な始め方まで解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。
- 債券投資は、株式投資に比べてリスクが低く、安定的な収益が期待できる
- 初心者におすすめなのは、「個人向け国債」と、分散投資ができる「債券型の株式投資信託」
- 債券を選ぶ際は、「格付け(安全性)」「利回り(収益性)」「償還期間(投資期間)」の3つが重要
- 何から始めるか迷ったら、専門家に相談するのも有効な手段
債券投資は、あなたの資産をインフレから守り、将来のために着実に育てていくための力強い味方になります。この記事を参考に、ぜひ賢い資産形成の第一歩を踏み出してください。
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【国内債券のリスクと費用について】
国内債券の取引にかかるリスク:債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。
国内債券の取引にかかる費用:国内債券を、相対取引によって購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(委託手数料はかかりません)。
【外国債券のリスクと費用について】
外国債券の取引にかかるリスク : 債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。外国債券(外貨建て債券)は為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じたり、債券を発行する組織(発行体)が所属する国や地域、取引がおこなわれる通貨を発行している国や地域の政治・経済・社会情勢に大きな影響を受けたりするおそれがあります。
外国債券の取引にかかる費用等 : 外国債券を購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(委託手数料はかかりません)。また、売買における売付け適用為替レートと買付け適用為替レートの差(スプレッド)は債券の起債通貨によって異なります。
このコラムの執筆者

MONEY HUB PLUS 編集部
株式会社Fan
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