株式の価値は常に変動しているため、投資を行う際は情報収集が不可欠です。こちらの記事では、オンラインで入手可能な情報を「投資の知識」と「経済動向」「銘柄情報」の3つに分けて紹介します。
それぞれの情報を利用する際の注意点も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
INDEX
株式投資に情報収集は不可欠
株式投資とは、これから価格が上がるか下がるか分からないものに資金を投入する行為のことです。
不確実な要素が多く、資金投入前に今後の株価がどう変化するかということは誰にも分からないため、広く情報を収集して丁寧に予想することが必要になります。
もちろん、情報収集をしたからといって、株式投資に確実性が生まれるわけではありません。しかし、情報収集することで予想に根拠が生まれ、不確実さを軽減することは可能です。
ただし、すべての情報が株式投資にとって有益とは限りません。まったく関係のない情報や真実ではない情報もあるので、どの情報を選ぶかという点も重要です。
オンラインで収集できる情報は多い
証券取引所が開いているとき、株価は変動し続けます。そのため、情報は常に最新のものが求められるでしょう。
本や雑誌に書いてある情報も長期的な予想をするときには有益である可能性がありますが、今すぐ役立つ新しい情報は常に更新されるオンラインでも豊富に取得できます。
ただし、インターネットさえ繋がっていれば、オンライン上のすべての情報を取得できるわけではありません。中には特定の会員のみに公開された情報や、口座保有者だけが閲覧できる情報もあります。
株価が上がる理由を解説!上昇タイミングを見極めるコツを理解しよう
株式投資の情報収集その1「投資の知識」
株式投資は、株式を購入して株価が上がったときに売却することで利益を得る方法です。株を長期的に保有し、配当を得ることでも利益につながります。
しかし、投資に対する知識がなければ、どのように利益が得られるのか、売買を行う際に何に注意すべきかなどを知らないまま投資を行うことになるでしょう。
結果として損失を招くこともあるので、投資全般に対する知識や株式投資に関する知識を入手しておくことが必要になります。
投資の知識を得られるサイトとしては次の2つが利用できるでしょう。
- 証券会社のホームページ
- 証券業協会などのホームページ
証券会社のホームページ
各証券会社では、株式投資に関する情報を豊富に提供しています。インターネットで口座を開設する方法から、買い注文・売り注文の仕方まで網羅されているので、一度も株式投資をしたことがない方でも実践的かつ十分な知識を得られるでしょう。
なお、証券会社ごとにオンラインでの注文方法が少々異なります。口座を保有している証券会社のホームページを見ることで、より実践的な知識を獲得できるでしょう。
証券業協会などのホームページ
証券業協会や東京証券取引所(東証)などの証券関連の団体のホームページもチェックしてみましょう。特定の企業や証券会社などの民間団体の情報とは異なり、偏りが少なく公平な情報を得られるという点がメリットです。
これらの証券関連の団体では「なぜ投資が必要か」といった基本的なことから、投資を行う際に知っておきたい用語、株価チャートの見方、実際に株式投資を行っている人の体験談まで、幅広い情報が提供されています。
「投資をしたほうが良いのかな?」と迷っている初心者はもちろんのこと、「もっと上手に投資をしたい」と考える経験者も一度は目を通しておきましょう。
株式投資の情報収集その2「経済動向」
株式投資を行う際には、経済動向を把握しておくことが求められます。株価は経済の流れの影響を強く受けるため、正確に経済動向を理解していないと判断が鈍ることもあるでしょう。
また、国内株式だけに投資を行う場合でも、国内経済だけを理解しておけば良いというわけではありません。どの企業も多かれ少なかれ海外経済の影響を受けているため、為替や政策金利、失業率などの海外の経済情報も入手しておく必要があります。
次の4つから国内外の経済動向をチェックしましょう。
- ニュースサイト
- 経済新聞サイト
- 投資ニュースサイト
- 証券会社のメルマガ
ニュースサイト
読売新聞や毎日新聞などの全国紙だけでなく、京都新聞や中日新聞などの地方紙もニュースサイトを運営しています。常に最新の情報を紹介しているので、新聞社のサイトはチェックするようにしましょう。
また、インターネットニュースのサイトも経済情報を入手する手段のひとつです。
ヤフーニュースやLINEニュースなどのサイトでは、経済ニュースだけを集めてまとめて閲覧できるようにタブ化されています。こまめにチェックして投資に活用しましょう。
経済新聞サイト
日本経済新聞や産経新聞などの経済新聞のサイトは、経済に関する情報が詳しくかつ広範囲に掲載されていますのでチェックしておきましょう。
特に日本経済新聞社のサイトは、自社で算出している日経平均株価に対する分析や独自に取材した情報について詳しく記載されているので、株価全体を把握する際に有用な情報を得られます。
投資ニュースサイト
投資関連のニュースをメインに集めたニュースサイトも活用しましょう。
例えば投資支援サービスを手掛けている投資信託相談プラザでは、国内マーケットの情報から海外経済に至るまで資産運用に役立つ幅広い情報をオンラインで提供しています。
また、金融関連の情報を網羅したブルームバーグ社やロイター社なども、ニュースサイトを運営し、投資情報を提供しているのでチェックしてみましょう。
証券会社のメルマガ
各証券会社では、主に口座保有者に向けてオリジナル情報満載のメルマガを配信しています。
国内株式や外国株式、投資信託など、細かく情報を分けてメルマガを配信している証券会社も多く、知りたい情報をピンポイントで受け取る手段として用いることができるでしょう。
また、情報をコンスタントに受け取れるので、情報収集の手間がかからないというメリットもあります。
株式投資の情報収集その3「銘柄情報」
経済の動向を知るだけでは、株式投資に十分な情報を得たとはいえません。株式は銘柄ごとにバックグラウンドや価格変動の要因が異なるため、銘柄について詳しく知るための情報も入手しておく必要があります。
各銘柄についての情報は、次の3つから入手が可能です。いずれもオンラインで閲覧できるので、投資前に確認しておきましょう。
- 会社四季報オンライン
- 経済新聞サイト
- 企業のIR情報
会社四季報オンライン
東洋経済新報社では、すべての上場企業の業績や最新データをまとめた『会社四季報』を発行しています。会社四季報オンラインでは会社四季報の情報を閲覧できるので、銘柄についての情報を入手したいときチェックできるでしょう。
また、銘柄を条件ごとにランキング付けしたり、株主優待情報を一覧表示したりと、どの銘柄を選ぼうか迷ったときに活用できる情報も満載です。過去の情報もアーカイブとして提供しているので、気になる銘柄をより深く知りたいときにも活用できるでしょう。
なお、会社四季報オンラインでは無料で閲覧できる情報だけでなく、複数の有料版も提供されています。知りたい情報や利用したい機能によって、無料版・有料版を使い分けましょう。
また、特定の証券会社の口座を保有していると、証券会社のサイト経由で有料情報を無料でチェックできることがあります。証券会社の口座保有者向け特典として記載されていることがあるので、一度確認しておきましょう。
経済新聞サイト
日本経済新聞や産経新聞などの経済新聞社のサイトは、経済全体の流れを知る際にも有用ですが、銘柄情報を入手する際にも活用できます。
特定の銘柄にスポットを当てて株価の動きを解説しているので、購入するかどうかを見極める際に参考にできるでしょう。
また、新商品の発表や経営方針の変更なども、最新の情報を報道しています。銘柄選定や売却タイミングを決定する際にも利用価値が高いといえるでしょう。
企業のIR情報
投資したい銘柄が決まっているとき、また、いくつかの候補として絞り込んだときは、各企業のIR情報をチェックして成長性などを詳しく調べましょう。
IR情報とは元々投資家向けの広報資料のことで、投資家が知りたいこと、例えば財務状況や経営計画、株主還元などがまとめられています。
現在あるいは将来的に株価に影響を与え得るリスクについても記載されていますので、短期的に売買するときだけでなく、長期的に保有する場合もチェックしておきましょう。
情報収集の際に注意したい5つのこと
オンラインを活用することで、投資全般や株式投資に関する情報を幅広く仕入れることができます。より慎重に投資を行うためにも、こまめに情報を収集して多面的に銘柄を分析していきましょう。
しかし、オンラインで得た情報であれば、何でも投資に役立つというわけではありません。また、信用できる情報であっても、情報公開の時期によってはあまり参考にならないこともあります。
オンラインで情報を入手する際には次の5つのポイントに注意し、上手に投資に活かしていきましょう。
- 情報源は複数チェック
- 投資ブログなども参考にできる
- 情報は常に最新のものを取り入れる
- 長期的視点で投資をする
- 自分の投資スタイルを確立する
1.情報源は複数チェック
株価が上がった、為替が下がったなどの客観的事実を伝える情報については、情報提供側が間違えることがあまりないので1つの情報源であっても信頼に値します。
しかし、入力ミスの可能性や、文章を短くするあまり分かりにくくなっていることもあるので、できれば複数の情報源でチェックしておきましょう。
例えば「米金融政策の影響か株価暴落」という文章では、アメリカの金融政策の影響を受けてNYダウ平均が大幅に下がったのか、それとも日経平均株価が下がったのか判然としません。複数の情報源で日本株や米国株の情報を入手することで、実際に起こった金融の動きを理解しやすくなります。
客観的情報以外の情報に関しては、必ず複数の情報源で確認するようにしましょう。ほとんどの証券会社のホームページでは、著名な投資アナリストによる銘柄分析情報が紹介されています。
投資をする上で参考になる有益な情報ではありますが、未来のことに関してはあくまでも「予想」にしか過ぎないという点に留意しなくてはいけません。
そのため、どんなに著名なアナリストの情報であっても間違うことがあり、予想とは反対の動きになる可能性も十分にあります。アナリストの分析を参考にしつつ、自分で考えて投資判断をすることが大切です。さまざまな角度からの分析を参考にするためにも、ひとつの分析だけをチェックするのではなく、複数の分析を閲覧しましょう。
2.投資ブログなども参考にできる
著名な投資家の分析も役立ちますが、個人投資家の意見も参考にできることがあります。特に実績があり、投資を長く行っている投資家のブログであれば、銘柄の選定方法や売り時・買い時の見極め方など、参考にすべき点が多くあると考えられるでしょう。
もちろん、著名アナリストと同様、未来のことに関しては「予想」に過ぎないので、そのまま鵜呑みにするのではなくあくまでも参考にすることが大切です。複数の個人投資家のブログを参考にすれば、次に買うべき銘柄や手放すべき銘板などが見えてくるかもしれません。
3.情報は常に最新のものを取り入れる
株式投資を取り巻く状況は刻一刻と変化するものです。企業の中でも変化はありますが、災害や気候、金利政策、為替、雇用状況などのさまざまな状況が複雑に絡み合って株価に反映されていると考えられるでしょう。
そのため、情報は常に最新のものを取り入れることが重要となります。古い情報にも価値はありますが、古い情報だけを入手していると現在の価値を見誤る可能性が高くなるので注意が必要です。
オンラインで入手する情報に関しては、必ず情報提供日をチェックしてください。ニュースサイトでは情報が提供された時間や分まで記載されているので、いくつかのサイトを閲覧して新しいものを投資に活かす情報として採用するようにしましょう。
ただし、投資の仕組みや株価チャートの見方などの基礎的な知識に関しては、情報の鮮度はあまり関係ありません。証券業協会や東京証券取引所、各証券会社のホームページで紹介されている情報を理解し、普段の投資に活用しましょう。
4.長期的視点で投資をする
株式投資は、長期的な視点で進めていくことが基本です。急激な株価の変動に併せて短期的に売買を繰り返すことでも利益を得ることはできます。
しかし、IR情報などから成長性があると判断した企業の株式に関しては短期的な株価の変動に惑わされずに長期的に保有して、配当金などを得つつ、企業成長を応援しましょう。
株式投資において注意をしたい点としてリスク分散も挙げることができます。どんなに成長が期待される銘柄であっても、あくまでも予想に基づいた判断のため、予想に反して株価が下落し続けることや、場合によっては倒産し、株式の価値がなくなってしまうこともあるでしょう。
このような予想外のことが起こっても柔軟に対応できるように、複数の銘柄に資産を分散させておくことが大切です。
また、それぞれの銘柄はお互いに影響を受けにくいものを組み合わせ、特定の銘柄の株価が下落しても、別の株価が上昇しているような状態をキープできるように取り計らいます。
長期的かつリスク分散をした投資を行うためにも、投資が行き当たりばったりにならないようにポートフォリオを作成するのもおすすめです。業界ごとにどの銘柄をどの程度保有しているのか分かりやすく表に記載し、常に投資状況を把握できるようにしておきましょう。
5.自分の投資スタイルを確立する
株式投資を行う上で重要なことは、自分の投資スタイルを確立することです。利用できる情報が多いため、どの情報をどの程度参考にすれば良いのかと悩み、誤った判断をしてしまうことがあるかもしれません。
投資判断の基準を自分で構築し、情報を参考に自分の頭で考える習慣を身に付けるようにしましょう。また、自分の投資スタイルを確立した後も、良くないと思われる点は柔軟に改良して、より良い投資が行えるように調整を重ねてください。
幅広い情報を仕入れて株式投資に活用しよう
株式投資に関する情報は、インターネットで収集することが可能です。信用できる情報を集め、投資判断に活かしていきましょう。
また、複数の情報源をチェックすることや自分の投資スタイルを確立することも大切です。普段から情報をチェックして自分の頭で考える習慣を身に付けておくことで、状況が変わっても柔軟に対応できるようになるでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
あわせて読みたい
このコラムの執筆者
MONEY HUB PLUS 編集部
株式会社Fan
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。
未来につながる投資情報メディア「Money Hub Plus(マネハブ)」の編集部です。
みなさまの資産形成に役立つ情報を日々発信しております。