株の売り時の見極めポイント4つや注意点、分析ツールを解説
株式投資

株の売り時の見極めポイント4つや注意点、分析ツールを解説

2021.07.05

こちらの記事では、このようなお悩みにお答えしていきます。

  • 株式投資に興味がある

  • 売り時を見極める際のポイントを知りたい

  • 売り時チェックできるツールを知りたい


一般的に株の売り時といわれるタイミング見極めるには、「株価が上昇したとき」「投資先の企業の業績が下がったとき」などが挙げられます。

とはいえ、なかなかイメージが湧きづらいですよね?こちらの記事では、株の売り時を見極めるコツや見失わないために意識すべき注意点、分析ツールを解説します。

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株の売り時を見極める4つのタイミング!いつ売ればいい?

株取引において、株の売り方を見極めるには以下4つのタイミングを意識しましょう。

  • 株価が上昇したとき
  • 投資先の企業の業績が下がったとき
  • 投資先でコンプライアンス違反が発覚したとき
  • 為替相場が変動したとき

株の売り時についての考え方自体は単純で、「安く買った株をいかに高く売るか」とされています。しかし、株価が上がりきったタイミングを確実に当てる方法が確立されていれば、誰も株取引に関して頭を悩ませません。株の売り時の判断をするには、これまで多くの投資家や株式市場の動きから分析された「傾向」を見ることが大切になります。

また株取引には絶対がないからこそ、第三者からの無根拠かつ無責任なアドバイスには注意しましょう。とくに無免許の人物による投資助言詐欺については、金融庁が注意を呼びかけいます。

仮に資格持ちのプロだとしても「この株はさっさと売って他の株を買うべきだ」「自分の言うことは絶対だ」などの断定的判断を提供することは認められていません。金融商品取引法違反に当たります。似たような事態に遭遇したら注意が必要です。

まずは焦らず、株取引の基本の考え方や見方を身につけましょう。ここからは見極めのタイミング4つを紹介します。

1.株価が上昇したとき

株価が上昇したタイミングは売り時の基本ですが、「上がった後にどのタイミングで売るか」にはさまざまな選択肢があります。基本は株式チャート(株価の動き)を参考にして判断しましょう。以下2つの線に注目します。

上記2つの線を踏まえた上で、「買ったときより株価が上がっている場合」の売るタイミングは主に次の3つといわれています。

  1. 株を買ったときより少し高値になったとき
  2. 株価が上昇した後に下降トレンドに入り、今以上に上がる可能性が低くなったとき
  3. 株価が直近の下値支持線を下回ったとき

1の「確実に利益が出る状態での売り」と、2・3の「株価が上がりきってから下がる傾向が見えたときの売り」の2パターンになります。

株式投資初心者は、リスク回避のためにも「株を買ったときより少し高値になったタイミング」で早めに売り、利益の確保を最優先にすることを検討するとよいでしょう。また目標利益になったときも、一部売却を検討してもいいタイミングといえます。ここで「もっと上がるはず」と強欲に待ち続けるのは、初心者のうちは避けておいたほうが無難です。

2.投資先の企業の業績が下がったとき

株価にもっとも大きな影響を与える要素の1つは投資先企業の業績であるため、投資先の企業の業績が下がってきたときは、まだ株価に反映されていなくても売り時と判断できるでしょう。

まず投資家たちが出資(株を購入)する目的としては、「高額の配当金がほしい」「優れた企業の経営に参加したい」「高値で売り抜けたい」などが挙げられます。

もし業績が下がるとこれらすべてに期待ができないため、株が徐々に売られ始めます。つまりその銘柄の需要がなくなる=株価が下がることにつながります。

企業の業績を確認したいときは、決算後に企業が公開する決算の情報である、決算短信や有価証券報告書を見てみましょう。売上や純利益、損失などの詳細が載っています。過去数年間分が公開されているので、「昔と比べて業績が上がったのか下がったのか」、「数年前にやった事業・設備投資は実を結んでいるのか」までチェックできます。

3.投資先でコンプライアンス違反が発覚したとき

もし投資先のコンプライアンス違反(企業が法令や社会的規律などに反した行動をとること)が発覚したときは、株価を大きく下げる原因となるため売り時として検討すべきタイミングといわれています。とくにニュースになるレベルの場合は注意しましょう。

平成~令和の時代にかけて、コンプライアンス違反は世間から厳しく見られるようになりました。環境・社会・ガバナンスを重視したESG投資への注目や、SNSの普及による悪評の拡散スピードなどが相まったこともあり、一気に株価を落とすリスクが高いです。

実際に世界や日本の大企業でも、コンプライアンス違反が原因と見られる株価の暴落が起こりました。

  • 日本の大手メーカーの不正会計
  • 国内屈指の内視鏡メーカーによる有価証券報告書の虚偽記載
  • ドイツ大手自動車メーカーによる排出ガス規制試験の不正問題

できる限り投資先企業の最新情報やニュースはチェックしておき、問題があったときはすぐに売りに転換する意識を持つことが大切です。

4.為替相場が変動したとき

為替相場、つまり日本円と外国通貨の相場が変動した場合は売り時になる可能性があります。外国と取引している企業が大きく影響を受けるためです。

例えば為替変動によって1ドル=100円が1ドル=110円の円安ドル高になったとします。このとき輸出型企業と輸入型企業に起こるそれぞれの影響は次のとおりです(100円で1ドルだったが、110円払わないと1ドル手に入らない=円が安くてドルが高い)。

  • 輸出型の企業:海外で稼いだ外資を多くの円に代えられるため売上が伸びる=業績が上がる=株価が上がる
  • 輸入型の企業:海外から仕入やサービス購入に多くの円が必要になるため支出が増える=業績に悪影響がある=株価が下がる

このように外国と取引している日本国内企業の業績は、為替相場から受ける影響が大きくなります。

長期保有の場合は焦らずにホールドを検討する

長期保有の場合は、短期的な株価の上げ下げで一喜一憂せずにホールドする意識が大切です。企業の将来性をよく見極めて、売却すべきかどうかをよく考えてみましょう。投資家として長い目で見ること、将来的な株価上昇を期待する気持ちを持つことも必要な要素です。

そもそも、株を買う時は、その企業の成長性や株価に割安感があるかどうかを確認し見極めなくてはなりません。検討したうえで購入した株ならば、一時的な値動きには左右されないようにしましょう。株による資産形成を考えたときには、長い目で見て判断することが重要です。

初心者が株の売り時を見失わないためのポイント4つ

初心者が株の売り時を見失わないためには、以下4つのポイントを意識しましょう。

  • マイルールを設定すること(パーセント売り等)
  • 初心者は損切りを強く意識すること
  • 移動平均線や決算短信をしっかりと読むこと
  • 売り時のチャートパターンを目で覚えること

株の売り時の見極め方を知っていたとしても、実際に売る勇気や売りタイミングを見極める力がなければ利益を出せません。

売り時のタイミングと一緒に、「どうしたら見逃さずに済むのか」「初心者でも失敗しないために大切なことはなにか」を知っておくことで、大きな損失を回避できます。ここからは初心者が株の売り時を見失わないための4つのポイントを紹介します。

1.マイルールを設定すること(パーセント売り等)

「株価が〇〇パーセント上がったら売る、逆に〇〇パーセント下がっても売る」、「チャートを見るか、企業の成長率に注目して決めるか」など、自分の中で株の売り時に関するマイルールを決めるのは効果的です。

マイルールがあれば欲を出しすぎて失敗したり、株価下落によるパニックで売り時を見失ったりするリスクを防げます。

経験や実績の浅い投資初心者ほど、自分が定めたルールに従って売り時を決めたほういいでしょう。

2.初心者は損切りを強く意識すること

投資初心者はまず損切り(ロスカット・ストップロス)を覚えることが重要です。損切りとは、購入したときよりも損失が出ている状態で売却を行い、損失を確定させることを意味します。

初心者は「まだこれから上がるかもしれない」と損切りのタイミングを逃し、より大きな損を被ることも珍しくありません。損切りせずにホールドするという考え方もありますが、初心者の場合は成長性見込みや購入目的がズレた状態の「意味のないホールド」になる確率が高いです。

前述のマイルールで決めたタイミングがきたときや、買ったときの目的が果たせなくなったとき(将来性がなくなった、投資先の競合他社に強力なライバルが出現したなど)では、躊躇なく損切りできる意識を持ちましょう。

3.移動平均線や決算短信をちゃんと読むこと

移動平均線や決算短信は、株取引の分析を行う上で最低限読めるようになっておきたい情報です。移動平均線は株式チャートから株価を分析する「テクニカル分析」、決算短信は企業価値から株価を分析する「ファンダメンタルズ分析」に使います。

移動平均線とは、一定期間での株価の平均値を線で結ぶことで、株価の方向性を表すグラフです。5日ごと・25日ごとなどの日にちや、13週ごと・26週ごとなどの週ごとの平均値を線でつないで折れ線グラフで表します。

移動平均線は相場のトレンドとその勢いを読んだりするときに重宝される、代表的なテクニカルチャートの1つと言えるでしょう。

続いて決算短信とは、決算内容の要点をまとめた資料で、正式な決算報告である有価証券報告書よりも早く公開される情報です。決算日から30日以内、遅くとも45日以内に開示するようルール付けがあります。決算短信は投資家に対して早めに決算結果を伝えることが目的といっても過言ではないでしょう。

決算短信を読んでわかることは次のとおりです。

  • 貸借対照表で企業が持つ資産・負債・自己資本の内訳
  • 損益計算書で売上高や営業利益、純利益
  • キャッシュフロー計算書で現金収入や支出の詳細
  • 上記について子会社や関連グループ全体の決算

決算短信は企業価値を見るファンダメンタルズ分析において欠かすことのできない情報源といえます。初心者投資家として今後レベルアップを狙うのであれば、ある程度は読めるようになっておきましょう。

4.売り時のチャートパターンを目で覚えること

チャートで売り時を判断するコツとして、一般的に売り時とされるチャートの形であるパターンを覚えるのもおすすめの方法です。「今のチャートは売り時の形に近いから、売却を検討してみよう」という判断材料になります。

今回は代表的な5つのチャートパターンを紹介しますので、売り時を判断するためのひとつの材料として参考にしてください。

売り時のチャートパターンで「これだけは覚えておくべき」なのは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から交差する「デッドクロス」です。

1.デッドクロス

デッドクロスは株価の下降トレンドに入るシグナルとされるため、見極めポイントの章でも紹介した売り時のタイミングに入るとされます。

2.プラス乖離

プラス乖離とは移動平均線と株価を並べたときに、株価が上方向に大きく乖離している状態のことです。これまでの平均よりも異常に株価が上がっていることを意味します。

プラス乖離が起こると株式市場では利益確定をしようとする投資家が増え、反落の動きになり下降トレンドに入ります。

3.ヘッド・アンド・ショルダー(三尊天井)

ヘッドアンドショルダー(三尊天井)は、1回、2回と高値をつけた株価で、3回目の高値が2回目を抜けずに落ちていくパターンです。3回目の下降が安値で結んだネックラインを下回ると、下降トレンドの突入を知らせるシグナルになります。

4.ダブル・トップ(M型天井)

ダブルトップ(M型天井)は、1回目と2回目の高値がほぼ同じ値で推移するチャートパターンです。

「最初の高値で本質的な価値に達した」「これ以上は上がらないのでは」という投資家の心理が働き、そのまま下げに転じます。

5.ソーサー・トップ

ソーサー・トップは、長期間高値の位置で細かい上下を繰り返すチャートパターンです。

一度下落した後はさらに横ばいの上下が続くプラットフォームを作り、その後本格的な下降トレンドに入ります。上記4つよりは出現頻度が少ないですが、こういった形もあると覚えておきましょう。

売り時をチェックできるおすすめの分析ツール

売り時をチェックするときは、証券会社が提供する企業分析ツールを活用しましょう。企業分析ツールを用いるメリットとしては次のような点が挙げられます。

  • 各企業の成長性や割安性を財務情報をもとに分析・記録しているため、「今後も株価が成長しそうなのか」「業績が下がっていないか」などを詳細にチェックできる
  • 過去数年間の企業業績も確認できるのでトータル的な売り判断材料として使える
  • 株価をリアルタイムでチャートや配当情報、アナリスト評価などをチェックできるので、常に最新情報を仕入れられる=売りに転じやすくなる

スマホアプリ版を使えば、仕事の合間や通勤時間中、プライベートのすき間時間などでも確認できるので、売り時を見逃すリスクを軽減できます。無料で使えるツールもあるため、ぜひ活用してみてください。

株の売り時を見極めて資産を形成していこう!

投資初心者が知っておくとよい株の売り時は次の4つとされています。

  • 株価が買ったときより上昇した後に下降トレンドに入ったとき
  • 投資先企業の業績が落ちて成長性や利益率が期待できなくなったとき
  • 投資先企業の悪質なコンプライアンス違反で世間の評判が落ちそうなとき
  • 海外と取引している企業に投資しているときに為替相場が変動したとき

もし株の長期保有による長期的目線で投資を行う場合は、数年単位でのホールドも視野に入れつつ、短期的なチャートの上げ下げに惑わされないことが大切です。

大まかな目安を自分の中で作っておくことで、いざ株を売ろうとするときに迷いが少なくなります。さらにマイルールの設定やチャートパターンを頭に入れておくことで、売り時を判断できるようになりましょう。

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このコラムの執筆者

MONEY HUB PLUS 編集部

株式会社Fan

未来につながる投資情報メディア「Money Hub Plus(マネハブ)」の編集部です。
みなさまの資産形成に役立つ情報を日々発信しております。

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